井上章一さんとジャズピアノソロアルバムをつくる
STEP2
レコーディング&第1回CDジャケットデザイン打合せ(8/23)
この日は午前11時にLiveSpotRAGにお越しいただき、2時までの3時間の予定でレコーディングを行いました。
サウンドチェックが終わるとさっそくレコーディング開始。
休憩時間にはヘッドフォンで演奏をチェック。
収録曲や曲順を決めて、出来たてほやほやの音源をお持ち帰りいただきました。
デサインの打合せはレコーディングのあと、STUDIORAG河原町店に場所を移して行いました。
そちらのレポートは後ほどまとめて。
- 井上
約3週間の準備期間であそこへいったんやね。鍛え上げたんやね。
- ひかる
はい。レコーディングって、自分の実力をその場で一気に発揮しないといけない勝負のときですよね。実際にレコーディングを体験されて、いかがでしたか?
- 井上
自分でやって気づいたのですが、普段の練習より緊張が高いですから、長続きしなかったですね。
- ひかる
疲れやすかった?
- 井上
そう、野球の比喩ですけど、ブルペンの練習では100球150球投げられても、いざ実戦のマウンドに立つと30球ぐらいでへたばってしまう、という。そういうのを実感しましたね。
- ひかる
全てのスタッフの神経もピアノ一点に集中していますもんね。
- 井上
思いのほか緊張して、とにかく体力が持たないというのを感じました。
後回しにした曲ほど指がもつれていることに気がつきましたね。
だから妙なアドバイスですけど、もしレコーディングなさるならやや手がおぼつかない曲を最初にやらはって、自信のあるやつをあとに廻さはった方が全体にまとまると思います。
まあ、最初っから自信のあるやつだけをやって、それだけにするというのも手ですけど。休憩時間
- ひかる
今回は特に3時間という限られた時間の中でのレコーディングだったので、なおさら過酷だったのかもしれませんね。
- 井上
最初は1曲4〜5回やって、そのうち良いのを選んだらいいと気軽に思っていたんですが。やはり、1回目2回目ぐらいまででね、もうあとはだんだん萎えていくということに気がつきました。
- ひかる
じゃあ、1日とか2日かけたレコーディングで自分のペースでゆっくりやることができたら、もっと楽だったでしょうね。
- 井上
そうですね、自分が気ままに練習しているのをこっそり録ってくれれば楽なんですが。でも、エンジニアの方にいてもらうのを人件費に換算したら、2日も3日もつきあわすわけにはいかん。それは素人には許されへんと思いますよ。
- ひかる
それにしても、3時間でフルアルバムをお作りになったというのがすごいなあと思うんですよ。
- 井上
言われてみればそうですけどね。
- ひかる
5曲を何テイクも録って、そこから良いのを選ぶというのも手ですよね。
- 井上
ほんとやね。(笑)でもまあ、私の場合、時間をゆっくり丁寧にかけても、どのみち大した改善はありえないですよ。今回録っていただいたやつに関しても不満がなくはないんですが、自分の中ではよくやれた方だと思いますし。
- ひかる
次回、体がキツくなってきた時は遠慮なさらないで言って下さいね。腕や肩のマッサージぐらいはさせていただきますから。