井上章一さんとジャズピアノソロアルバムをつくる
STEP4
第3回CDジャケットデザイン打合せ(9/26)
音源の制作と同時進行で、CDジャケットや盤面などの印刷物の制作も進めていきました。
レコーディングの日と編集作業の日、そして最終校正をしていただく日の計3回、グラフィックデザイナーと打合せをしていただき、CDジャケットデザインを作りました。
第1回打合せ
CDジャケット
- CDにはどんな印刷物が必要か、またどんなふうに作業を進めていくかなどを、デザイナーがご説明をしました。
- 井上さんにご用意いただいたお気に入りのCDジャケット数点を見ながら、どんなイメージでいくか、ご要望をおうかがいしました。
- 曲名、作編曲者名、ひとことメッセージ、帯部分のコピー、写真など必要なデータのご用意をお願いし、事前にお送りいただく手筈を整えました。
- 印刷物それぞれのレイアウトのご相談をしました。
第2回打合せ
盤面
- CDジャケット案として2種類のデザイン案とそこから派生した幾つかの案を提示し、井上さんに気に入ったデザインを選んでいただきました。
- レイアウトした原稿を見ていただき、誤字脱字、文字の大きさや写真の位置など校正をしていただきました。
*お客さまにはCDに入れる曲目が確定した時点でJASRAC(日本著作権協会)から録音許諾番号など印刷物に載せなければならないデータを入手していただき、デザイナーに提出していただきます。本来はお客様のほうで済ませていただく手続きですが、今回はこちらで代行しました。(有料サービスにてじわりん工房で代行する事もできます)
第3回打合せ
- 完成品に近い原稿が出来てきました。
- 誤植がないかなど最終校正をしていただきました。
- 変更点は後日FAXで確認してもらい、印刷物データがいよいよ完成しました!
- ひかる
ご自分の作品のためのCDジャケットが出来てきたときはいかがでしたか?
- 井上
店頭で売られている一般のジャケットと比べても、全く引けを取らない作りになっているんで、なんか晴れがましい気がしますね。
初めて七五三でオベベ着せられた女の子の気分に、近いんじゃないでしょうか。- ひかる
帯下の井上さんシルエット
カッコイイジャケットに仕上がっていますね!CDの帯の下のマークもよ〜く見ていただくとね、ピアノに座ってらっしゃる井上さんですよね。井上さんのシルエットをかたどった。こういった所まで凝って作るところにオリジナルデザインの楽しさやうれしさがありますよね。
- 井上
確かに頭の形が私ですね。
- ひかる
デザイン案をお出しした時、井上さんの顔がキラっと輝いたのがすごく印象的でした。デザイナーからも「反応を見るまではドキドキしましたが、あの瞬間やってよかったと思いました!」ってメールが来ましたよ。
- 井上
ほんとうにありがとうございます。
- ひかる
今回は井上さんがEメールやパソコンなどをなさらないという事で、FAXや電話で校正作業を進めましたけど、なにかやりづらかったところはなかったですか?
- 井上
特にないですね。
ただ迂闊だったんですが、JASRACに登録されている作曲者の名前と、一般に流通している作曲者の名前との表記の仕方に若干のずれがあったり、原曲がね、フランス語のやつとかスペイン語のやつとかの処理で存外時間を取ったなぁと思いました。- ひかる
そうですね。そういった細かい所でね。
- 井上
それで、もう一ついうと。こういう素人の非売品にも、JASRACはきっちり網の目をかけているんだなと感心しました。
- ひかる
そうですねぇ~。JASRACは音楽家の権利を守る業務を肩代わりしてくれて、著作物を使いやすくしてくれている、という点でとても意味のある団体だと思うんですけど。
確かに予備知識がないとCD制作費として想定外のお金がかかってしまった!という感じ方をされるかもしれませんね。
私達も事前にちゃんとご説明するようにしますね。- 井上
はい。
- ひかる
JASRACといえば、CDには世の中に発表した日として頒布日を記さなければなりませんが、2008.11.27にされたのはどうしてですか?
- 井上
実は、かみさんの誕生日なんですが、、、。今、尋ねられて、あらためて腹が立ってきたんやけど、かみさんの誕生日にと思ってこの日に設定したんですが、それを渡されたかみさんが、このCDはあんたの葬式のときに使えるって言うんですよ。
そういう反応はないやろと、思いました。(笑)