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ホントに似てる?「恋するフォーチュンクッキー」「LOVEマシーン」徹底比較

ホントに似てる?「恋するフォーチュンクッキー」「LOVEマシーン」徹底比較
最終更新:

AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」、略して「恋チュン」。

バンドマン的にもなかなかいい曲ですよね。

友人のドラマーも、「AKB48は普段聴かないけれど、『恋するフォーチュンクッキー』はいいね!」と言っています。

何度か聴いていると、ふとこう思いました。

「モーニング娘。

の『LOVEマシーン』と似た感じがする」

そのドラマーの友人に尋ねてみると、やっぱり似ているとのこと。

他にもこの2曲は似ているという話をよく聴きますが、いかんせん「LOVEマシーン」の記憶が定かでなく、本当に似ているのか?

疑問になってきました。

そこで今回はこの2曲を改めて聴き直し、何が・どこが「似ている」「似ていない」、それを検証してみました。

[基礎データ]

LOVEマシーン

LOVEマシーン

アーティスト:モーニング娘。

販売枚数:164.7万枚

リリース:1999年9月9日

作詞:つんく

作曲:つんく

恋するフォーチュンクッキー

恋するフォーチュンクッキー

アーティスト:AKB48

販売枚数:182万枚越え(現時点)

リリース:2013年8月21日

作詞:秋元康

作曲:伊藤心太郎

比較1:曲調

LOVEマシーン:Aメロ、Bメロはエキゾチック感漂うマイナー調。

サビで一気にメジャーのアゲアゲダンスチューンに。

vs

恋チュン:全般的にかなり明るめの70年代ディスコソウル調。

久しぶりにLOVEマシーンを聴きましたが、記憶とは大分違っていました。

特にAメロやBメロはかなり怪しい雰囲気で、サビとは全く趣が異なります。

一方で恋チュンは終始明るい曲調で、似ているとは言い難いと思われます。

結論:「似ていない」

比較2:テンポ・BPM

LOVEマシーン:129

vs

恋チュン:122

恋チュンを聴いておそらく大多数の方が感じるのが、あまりに心地よいテンポ感ではないでしょうか。

計ってみると、LOVEマシーンの方が若干速いですね。

この辺りのテンポでは小さい数字の差異でも、かなり違って聴こえます。

結論:「似ていない」

比較3:主人公

LOVEマシーン:「あんたにゃもったいない」「NICE BODY」な女性。

どうも「モテージョ」のようです。

vs

恋チュン:「何度目かの失恋」「地味な花」な女性。

どうも「ナイージョ」のようです。

主人公のキャラ設定は正反対のようですね。

しかしいずれも「恋する女性」というテーマでは、共通点ありとみることもできるとは思います。

ちなみに、「モテージョ」「ナイージョ」とは、α-stationでもDJを務める谷口キヨコさんの提唱する女子2大別説で、「モテージョ」=モテる女子、「ナイージョ」=モテない女子のことだそうです。

結論:「似ていない」

比較4:歌詞

LOVEマシーン:「日本の未来は世界がうらやむ」「明るい未来に就職希望だわ」

vs

恋チュン:「未来はそんな悪くないよ」「人生捨てたもんじゃないよね」

これは多くの方が指摘しておられますが、LOVEマシーンは強烈にポジティブ、恋チュンはぷちポジティブという感じですね。

しかし、「ポジティブ」というベクトルは同じですよね。

結論:「似ている」

比較5:サビのベースライン

LOVEマシーン:16分音符オクターブの「ズンタタズンタタ」パターン

vs

恋チュン:16分音符オクターブの「ズンタタズンタタ」パターン

レッチリのフリーさん大好きなあのパターンですね♪これは非常に似ています!

ダンスチューンには頻出パターンなのでよくある話かもしれませんが、これは似ています!

結論:「似ている」

比較6:キメ

LOVEマシーン:16分音符の「タタタタタタタタン」が頻出(計28回も出て来ました!

vs

恋チュン:16分音符の「タタタタタタタタン」がラストで連発(計3回出現)

最後のリズムが若干違いますが、ほぼ同じようなリズムのキメ。

これは似ているというより、もはや同じレベルですね。

結論:「似ている」

比較7:ダンス

LOVEマシーン:それまでのモーニング娘。

の楽曲中最も難しいとされた。

vs

恋チュン:PVで素人さんもたくさん踊っている。

AKB48の楽曲の中では簡単な方?

時代が違うので比較しづらい要素ですが、正直全く似ていないですね。

結論:「似ていない」

比較8:世相、時代背景

LOVEマシーン:2000年間近、バブル崩壊後どんどん景気が悪化していく最中。

あまり覚えていませんが、先行き不安感は漂っていたように思います。

vs

恋チュン:アベノミクスにより、景気回復感が表面化してきたころ。

なんとなく明るい兆しを感じている方は多いのではないでしょうか。

世相が同じ感じならば、同じような曲が求められると思いましたが、これは真逆の世相でした。

景気後退期と景気回復期、対照的な時代背景の元に生まれたヒットソングスです。

結論:「似ていない」

最終判定

似ている:3要素

似ていない:5要素

非常に主観的な見方でしたが、あらためて検証してみると、「似ていない」優勢となりました。

人とはやはり思い込みが強い生き物なのでしょうか。

キメやサビのベースラインが同じような感じ&印象的なので、「似ている」と感じてしまうのかも知れません。

いずれにせよ、どちらの楽曲も明るい未来を想像させてくれる、元気をもらえる、ポジティブないい楽曲だと思います♪

ライタープロフィール

平田 浩康

ライブスポットラグ

平田 浩康

Live Spot RAGの平田浩康です。

15歳の時、音楽特にロックのカッコ良さに痺れギターとバンドを始めました。

生まれ故郷の高知県は、ライブハウスやコンサート会場も少なく生の音楽に触れる機会が少ない、当時は情報源も雑誌やCD、VHSビデオ(!?)という時代でしたが、音楽というとてもキラキラしたものに魅了され、勉強そっちのけでギターと音楽を楽しむ毎日でした。

大学進学から京都に移住し、大学では軽音楽部を卒業(笑)。

それまでは邦楽ロックや洋楽ハードロックを中心に聴いていましたが、先輩や同期から世の中にはもっとたくさんの音楽があることを知らされ、今では「いいな」と思えるものはジャンル隔てなく聴いております。

大学卒業後にRAGに入社、約6年のオフィスや約10年の音楽スタジオを経て、現在は創業39年の老舗Live Spot RAGにて勤務、主にプロモーション業務を担当しております。

日本トップミュージシャン達が奏でる「本物の音楽」に触れ、お客様に届けることで、あらためて音楽の煌めきを実感する日々です。

今でもギター、バンドはゆるく継続しており近年は今更ながら歌も歌ってみたりしています。

もうすっかりおっさんになってはしまいましたが、あの頃「音楽に描いた夢の向こう側」を、今後もみなさんと追っていければと思っています。

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