コンパクトミキサーの使い方をマスターして快適なDTMライフを!
DTMで音楽制作をするにあたって、必要不可欠ではないものの、あるとなにかと便利なコンパクトミキサー。
今回の記事では、コンパクトミキサーを使用すると何ができるのか、また、どのように使えば良いのか、などに着目して解説していきます。
リハーサルスタジオなどに置かれているパワードタイプのPAミキサーの使用方法については以下の記事をご参照ください。
PAミキサーの基本的な使い方をマスターして快適なリハーサルを!
コンパクトミキサーにはエフェクト内臓のものや、入出力数が豊富なもの、オーディオインターフェース機能を持ったもの、など様々ありますが、今回は最もシンプルな6入力2出力のミキサーYAMAHA MG06を例に取ってご紹介していきます。
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オススメコンパクトミキサー
実際にコンパクトミキサーをどんな用途で使用可能かご紹介してきたところで、オススメのコンパクトミキサーを紹介していきます。
YAMAHA|MG06
冒頭でも触れましたが、サイズがコンパクトで非常に軽量な点は持ち運びに大変便利です。
また、アダプタ部分も軽量でかさばらないので大変重宝しています。
音質も味付けのない素直なサウンドで、DTM用のコンパクトミキサーに必要な要素は最低限揃っていると言えるでしょう。
ただ、入力数の制限や、EQも充実しているとはいいづらく、アナログ段でガンガンMIXをしたいかたには物足りないかも知れません。
YAMAHA|MG12XU
コンパクトミキサーにカテゴリーできるかどうか、微妙なサイズ感ではありますが、MG06の上位機種といった点では、MG10やMG06Xではなく、こちらのMG12XUが一押しです。
このサイズからLEVELツマミの代わりにフェーダーが付く点にも注目です。
また、地味に便利なポイントとして、このサイズから電源がアダプターではなく、IECイントレットを使用したパワーケーブルになっている点が挙げられます。
専用アダプターの断線などのトラブルもなく、汎用ケーブルで使用できる点も業務用機器として考えると大きいのではないでしょうか。
マイク入力が最大6まで可能な点、パラアウトがGROUPバス、AUX1/2バスをフルに活用した場合に6系統出力可能なので、入出力の拡張には持ってこいです。
また、内臓エフェクト1系統(AUX2と排他)を搭載しており、高品位なSPXエフェクトを使用可能です。
1-4チャンネルには1ノブコンプも搭載されていて、マイク録音時に力を発揮します。
それ以外にも、USBオーディオインターフェース機能(残念ながら2IN/2OUT)を持ち、ミキサー単体でオーディオインターフェースとしても機能する点もポイントです。
SOUNDCRAFT|Signature 12
こちらはSOUNDCRAFTのコンパクトミキサーSignature 12です。
YAMAHAはサウンドに味付けがないため。
ミキサーでガンガンMIXするには向いていないかも、と言う点を見事に解決してくれるミキサーです。
同社の名機Ghostのマイクプリアンプを8機搭載していて入力の拡張用としても申し分ありません。
出力系統数はバス、AUX含めて7系統(内1系統は内臓エフェクトと択一)あり、アウトボードのマイクプリとして考えてもお得なミキサーだと思います。
SOUNDCRAFT社のEQはMackieやMIDASと比べて器用に作用してくれる印象で、固定バンドのLOWやHIGHをブーストして使用しても音が団子にならず、うまいバランスでまとまる傾向にあります。
また、LEXICON製のエフェクトを1系統搭載しています。
このクラスのミキサーでLEXICONリバーブが使用できるのは間違いなく非常に大きなメリットです。
〜番外編〜
YAMAHA|01V96i
そもそもデジタルミキサーだし、価格帯的にもサイズ的にもちょっと反則感は否めませんが、YAMAHA / 01V96iはDTM用のミキサーとしては間違いなくクラス最強です。
はじめに、アナログ段でのMIXという点では、01V96iはデジタルミキサーなので不可能です。
またサイズも横幅19インチ(ラックマウント可能なサイズ)と、他のミキサーに比べると大型ではあります。
しかし、特筆すべきはホームスタジオに必要な機能をほぼ全て持っている点です。
フェーダーは100mmのフルストロークモータードライブフェーダー、12MIC/LINE入力/4TRSバランスライン入力、トータルミキシングキャパシティが40ch!
これに加えて、SPX直系のマルチエフェクト4系統、豊富なデジタル入出力端子(S/PDIF、ADAT)、その全てが96kHzサンプリングレートで動作します(ADATはS-MUXにより4chになります)。
さらには、Mini-YGDAIカードと呼ばれるYAMAHA製のオプションカードで入出力を拡張可能です。
マイクプリアンプ(HA/GAIN)を除く全てのパラメーターが保存・呼び出し可能で、前回セッション終了時の状態にワンタッチで戻せます。
極め付けは、01V96i自体が16In/16OutのUSBオーディオインターフェースとして機能する点とDAWのコントローラーとして使用可能な点です。
もちろん、オーディオインターフェースとしても96kHzで動作可能です。
モータードライブフェーダーはフェーダーオートメーションを書くのにこれでもか、と言うくらい便利です。
再生位置に合わせて物理フェーダーも移動してくれるため、MIDIフェーダーを使用してAUTO TOUCHでオートメーションを書いていたら、ある地点からパラメーターがジャンプしてしまっていた、なんて事故も起こりません。
コンパクトミキサーという観点からは、少しサイズが大きすぎるのと、価格帯の問題もありますが、多機能オーディオインターフェースとして考えると、非常に便利なミキサーであることは間違いありません。
まぁ、↑コレと比べたらコンパクトと言ってもいいんじゃないでしょうか。
無理ですかね、ごめんなさい。
☆まとめ☆
- コンパクトミキサーで入力拡張!
- コンパクトミキサーで外部MIX!
- コンパクトミキサーでエフェクトも!
最後に
長くなりましたが、コンパクトミキサーをDTM環境に導入するメリットみたいなところ、伝わりましたでしょうか?
ちょっと話は変わりますが、PAミキサーなんかでも、アナログ卓とデジタル卓で全く混ざり方が違うものなんです。
アナログは勝手に混ざる、デジタルは頑張って混ぜようとしないと混ざらない、位の違いがあるんです。
また、巷ではアナログ感とか、音楽的な歪みとかって言い回しをよく見かけます。
回路の違いからくる構造上の問題も原理も意味もわかるのですが、宣伝文句としてこれさえ言っておけばいい的なものも多く見受けられます。
そんな感じなので、誤用も非常に多い気がしています。
話がそれてしまいましたが、個人的にはマウスやトラックボール、トラックパッドで画面内のツマミを触ってMIXをするよりも、実在するツマミを弄っている方がきっと音楽的だし、直感が生きてくると思っています。
そう言った意味でもコンパクトミキサー、オススメです。
また、サイズが違っても基本的にミキサーの使い方は一緒です。
リハーサルスタジオのミキサーの使用方法については下記記事をご覧ください。
PAミキサーの基本的な使い方をマスターして快適なリハーサルを!
ライタープロフィール
サウンドクリエイター
ZAL
フリーランス音響エンジニア、作編曲家、ギタリスト、たまにDJ。
基本的に音楽関係なんでも屋さん。
趣味:最近もゲーム。
いままで個人ブログの経験はなかったのですが、プロの音響エンジニアならではの視点で、解説やレビューをしていきます。
エレキギター内部の配線やパーツにも明るく、内部配線やパーツの選定によって狙ったサウンドを作ることも得意としています。
Twitter:ZAL_0Style