リンゴ・スターのドラムなくしてビートルズなし!
もはや知らない方はいないのではないでしょうか?
伝説的ザ・ビートルズのドラマー、リンゴ・スターの本当の実力についてお話します!
リンゴのドラムのどこがすごいのか?
4. ビートルズのドラムはリンゴに託されていた
リンゴは、他の3人が曲を作った時、そのガイド演奏をただじっと聴いていたのです。
聴き終わるとおもむろにスティックを取り、ドラムを叩き始めるのですが、そうするとほぼその曲のドラミングの8割から9割ぐらいは完成していました。
もちろん、他の3人がいろいろと注文をつけることはありました。
ジョンがあまりに注文をつけるため「ビートルズにはドラマーが2人いるみたいだな」と文句を言ったこともありましたが、基本的にどのようなドラミングをするかはリンゴに託されていたのです。
ですから、ビートルズのユニークなドラミングは、ほぼ彼のアイデアだったと断定して良いでしょう。
例えば「レイン」という名曲がありますが、このドラミングは、リンゴ自身がビートルズ時代の最高のパフォーマンスだったと語っています。
https://www.youtube.com/watch?v=bHIVClXx2TY
当時としては非常にユニークなドラミングで、タイトル通り雨が階段の上から下へダラ~っと流れるような、後ノリの典型的なサウンドです。
彼にしては珍しくフィルをこれでもかというぐらい多めに入れていますが、その効果により雨が激しく路面を叩きつけている光景を思い起こさせます。
どの曲でもそうなのですが、リンゴのドラムはポールのベースと非常によく絡んでいて、この曲でも見事な連携プレーを見せています。
バンドでありがちなのはベースとバスドラムが低音域で被ってしまい、お互いに打ち消しあってしまうことです。
しかし、リンゴは、この曲ではサビでポールが高音をキープしている間は、ドラムを抑えめにして彼のサポートに回っています。
彼は、どんな曲でもポールのベースが最大限に生かされるようにドラムを叩き、ボーカルやギターなどの邪魔もしませんでした。
5. 練習せずに完璧にドラムを叩いた
リンゴは練習が嫌いで5分もすると飽きてしまい、スティックを放り出してしまいました。
それでもプロデューサーのジョージ・マーティンは「私が記憶する限り、レコーディングでリンゴがミスったのは1度か2度しかなかった」と断言しています。
リンゴの素晴らしいドラミングを示す楽曲の数々
「チケット・トゥ・ライド(涙の乗車券)」では、シンコペーションを巧みに用いて主人公の悲しい気持ちにドラムをシンクロさせるとともに、とどろく遠雷のようなサウンドで楽曲全体に重厚さを持たせました。
後年、この曲のユニークなイントロをリンゴ自身が実演してみせています。
自分が左利き(正確には両利き)であることがユニークなサウンドを生み出したと語っています。
「アイ・フィール・ファイン」では見事なR&Bのシャッフルビートを刻み、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」ではサウンドに微妙な違いを持たせて曲に変化を付け、「カム・トゥゲザー」ではハイ・ハットとタムを巧みに操り、踊りだしたくなるようなリズムを繰り出し、「ヘルプ」ではリムショット(スネアのスキンとフチを同時に叩く)を使って主人公の激しい感情を表現しました。
しかも、これらはほんの一例に過ぎないのです。
リンゴがいかにビートルズのサウンドに大きな貢献をしていたか、お分かりいただけたでしょうか?
ライタープロフィール
ビートルズの熱狂的ファン
和田晋司
大阪府出身 ビートルズのファン歴ウン十年。
色んなものに手を出しましたが、唯一続いている趣味がこれです。
ビートルズの語り部として彼らの偉大さを後世に伝えていきたいと思っています。
ビートルズを誰にでも分かりやすく解説するブログ