モーラー奏法を教えて10年の僕が、モーラー奏法についてなるべくキャッチーに解説してみたいと思います。
国内のモーラー奏法は独自の発展を遂げているのでいろんな情報が氾濫していますが、本来はとってもシンプルな奏法なのです。
- 実は苦手な人が多い?速いテンポの8ビート(エイトビート)の叩き方
- 【ドラム初心者のための】ドラムロールのやり方
- 【ドラムの叩き方】ダブルストロークのコツと練習法
- 左手が思うように動かないドラマー必見!左手強化のコツ
- 【2025】ドラム初心者のための練習曲。簡単でかっこいいおすすめ曲
- 【変拍子の魅力】5拍子が使われている曲まとめ
- 【ドラマーのための】「叩いてみた」を格安で作る2つの方法。前編
- プロドラマーが選ぶ。本当に見て欲しいトレーニング動画
- 【邦楽】ドラムがかっこいい曲まとめ【2025】
- 作曲初心者も必見!定番のコード進行まとめ
- エレキベース初心者のための練習曲
- 【ドラム初心者のための】ゴーストノートで大切なこと
- 上達はドラムセッティングから。1タム・2タムのメリット・デメリット
- もう近所迷惑にならない!?ドラマーが自宅でできる「足」の練習法とは?
- ドラムのイントロがかっこいい曲
- ドラム中級者にオススメの練習曲。表現力や演奏力を養える楽曲まとめ
- 楽器別のバンド初心者にオススメの曲
- 打楽器に挑戦!カホンで演奏したい曲まとめ
- メタル初心者のための練習曲。メタルギターの基本はこれでバッチリ!
モーラー奏法とは
簡単に言うと腕の回旋のエネルギーをストロークに利用する奏法です。
「いやいや、簡単じゃないぞ」という声が聞こえてきますね。
スポーツなどの経験があまりない方や体の構造に詳しくない方にはほぼ「んん……!?」って感じかもしれません。
言葉としてはこうとしか伝えようがないのですが、動いてみるととてもシンプル。
例えばスポーツだと野球やテニス、バスケだって腕は回旋しますし、日常でもうちわをあおいだり、ドアノブを回したり、車の運転をしたりと回旋のエネルギーを使う場面はたくさんあります。
実は何も意識していなくても自然にできる動きなのです。
つまりは、普通にドラムを演奏していても腕は自然に回旋しているのですが、この動きを正しくコントロールして音を出すためのストロークとして体系化されたものがモーラー奏法なのです。
ドラム上級者じゃないと難しい?
「モーラー奏法はドラム上級者じゃないとできないのではないか」と思われる方も多いかもしれませんが、実は全くもってそんなことはありません。
むしろドラムを始めたときから学んでもいいかもしれません。
モーラー奏法は一般的に言われているドラム演奏のフォームや基本とはかなり異なります。
僕の生徒さんも始めはよく「前の奏法と全然違う!」や「新しく楽器を始めたような感覚……」とおっしゃっています。
僕自身も習ったときはまさにそうでした。
具体的にどのくらい違うのか
では、具体的にどれぐらい違うか体験してみましょう。
腕をおろしている状態から肘を90度ぐらいに曲げ、その状態で肘から先を上下に振ったり左右に振ったりしてみてください。
上下と左右では使い方も感覚も全然違いますよね?
つまり、一般的な奏法とモーラー奏法は動きの基礎が根本的に異なるため、その仕組みからしっかり理解していく必要があります。
モーラー奏法が難しいかどうかについては、長年モーラーで演奏している僕は一般的な奏法のほうがかなり難しく感じるので(もうそのようには動かせません……)、慣れるまでが難しいといった感じでしょうか。
でもそれってどの楽器でもそうですし、特別な難しさではないと思います。
モーラー奏法は楽なのか?
楽かどうかは主観的なものですのでさっきの動きでよく観察してみましょう。
腕から先を上下に振っているとき、どこの筋力を使っている感覚がありますか?
わかりにくい方は、もう片方の手でいろいろと触ってみたりしてみてください。
上腕二頭筋(力こぶの筋肉)などが動いていますよね?
高速に動かすとよりはっきりと負荷を感じると思います。
対して左右に振るとどこに負荷がかかっているでしょうか?
正しくできていると腕の向きは変わりますし、肩の関節も動いてはいますが、先ほどの動きに比べるとどこに負荷がかかっているかはイマイチはっきりしないと思います。
それはつまり、腕の筋肉にあまり負荷がかかっていないということなのです。
体に負荷がかかればいずれは疲れてくるのですが、モーラー奏法は演奏時にかかる体への負荷が少なく疲れにくいのです。
そのため僕のように体力に自信のない方や演奏時につらさや痛みがある方、合理的な体の使い方に興味がある方にはとてもおすすめいたします。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回はモーラー奏法への導入のお話でした。
奏法の習得にいざ取り組んでみると、「これって合っているのかな?」「やっぱりよくわからない(笑)」「できているつもり」といったことになりやすいので、本格的に始めてみたい方はぜひ一度近くでモーラー奏法が学べるスクールに行ってみてくださいね!
ライタープロフィール
ドラマー
出口智也
大阪生まれ大阪育ち。
ドラム歴15年講師歴10年というドラマーとしてよりもドラム講師として生きてきた男。
新感覚ドラムレッスン「EXIT-DRUMLESSON」の代表。
アレクサンダーテクニーク、モーラー奏法などを織り交ぜた独自のメソッドを大阪を中心に展開中。
ウェブサイト:http://www.exit-drumlesson.jp
Twitter:exit_drumlesson
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/funkysoul0217