ブライダル音響のプロが教える演出効果のテクニック
披露宴・二次会などで、プロが実践している、音楽の演出効果を解説してみましょう。
皆さんは、披露宴などに出席した時、思わず感動してしまったり、涙してしまった事はないでしょうか?
皆さんの、心を動かしてしまったもの。
その正体の一つが、音響効果の力なのです。
今回はシーン別に、プロのオペレーターが心がけているテクニックを解説していきます。
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御披楽喜(おひらき)~送賓(作り上げた非現実を現実にする)
披露宴の本当の最後の時を迎えます。
退場後に、その日の披露宴の模様を収めた映像が流れ、ゲストは余韻を味わっています。
まだ、終わらせたくない、さっきまでの披露宴が夢だったかのようにさえ感じている時です。
しかし会場の雰囲気は、業務的なものになりがちです。
後片付けの準備や必要な情報の説明、お客様への挨拶など、スタッフは動き始めます。
それに釣られるように、ゲストもまたご親族に挨拶をしたり、この後の予定の事で意識が途切れる瞬間です。
しかし披露宴は最後のゲストが退出するまでが、披露宴であることを忘れては行けません。
意識が途切れる瞬間まで、最適なタイミングがあるのです。
送賓の準備が整うまでは、余韻をたっぷり味わう時間を演出します。
あえて退場曲を小さく流しておくのです。
まだ、披露宴の進行が続いているような錯覚を演出します。
ここでもやはり、曲が続いていることには気づかれないでしょう、
無意識でも曲が切り替わらない事で、ゲストには退場の印象が残ります。
送賓準備が整い、司会者から結びのコメントが発せられます。
「本日は誠にありがとうございました」
ここで送賓曲を少し大きめに、しかし演出にはならないように流します。
あくまで、場面転換のための音量なのです。
ここで初めて、会場はただの会場に、音響はただのスタッフの戻るのです。
退場から、この瞬間までさほど時間は経っていませんが、余韻の時間と、日常へ和らげる為の時間をたっぷり作っていれば、必然的に、そしてスムーズに切り替えることが出来ます。
演出によって築いた「特別な時間」が実は「日常の一部」であったと気付く瞬間です。
最後に 〜正解がないと知る事が成功の秘訣〜
ここで紹介したテクニックや意識は、あくまで、私の主観的な部分も多いかも知れません。
新郎新婦様の愛の形に「これが正解」がないように、音響のあり方にも「これが正解」などないのでしょう。
しかし音響という、披露宴においてあまり目立たない存在のスタッフでさえ、感動的で、一生心に残る披露宴を成功させるために、多くのことを考えています。
披露宴に携わる全てのスタッフも、同じように考え試行錯誤している事と思います。
ここで参考になったこと、また、参考にならなかったことが、たくさん有ったかと思います。
あくまで一例です、あなたにしか出来ない最高の音響を目指して下さい。
それがあなたの音響にとって唯一の「正解」に成ると信じています。