ジャズピアノに興味があるけどなんだか難しそう……。
そう思っているあなたに、とりあえず鍵盤に触りながらジャズ(っぽい)雰囲気を楽しめる方法をジャズレッスンアドバイザーのSORAがお伝えします。
記事内では難しい理論的な話は避けるようにしたいのですが、ジャズ理論は本来楽しいものなので必要に応じて紹介していきますね。
また譜面記載はなるべく避け、音名や鍵盤図を使っていきます。
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音で遊ぼう
さっそくですが、鍵盤を用意して中央のド(C4、YAMAHA C3)から始まって右側、レミファソのソの音を鳴らしてみましょう。
本当は何の音でもよいのですが、説明の都合上ここではソの音にします。
押してみると当然「ソ〜」という音が鳴ったと思います。
この音(G4)の響きは、約392Hzらしいです(オクターブ上なら約784Hz)。
ちなみに、392Hzのソ(G4)の右隣のラ(A4)の音は周波数440.000Hzで、音叉の音やほかの楽器との調音でよく使われる音なので覚えておきましょう。
音を増やそう
次に左手でドの音を鳴らしてみましょう。
このドは中央のドから1オクターブ下のドがよいでしょう。
準備ができたら、先ほどのソの音と同時に鳴らしてみましょう。
右手はソの音、左手はドの音のそれぞれ鍵盤1つずつなので、ピアノを初めて触る方でも左右の指1本で鳴らせると思います。
もちろん先ほどと同様に右手のソはオクターブ同時に押さえてもOKです。
いかがでしょうか?
目をつぶって音の響きに集中してみると、まあ悪くない響きがすると思います。
それどころか非常に安定した、心地よい響きがすると思います。
インターバルを感じる
インターバルとは音程のことで、ある基準音(この場合は左手のドの音)からそれより高い音(鍵盤では右側。
この場合はソ)がどれだけ離れているかを度数で表す方法です。
専門的にはこのドに対するソの音は5度と表現します。
5度は音楽的に最も安定した響きの音とされるため、文字通り安定した心地よい響きに聞こえます。
そしてあるインターバルを持つ2音以上を同時に鳴らすことで音のハーモニー、つまり和音ができ上がります。
1音だけ鳴らすと単なるソの音だったものが、左手で低いドを同時に鳴らした途端にソはソではなくなり、左手のドに対する5度のハーモニーになります。
では、ここから頑張って左手を1音ずつ動かしてみましょう。
カメレオンノート(カメレオンの音)
左手をド、レ、ミ、ファ……と1音ずつ上げ、右手はその都度ソの音を鳴らしてみましょう。
具体的には
- ド ー ソ
- レ ー ソ
- ミ ー ソ
- ファ ー ソ
- ソ ー ソ
- ラ ー ソ
- シ ー ソ
- ド ー ソ
右手は変わらずソの音なのですが、左手を変化させるにつれて響きがリリカルに、時にはドラスティックに変化するのを感じられるでしょうか?
右手は同じソの音を鳴らしているのに、左手の基準音を変えると、それにつれて器用に音の雰囲気を変化させています。
まるで背景に応じて皮膚の色を変化させるカメレオンのようですね。
これを専門的にはカメレオンノート(カメレオンの音)と呼んでいます(専門用語は冗談です)。
慣れてきたら右手のソをオクターブ上げて弾いてみたり、ユニゾン(オクターブ違いの同音を鳴らす)で弾いてみましょう。
また雰囲気が変わると思います。
インターバルとテンション
ここから少しだけ理論的なお話をします。
先ほどの
- ド ー ソ
- レ ー ソ
- ミ ー ソ
- ファ ー ソ
- ソ ー ソ
- ラ ー ソ
- シ ー ソ
- ド ー ソ
ですが、これにインターバルを記載していきますと以下のようになります。
- ド ー ソ 5度
- レ ー ソ 4度(11度)
- ミ ー ソ 3度
- ファ ー ソ 2度(9度)
- ソ ー ソ 1度
- ラ ー ソ b7度
- シ ー ソ b6度(b13度)
- ド ー ソ 5度
左手はドレミファソ……と白鍵のみ、右手はソの音1音のみを弾いているだけにもかかわわらず、ここにはさまざまなインターバルが存在しています。
特に11度、9度、そしてb13度という強烈なインターバルはテンションまたはオルタードテンションと呼ばれ、ジャズっぽいサウンドには欠かせないハーモニーの源です。
難しそうな数字が並んでいますが、ジャズでは音名よりも度数表記の方を頻繁に使いますので頑張って慣れましょう。
最後にLet’s Play Jazz Piano
最後になりますが、合計3音(和音)にしてから右手のソ(ここでもオクターブ上のソが奇麗です)を同時に弾いてみましょう。
下記を参考にしてください。
ただしスタートはファからドへ向けて下がっていきます。
- ファ、ラ、ミ ー ソ (9度)
- ミ、ソ、レ ー ソ (3度)
- レ、ファ、ド ー ソ (11度)
- ド、ミ、シ ー ソ (5度、終わり)
いかがでしょうか?
終わりにふさわしい、しっとりとした雰囲気が感じられればうれしいです。
それでは今回はこのへんで。
ジャズピアノは1日にして成らず。
一緒に頑張りましょう!