【DTMerのための】「奥行き」のあるミックスをしてみよう!
タイトルにある通り、「ミックスで奥行きを演出する方法」をご紹介させて頂きます。
これまた以前同様、音楽仲間のそーだーすい(炭酸水P)さんにちょこっと質問された内容でして……それから大分経ってしまいましたが、聞かれたからには書かないと(笑)!
ということで、今回はミキシングにおいて、奥行きを演出するさまざまな手段をご紹介させて頂きます(笑)。
とはいえ、僕のミックスの腕前はというと……まぁ、言うまでもなくアレなので、あくまで「へぇ~……」程度の認識でお願いします(苦笑)。
しかも、ここで紹介するテクニック?
の大半は、ミックス教本からの受け売りです。
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リバーブ&ディレイも併用する
……はい、いかがでしょうか……。
大分ね、こうね、雰囲気出ますよね(笑)?
ドライ状態では音がブツ切れになる箇所が、リバーブ&ディレイによって尾ひれが付き、わりと自然な余韻が生まれました。
冒頭のSEみたいな自然界の音を収録したソースは、打ち込みとの馴染みが悪かったりするので、多目のリバーブ&ディレイを送ってあげる事でうまく溶け込んできます。
ここでのディレイはテンポ同期(テンポ・ディレイ)はせず、手動で設定(189msec)しています。
詳しい事はよく分からないのですが(笑)、189msecが最もボーカルとの相性が良いディレイ・タイムらしいです。
この設定は曲のBPMを問わず、ボーカルに良い具合に尾ひれが付いて、元よりもうまく聴こえる……らしい。
その他の楽器はどうか分かりませんが、今回は全ての楽器に一律でそのディレイを送っています。
使ってみた感じ、他の楽器でもそれなりに有効っぽいので……ディレイがよく分からない方は、とりあえず「ディレイ・タイム=189msec」を目安にしてみては(笑)?
今回は入れていませんが、フィード・バックも少し足してみると良いと思います。
奥行き操作に使える、ちょっとした小技
コンプ+リバーブ+ディレイの組み合わせで、奥行き操作はバッチリ!
……と思うじゃん(笑)?
いや、実際、この組み合わせで奥行きを作っていくのが正しいと思いますが……実はあるんですよ、とあるエフェクトを使った奥行き操作が……!
~エフェクト控え室~
コーラス(俺だな)
フランジャー(来たか……)
フェイザー(そろそろスタンバっておくか) ガタッ
ディストーション(滅びよ……)
パンナー(左右に揺れ過ぎて吐きそう……)
いや違う、お前らじゃない。
お前らも使えなくはないけど、今回は意外な盲点、EQを使用した奥行き操作をご紹介します(笑)!
他のエフェクトは帰って、どうぞ。
EQで奥行き操作ぁ?
と思われるかもしれませんが、実はできるのです(笑)。
やり方は至極簡単でして、「奥に引っ込めたい楽器の、1kHz(1000Hz)近辺をEQで少し削る」だけ!
例えば、この「コンプ+リバーブ+ディレイ」の音源で言うと……まぁ、大方こんな感じのバランスでOKだと思うのですが、ピアノがもう少し奥に行ってくれると、もっと良くなりそうだと思うんです。
しかし、コンプをこれ以上掛けると不自然になるし、リバーブ&ディレイ送り量を増やしてもなんか違うし……という時に、EQの出番です。
ということで、ピアノのトラックにEQをインサートし、1kHzをポイントの軸に、ほんのり広めのQ幅で2.5db程カット。
すると……
こうなります(笑)。
ピアノが大分奥に引っ込み、他の楽器との分離も向上しました。
特にオーボエ(イントロの主旋律)・ボーカルとのバランスが良くなり、スッキリとした印象ですね。
なぜ1kHzなのかと言いますと、この帯域はさまざまな楽器のアタック部分が重なるポイントだからです。
つまり、この近辺を削る事でアタック感を希薄化させる効果が出て、結果的に「奥に引っ込んだ」様に聴かせる事が可能……という算段です(笑)。
削る量・範囲次第では、コンプレッサーで捉えきれなかった or どうしても残しておきたかったアタック感を適度に維持できるのがミソ。
しかし、ここで注意したいのは……削り過ぎない事。
裏を返せば(?
)1kHzは美味しいポイントでもあるため、削りすぎると変な音になり、ボヤボヤな音像になってしまいます。
今回のサンプル音源の-2.5dbも結構な量ですので、全体的に軽くなった感がありますね……。
まぁ、これは効果が分かり易い設定なので、実際にミックスする時はもっと少量のカットにします。
ともかく、この「1kHzカット」は意外と使えるテクニックなので、オススメです。
スネアなどのセンターに定位する楽器はボーカルとバッティングしやすいので、ほんの少し「窪み」を作ってあげると効果的だったり。
まぁ、スネアはアタック感が重要なので加減が難しかったりしますけど(苦笑)、今回の様なピアノなどは良い感じに作用すると思われます。
ぜひ、お試しあれ(笑)。
おわりに
とりあえず、僕が知っている奥行き操作テクニック(笑)は以上です。
いかがでしたでしょうか?
……え?
知ってた?
……すみません。
プロエンジニアさんの音は録音環境・機材が高水準なのはもちろんのこと、それを差し引いても、まず奥行きがしっかりと作られています。
「奥行きが感じられるミックス=巧いミックス」とは一概には言えないでしょうが、「奥行きを作れているかどうか」がミックスの善し悪しを探る一つの指針ではないかと考えています。
つたない内容の記事でしたが「自身の楽曲のクオリティー・アップを図りたい!」と願う皆様に、少しでもご助力できたら幸いです(笑)。
それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ライタープロフィール
DTMer
マサシ
作詞・作曲・編曲をしています。
ポップスを軸に、様々なジャンルのエッセンスを取り入れていきたいと思っていますw 収集癖持ち(笑)