【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲
ミックスボイスというワード。
歌に興味のある方ならどなたでも一度くらいは耳にされたこと目にされたことがあるでしょう。
僕のボイストレーニングの受講生さんの中にも「ミックスボイスをできるようになりたい!!」と要望を持っている方がたくさんおられます。
でも、意外にそれが実際どんなものなのかを理解している人は少ないように感じます。
ではミックスボイスって一体なんなのか?
簡単に言ってしまうと「地声と裏声の間の声」なんですよね。
だから別名、ミドルボイスと呼ばれたりもします。
実際の曲中での使われ方としては、主に地声では出すのが難しいハイトーンの領域をカバーするために使いますが、地声と裏声のミックス度合いのバランスを変化させることで、さまざまな歌唱表現が可能になります。
今回の特集記事では、そんなミックスボイス(ミドルボイス)を上手く使って歌を表現されている女性シンガーを集めてみました。
きっと皆さんがご自身でミックスボイス習得を目標に歌われるときに参考にできる部分が多いかと思います。
ぜひお役立てください。
【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(1〜10)
唱Ado

Adoさんの大ヒットナンバー、『唱』。
これまで以上にダンスミュージックの特色を強めた1曲で、大ヒットを記録しました。
そんな本作は難易度の高い楽曲として知られているのですが、実はいたるところでミックスボイスが登場する作品でもあります。
ミックスボイスでロングトーンを歌うことはないものの、2番パートやサビの英語詞の部分で、何度もミックスボイスのパートが登場します。
ただでさえ難易度の高い作品なので、ぜひチェックしてみてください。
都落ちヨルシカ

ヨルシカの楽曲で2023年4月リリース。
さて、この曲のミックスボイスですが、Aメロパート等を中心に頻繁に出てくる一瞬音程が高くなるところを中心に非常に効果的に使われていて、フッと抜くような柔らかい高音を表現されています。
これもまた通常のファルセットのように鼻腔共鳴を使ったヘッドボイスではなく、声をできるだけ広く上顎全体に当てるようにして練習してみてください。
ミックスボイスが使用されている箇所がとても短いので、発声のスムーズな切り替えの練習にも役立つ一曲だと思います。
Biscuitちゃんみな

ちゃんみなさんの楽曲『Biscuit』。
日本での人気はそこまで高くない楽曲ですが、韓国では非常に人気の作品で、特にライブパフォーマンスが注目される楽曲です。
そんな本作はCメロの終盤でミックスボイスが登場します。
このミックスボイスがシャウトをかけながら歌うのですが、わりと長いロングトーンということもあり、相当な難易度をほこります。
1箇所しかミックスボイスを使う場面はありませんが、非常に難易度が高いので、ぜひ挑戦してみてください。
アイドルYOASOBI

YOASOBIの大ヒットナンバー、『アイドル』、アニメを通しては、世界的な注目を集めた楽曲ということもあり、多くの方が聞き覚えがああるかと思います。
そんな本作の難しいポイントは、なんといっても激しい音程の上下。
ボーカロイドのように、複雑な音程の上下がすごいスピードで連続します。
また、サビの部分ではミックスボイスも登場します。
短いミックスボイスですが、音程の上下が激しいので、かなりの難易度をほこるでしょう。
That’s My BabyRIRI

世界的な実力をほこる日本人女性R&Bシンガーソングライター、RIRIさん。
日本の女性R&Bシンガーのなかでぶっちぎりと言っても過言ではないほどの高い歌唱力を持っており、一部の界隈からは実力者として非常に注目されています。
そんな彼女の代表曲『That’s My Baby』は複雑なフェイクに加えて、アリアナ・グランデさんのような力強く女性らしいミックスボイスがサビの終盤で登場します。
単純に楽曲の難易度が非常に高いので、ぜひ挑戦してみてください。
美人ちゃんみな

ちゃんみなさんの代表曲『美人』。
衝撃的なリリックとすばらしいボーカルパフォーマンスで大注目を集めた作品で、なかでも「THE FIRST TAKE」で歌うライブ映像が人気です。
そんな本作の難しいポイントは、やはり大サビ。
本作はラップを主体としているのですが、楽曲のラストではボーカルのミックスボイスで締められています。
よくあるただ高いミックスボイスではなく、しっかりとした厚みも求められるミックスボイスなので、高音に自信のある方は、ぜひレパートリーに加えてみてください。
それを愛と呼ぶならUru

Uruさんの通算12作目のシングルで、2022年6月リリース。
TBS系列日曜劇場『マイファミリー』の主題歌に起用されていました。
ミックスボイスという発声、なかなかその定義が曖昧なものなので、楽曲中の「ここ!」と特定するのは難しいのですが、このスローバラードの中で、UruさんはAメロパートやBメロパートなどの中高域は地声寄りのミックスボイス、サビパートは地声寄りのミックスボイスからファルセット寄りのミックスボイスまで、多彩な発声を見事に使い分けて歌唱されているものと感じました。
間奏明けの地声のハイトーンで歌われている部分とのコントラストなどに着目して聴いてみてください。
多彩なミックスボイスの使い方の参考例として、とても役に立つでしょう。