【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲
ミックスボイスというワード。
歌に興味のある方ならどなたでも一度くらいは耳にされたこと目にされたことがあるでしょう。
僕のボイストレーニングの受講生さんの中にも「ミックスボイスをできるようになりたい!!」と要望を持っている方がたくさんおられます。
でも、意外にそれが実際どんなものなのかを理解している人は少ないように感じます。
ではミックスボイスって一体なんなのか?
簡単に言ってしまうと「地声と裏声の間の声」なんですよね。
だから別名、ミドルボイスと呼ばれたりもします。
実際の曲中での使われ方としては、主に地声では出すのが難しいハイトーンの領域をカバーするために使いますが、地声と裏声のミックス度合いのバランスを変化させることで、さまざまな歌唱表現が可能になります。
今回の特集記事では、そんなミックスボイス(ミドルボイス)を上手く使って歌を表現されている女性シンガーを集めてみました。
きっと皆さんがご自身でミックスボイス習得を目標に歌われるときに参考にできる部分が多いかと思います。
ぜひお役立てください。
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【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(71〜80)
LOVE LOVE LOVEDREAMS COME TRUE

Dreams Come Trueの通算18作目のシングルで、リリースは1995年7月。
TBS系ドラマ『愛していると言ってくれ』主題歌&挿入歌にも使用され、通算240万枚以上を売り上げを記録しました。
90年代のJ-POPを代表する大ヒット曲ですね。
この楽曲がヒットしたあたりから、本稿のテーマである「ミックスボイス」というワードに日本でも注目が集まるようになったような覚えがあります。
ドリカムのボーカルの吉田美和さん、少し太い歌声が魅力のシンガーさんですが、この楽曲のAメロパート等、中音域を中心に構成されたパートでも、地声寄りのミックスボイスをうまく使うことで、ソフトな曲調の楽曲を見事に表現されているように思います。
カラオケで歌うときには、声をできるだけ広く、そしてソフトに上顎に当てるようにして歌ってみましょう。
柔らかいミックスボイスの練習に最適な一曲です。
とてもソフトで優しい楽曲なので、歌詞の中の子音の響きも刺激的にならないようにご注意くださいね。
GLORIAYUI

YUIさんの15枚目のシングルで2010年1月リリース。
ミックスボイスを使った曲では、発声の切り替えの難易度が高いこともあるのか、あまりテンポの速い曲は少ない印象ですが、この曲はテンポが速いのが特徴ですね。
地声で高音を張るような歌唱をしていないので、非常に軽やかに歌っているように聞こえますが、このテンポの曲でミックスボイスを有効に使うには、相当な肺活量が必要と想像できます。
ミックスボイスは息の量のコントロールがとても重要ですからね。
歌われているフレーズ的にはそんなに難しいものではないので、ミックスボイスを習得したい女性の練習曲としても最適な1曲だと思います。
リブートmiwa

シンガーソングライター、miwaさんの25枚目のシングルで2019年8月リリース。
TBS系金曜ドラマ『凪のお暇』主題歌でしたね。
miwaさんの歌の特徴はなんとも言っても、その全域に渡ってクリアな声でしょう。
通常、ミックスボイスを使うのは、地声よりも声の「当たり」を弱めて「切なさ」や「優しさ」を表現するために使われることが多いですが、miwaさんの場合は、そのクリアな声質を生かしたミックスボイスを使うことで「可愛さ」や「女性らしいストレートさ」の表現が増強されていますね。
サクラ色アンジュラ・アキ

アンジェラ・アキさんの5枚目のシングルで2007年3月リリース。
この曲で使われているミックスボイスについて、一聴するとファルセット(裏声)をあまり区別がつかないかもしれませんが、息漏れを多く使って優しい声になるファルセットよりも、少しパワフルな高域で歌われていると思われる部分が多いことから、ミックスボイスをうまく活用して歌っていると言っていいでしょう。
裏声寄りのミックスボイス使用の非常にいいお手本になると思いますので、そんな方面のシンガーを目指している方は、彼女の歌い方をぜひ研究してみてください。
コツとしては、横隔膜を十分に広げて声の深みを作った上で、ファルセットよりも息漏れを少なくして、声に勢い(速度)をつけて発声するように注意するとうまくできると思います。
Time宇多田ヒカル

宇多田ヒカルさんの配信限定シングルで2020年5月リリース。
日本テレビ系日曜ドラマ『美食探偵 明智五郎』の主題歌として書き下ろされました。
宇多田ヒカルさんのような、いわゆる現代のR&Bを歌うにはミックスボイスを使いこなした歌唱は必須条件。
ミックスボイスと聞いて、宇多田さんの声を真っ先に思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。
この曲もまたR&Bでのミックスボイスのお手本と言っていいほど見事な歌唱が楽しめる楽曲となっています。
ファルセット寄りのミックスボイスによるソフトな歌唱、ソフトなハイトーンの魅力がぎっしり詰まっている楽曲なので、ミックスボイス習得のための練習素材としても最適かつ、とてもチャレンジしがいのある曲だと思います!
優しい赤福原美穂

福原美穂さんの通算3作目のCDシングルで、200811月リリース。
au「LISMO」CMソングに起用されていました。
女性シンガーにしては、少し太い声が魅力の福原さんですが、この楽曲では、サビの高音部を中心にとても効果的にミックスボイスを使った歌唱で、楽曲にある種の「優しさ」「柔らかさ」を与えています。
同箇所を歌うときは、声をできるだけソフトに上顎に当てるようにして、柔らかいミックスボイスが出せるように練習してみてください。
地声とのスムーズな切り替え、また地声のハイトーンとのコントラストをどこまでつけられるかが、この楽曲をいい感じで聴かせるためのポイントになってくると思います。
EverythingMISIA

MISIAさんの7枚目のシングルで2000年11月リリース。
MISIAさんのミックスボイスは、しっかりと力強い発声になっているのが特徴ですね。
どちらかと言えば地声に近いミックスボイスで、ファルセットのような声帯を解放した発声ではなく、声帯はしっかりと締められている印象です。
地声とファルセットのミックス度合いを自在にコントロールして、さまざまな歌唱表現が可能になるのもミックスボイスを習得する利点の一つですが、これはその好例と言えるでしょう。
男性ボーカルでは高域を補完するためにミックスボイスが使われることが多いですが、女性シンガーではこのMISIAさんのようなミックスボイスの使い方を聞けるのもまた興味深いところです。





