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【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲

ミックスボイスというワード。

歌に興味のある方ならどなたでも一度くらいは耳にされたこと目にされたことがあるでしょう。

僕のボイストレーニングの受講生さんの中にも「ミックスボイスをできるようになりたい!!」と要望を持っている方がたくさんおられます。

でも、意外にそれが実際どんなものなのかを理解している人は少ないように感じます。

ではミックスボイスって一体なんなのか?

簡単に言ってしまうと「地声と裏声の間の声」なんですよね。

だから別名、ミドルボイスと呼ばれたりもします。

実際の曲中での使われ方としては、主に地声では出すのが難しいハイトーンの領域をカバーするために使いますが、地声と裏声のミックス度合いのバランスを変化させることで、さまざまな歌唱表現が可能になります。

今回の特集記事では、そんなミックスボイス(ミドルボイス)を上手く使って歌を表現されている女性シンガーを集めてみました。

きっと皆さんがご自身でミックスボイス習得を目標に歌われるときに参考にできる部分が多いかと思います。

ぜひお役立てください。

【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(61〜80)

ラストシーンいきものがかり

いきものがかり 『ラストシーン』Music Video
ラストシーンいきものがかり

いきものがかり、32作目のシングルで2016年8月リリース。

とてもブライトな声を持っているVoの吉岡聖恵さん、別にミックスボイスを使わなくても地声のハイトーンでカバーできる音域がとても広く、ミックスボイスが使われていると思われる曲はそんなに多くありません。

でも、この優しいバラードでは、やわらかい響きの声で歌うために美しいミックスボイスを聴けます。

音域をカバーするためではなく、歌唱表現のために発声を使い分けている好例と言っていいでしょう。

いきものがかりの場合、吉岡の声が先述のように明るく高い声であることと、曲調も明るく元気な曲が多いため、ミックスボイスやファルセットの使用頻度は非常に少ないですが、発声法だけでこんなに表現が豊かになることをご理解いただけると思います。

サクラ色アンジュラ・アキ

アンジェラ・アキ「サクラ色」Music Video
サクラ色アンジュラ・アキ

アンジェラ・アキさんの5枚目のシングルで2007年3月リリース。

この曲で使われているミックスボイスについて、一聴するとファルセット(裏声)をあまり区別がつかないかもしれませんが、息漏れを多く使って優しい声になるファルセットよりも、少しパワフルな高域で歌われていると思われる部分が多いことから、ミックスボイスをうまく活用して歌っていると言っていいでしょう。

裏声寄りのミックスボイス使用の非常にいいお手本になると思いますので、そんな方面のシンガーを目指している方は、彼女の歌い方をぜひ研究してみてください。

コツとしては、横隔膜を十分に広げて声の深みを作った上で、ファルセットよりも息漏れを少なくして、声に勢い(速度)をつけて発声するように注意するとうまくできると思います。

Time宇多田ヒカル

宇多田ヒカルさんの配信限定シングルで2020年5月リリース。

日本テレビ系日曜ドラマ『美食探偵 明智五郎』の主題歌として書き下ろされました。

宇多田ヒカルさんのような、いわゆる現代のR&Bを歌うにはミックスボイスを使いこなした歌唱は必須条件。

ミックスボイスと聞いて、宇多田さんの声を真っ先に思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか。

この曲もまたR&Bでのミックスボイスのお手本と言っていいほど見事な歌唱が楽しめる楽曲となっています。

ファルセット寄りのミックスボイスによるソフトな歌唱、ソフトなハイトーンの魅力がぎっしり詰まっている楽曲なので、ミックスボイス習得のための練習素材としても最適かつ、とてもチャレンジしがいのある曲だと思います!

優しい赤福原美穂

福原美穂さんの通算3作目のCDシングルで、200811月リリース。

au「LISMO」CMソングに起用されていました。

女性シンガーにしては、少し太い声が魅力の福原さんですが、この楽曲では、サビの高音部を中心にとても効果的にミックスボイスを使った歌唱で、楽曲にある種の「優しさ」「柔らかさ」を与えています。

同箇所を歌うときは、声をできるだけソフトに上顎に当てるようにして、柔らかいミックスボイスが出せるように練習してみてください。

地声とのスムーズな切り替え、また地声のハイトーンとのコントラストをどこまでつけられるかが、この楽曲をいい感じで聴かせるためのポイントになってくると思います。

恋物語shiki

京都出身の実力派シンガーソングライター、ミュージカル女優のShikiさんの1stアルバム収録曲で、2008年リリース。

実はこれ、僕のプロデュース作品でアレンジやオケでのキーボード演奏、そしてもちろんボーカルディレクションも担当しています。

米国の名門、バークリー音楽院で歌や音楽を学んだShikiさんの歌唱力は非常に高く、地声〜ミックスボイス〜ファルセット…ととてもスムーズに発声を使い分けて楽曲を表現しています。

ミックスボイスの使い方としては、ファルセット寄りの声のアタックを和らげる方向のものが多いですが、曲の最後の高音で使われているミックスボイスはとても力強く、とても効果的に使用されていますね。