【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲
ミックスボイスというワード。
歌に興味のある方ならどなたでも一度くらいは耳にされたこと目にされたことがあるでしょう。
僕のボイストレーニングの受講生さんの中にも「ミックスボイスをできるようになりたい!!」と要望を持っている方がたくさんおられます。
でも、意外にそれが実際どんなものなのかを理解している人は少ないように感じます。
ではミックスボイスって一体なんなのか?
簡単に言ってしまうと「地声と裏声の間の声」なんですよね。
だから別名、ミドルボイスと呼ばれたりもします。
実際の曲中での使われ方としては、主に地声では出すのが難しいハイトーンの領域をカバーするために使いますが、地声と裏声のミックス度合いのバランスを変化させることで、さまざまな歌唱表現が可能になります。
今回の特集記事では、そんなミックスボイス(ミドルボイス)を上手く使って歌を表現されている女性シンガーを集めてみました。
きっと皆さんがご自身でミックスボイス習得を目標に歌われるときに参考にできる部分が多いかと思います。
ぜひお役立てください。
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【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(51〜60)
君に夢中宇多田ヒカル

宇多田ヒカルさんの配信限定シングルで2021年11月26日リリース。
TBS系ドラマ『最愛』の主題歌に起用されています。
筆者には、この楽曲を歌う宇多田ヒカルさんがデビューした頃から、盛んに「ミックスボイス」というワードを各種のメディアで目や耳にするようになったような印象があるのですが、この楽曲でも宇多田さんは、そんな「元祖ミックスボイス」と言うのにふさわしい歌唱を聞かせてくれています。
少しセリフ的(?)に歌われているパートとの歌声の違いに着目して聴くと、ミックスボイスの効果的な使い方がご理解いただけるのではないでしょうか。
やさしさで溢れるようにJUJU

JUJUさん、9枚目のシングルで2009年2月リリース。
おそらく元々の地声自体は少々低めなのであろうと感じるJUJUさんなので、曲中で多用される中高域の音域の歌唱は、ミックスボイス主体で歌っているものと思われます。
地声の低さをカバーする感じのミックスボイスの使い方…と言えばいいでしょうか。
声帯をしっかりと締めて息漏れを抑えた、高音の倍音成分の少ないミックスボイスですね。
普段から「歌える音域を広げたい!」とお考えの方は、彼女の発声方法、声の使い方を研究してみるといいでしょう。
サビの最高音付近の音がファルセットで歌っていますが、Bメロからサビ、サビ頭の発声などは女性のミックスボイスのいいお手本になると思います。
GLORIAYUI

YUIさんの15枚目のシングルで2010年1月リリース。
ミックスボイスを使った曲では、発声の切り替えの難易度が高いこともあるのか、あまりテンポの速い曲は少ない印象ですが、この曲はテンポが速いのが特徴ですね。
地声で高音を張るような歌唱をしていないので、非常に軽やかに歌っているように聞こえますが、このテンポの曲でミックスボイスを有効に使うには、相当な肺活量が必要と想像できます。
ミックスボイスは息の量のコントロールがとても重要ですからね。
歌われているフレーズ的にはそんなに難しいものではないので、ミックスボイスを習得したい女性の練習曲としても最適な1曲だと思います。
リブートmiwa

シンガーソングライター、miwaさんの25枚目のシングルで2019年8月リリース。
TBS系金曜ドラマ『凪のお暇』主題歌でしたね。
miwaさんの歌の特徴はなんとも言っても、その全域に渡ってクリアな声でしょう。
通常、ミックスボイスを使うのは、地声よりも声の「当たり」を弱めて「切なさ」や「優しさ」を表現するために使われることが多いですが、miwaさんの場合は、そのクリアな声質を生かしたミックスボイスを使うことで「可愛さ」や「女性らしいストレートさ」の表現が増強されていますね。
【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(61〜70)
残響散歌Aimer

Aimerさんの通算20作目のシングルで、リリースは2022年1月。
アニメ作品『鬼滅の刃』のオープニングテーマにも採用されています。
この楽曲の中でAimerさんは、おそらくサビパートの高音になるところを中心にとても効果的にミックスボイスを使って歌唱されているように思います。
楽曲自体はとてもテンポの速い勢いのあるものですが、それに釣られて発声が荒っぽくならないよう、できるだけソフトに声を上顎の奥歯の裏あたりに当てるように心がけて歌ってみましょう。
とくに音程が高くなるところでは、声を当てる位置を少し上顎の真ん中に寄せるようにして歌うと上顎胴と鼻腔の両方の共鳴が得られて、よりステキな歌声になると思います。
また、ピッチの変化もできるだけスムーズにできるようにブレスポイント(息継ぎの位置)なども工夫してみましょう。
traveling宇多田ヒカル

宇多田ヒカルさんの9作目のシングルで2001年11月リリース。
宇多田さんの声質自体はハイトーンというよりは、どちらかと言えば低めの野太い声だと思いますが、その存在感のある声を生かした上で広い音域を駆使した歌唱はさすがですね。
また、現代のR&Bを歌う上でとても重要なミックスボイスの使い手としても一流だと思います。
宇多田さんのブレイクによって「ミックスボイス」というワードが一般にも浸透してきたのではないでしょうか。
思い起こせば、彼女がブレイクした頃から、僕のボイトレの生徒にも「ミックスボイスを習得したい」という方が急増した印象です。
現代の日本のR&Bの歌唱のベーシックを確立した元祖的な存在かもしれないですね。
もちろん、ミックスボイスは彼女が開発したものではないですけどね。
LOVE LOVE LOVEDREAMS COME TRUE

Dreams Come Trueの通算18作目のシングルで、リリースは1995年7月。
TBS系ドラマ『愛していると言ってくれ』主題歌&挿入歌にも使用され、通算240万枚以上を売り上げを記録しました。
90年代のJ-POPを代表する大ヒット曲ですね。
この楽曲がヒットしたあたりから、本稿のテーマである「ミックスボイス」というワードに日本でも注目が集まるようになったような覚えがあります。
ドリカムのボーカルの吉田美和さん、少し太い歌声が魅力のシンガーさんですが、この楽曲のAメロパート等、中音域を中心に構成されたパートでも、地声寄りのミックスボイスをうまく使うことで、ソフトな曲調の楽曲を見事に表現されているように思います。
カラオケで歌うときには、声をできるだけ広く、そしてソフトに上顎に当てるようにして歌ってみましょう。
柔らかいミックスボイスの練習に最適な一曲です。
とてもソフトで優しい楽曲なので、歌詞の中の子音の響きも刺激的にならないようにご注意くださいね。