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【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲

ミックスボイスというワード。

歌に興味のある方ならどなたでも一度くらいは耳にされたこと目にされたことがあるでしょう。

僕のボイストレーニングの受講生さんの中にも「ミックスボイスをできるようになりたい!!」と要望を持っている方がたくさんおられます。

でも、意外にそれが実際どんなものなのかを理解している人は少ないように感じます。

ではミックスボイスって一体なんなのか?

簡単に言ってしまうと「地声と裏声の間の声」なんですよね。

だから別名、ミドルボイスと呼ばれたりもします。

実際の曲中での使われ方としては、主に地声では出すのが難しいハイトーンの領域をカバーするために使いますが、地声と裏声のミックス度合いのバランスを変化させることで、さまざまな歌唱表現が可能になります。

今回の特集記事では、そんなミックスボイス(ミドルボイス)を上手く使って歌を表現されている女性シンガーを集めてみました。

きっと皆さんがご自身でミックスボイス習得を目標に歌われるときに参考にできる部分が多いかと思います。

ぜひお役立てください。

【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(31〜40)

Jupiter平原綾香

Jupiter – 平原綾香 – YouTube.flv
Jupiter平原綾香

平原綾香さんのファーストシングルで2003年12月リリース。

曲は、イギリスの作曲家ホルストの管弦楽組曲『惑星』(全7楽章)の第4楽章「木星」の中間部Andante maestosoの旋律(「木星」の第4主題)に、吉元由美が歌詞を付けたもの。

地声や話し声は比較的低めの平原ですが、ミックスボイスとファルセットをうまく活用することで、音域の広いクラシック楽曲のメロディを見事に歌いこなしています。

ミックスボイスの使い方としては、息漏れ成分の音を抑えた、いわゆる地声よりのパワー感のある声を使っている部分が多く、地声の低さをカバーする意味でも、また高音のファルセットを際立たせる意味でもとても有効に活用されていると思います。

地声、ミックスボイス、ファルセットを自在に使いこなして楽曲を表現している歌唱は圧巻と言っていいでしょう。

もらい泣き一青窈

一青窈さんのデビューシングルで2002年10月リリース。

その歌唱力が高く評価されている一青窈さんですが、その歌唱力はこのデビュー曲から健在!

楽曲冒頭から、素晴らしい発声切り替えによるフレーズを歌いこなしています。

とくにこの冒頭部を歌うには、地声〜ミックスボイス〜ファルセット(裏声)のスムーズな発声切り替えができることが必須であり、そういう意味でも、この曲はミックスボイスを習得するための練習素材として最適な一曲と言っていいでしょう。

楽曲そのものの音域はそんなに広くないことも練習材料としてオススメです。

一青窈さんのようにに声の全域で鼻腔共鳴を使えるようになれば完璧ですよ!

三日月絢香

絢香さんの通算4作目のシングルで、2006年9月リリース。

聴いているだけで、三日月が綺麗に浮かぶ月夜を思い起こさせてくれる、日本のバラードの名曲ですが、そのやさしい月夜をより濃く演出しているのが、絢香さんのとてもソフトで深いミックスボイスを効果的に使った歌唱な気がします。

Aメロの高い音のところで、フッと抜くように歌われているところやサビ部分での声の使い方などを注意深く研究して歌ってみましょう。

声を上顎の奥歯の裏に当てるような感じで、上顎胴の共鳴を上手く使いこなすことが、ご本人のように歌うためのポイントになってくると思います。

月光鬼束ちひろ

鬼束ちひろさんの2枚目のシングルで2000年8月リリース。

彼女の歌の特徴は何と言ってもその「息づかい」の巧みさでしょう。

歌う音域や表現によって息漏れの量を巧みに使い分けることで、地声、ミックスボイス、ファルセットのスムーズなつながりを実現していて、聴いていてとても心地いい歌になっています。

おそらく地声の領域は少々ハスキーな声をしていると思われ、曲中で最も多用されている中高域は、ほぼすべてミックスボイスで歌っていると推察できますが、そこからファルセットでのきれいな高音や地声成分を多くした、ややハスキーボイスで迫力のあるハイトーンへの移行など、見事としか言いようのない歌唱ですね。

新しいYESSalyu

Salyu「新しいYES」MUSIC VIDEO
新しいYESSalyu

Salyuさんの13枚目のシングルで2010年3月リリース。

ミックスボイスとは、簡単に言ってしまうと地声と裏声を混ぜた発声法ということになりますが、その地声と裏声の混ぜ方の度合いを調整することで、とてもカラフルな歌唱表現をすることが可能になります。

この曲でSalyuさんの披露している歌唱も、まさにその調整による表現が素晴らしく、優しくフッと抜くような表現からパワフルなハイトーンまで見事にミックスボイスを使いこなして表現されています。

これもまた上級者向けのセレクトになりますが、習得に向けてチャレンジすれば得られるものは大きいと思います!

【女性向け】ミックスボイス(ミドルボイス)習得に役立つ練習曲(41〜50)

StoryAI

AIさんの12枚目のシングルで2005年5月リリース。

これはもうステキなミックスボイスのお手本のような曲、歌唱ですね。

もともとハスキーな声のAIですが、そのハスキーさを少し抑えてクリアな声にしつつ、パワフルさは微塵も失わないミックスボイスを実現しています。

こういうミックスボイスの使い方、洋楽のシンガーにはわりと多いですが、日本人でこれができる人は非常に少ないんですよね。

おそらく息の量と声帯の閉鎖度合いのコントロール能力が非常に優れているのでしょう。

こんな声、歌唱を身につけるのは非常に難しいですが、ご興味ある方はぜひトライしてみてください!

残酷な天使のテーゼ高橋洋子

「残酷な天使のテーゼ」MUSIC VIDEO(HDver.)/Zankoku na Tenshi no Te-ze“The Cruel Angel’s Thesis”
残酷な天使のテーゼ高橋洋子

高橋洋子さんの11枚目のシングルで1995年10月リリース。

テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング曲という方が通りがいいかもしれないですね。

高橋さん自身がとてもストレートなタイプのシンガーということもあって、この曲でもあまりわかりやすいミックスボイスは聞けないです。

どちからと言えば、ストレートに歌ってしまうと、キーンという感じの甲高い声になってしまうのを防いで、声のアタリをソフトにするために最高音付近でミックスボイスを使っているような印象ですね。

これもまたミックスボイスの使用例として十分に参考にしていただけると思います。