DTMを始めようと思ったとき、まず一番に必要なものはパソコンです。
しかし、DTM初心者の中には、「どの程度のスペックのパソコンがいいかわからない!」なんて悩んでいる方もいるはず。
そこで、今回はDTM用のパソコンの選び方について詳しく書いていこうと思います。
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1. OSを選ぶ
DTMではMacかWindowsの2択
DTMができるパソコンのOS(オペレーティングシステム)は、基本的にMacかWindowsになります。
ひと昔前は、音楽を作るならMacみたいなことも言われていましたが、現在はどちらのOSを選んでも作れる楽曲に差はありませんので、好みで決めてしまっても良いでしょう。
OSによって使えるDAWが変わってくるので、使用したいDAWからOSを決めるのもありですね。
ちなみに私が一番オススメしているDAW、Logic Pro XはMacでしか使用できません。
Macで使えるオススメDAW4選
OSは断然64bit版
WindowsのOSには32bit版と64bit版のものがありますが、今パソコンを買うんだったら、64bit版にすることを強くオススメします。
32bit版はメモリが3GBちょっとしか使用できないので、DTMで使用するパソコンとしてはスペック不足が否めません。
ちなみに最近のMacのOSは全て64bitなので、Macの購入を考えている方はスルーしてください。
2. デスクトップかノートかを選ぶ
デスクトップかノートかを選ぶポイント
パソコンをデスクトップにするか、ノートにするかは大きな問題ですが、これは単純に持ち運ぶかどうかで選んで良いと思います。
ボーカルやギターなどをスタジオでマイク録音したい場合や、友人宅で録音を行う場合など、「持ち運ぶ用途がある場合はノート」。
逆に「特に持ち運ぶ用途がないならデスクトップ」の方がオススメです。
持ち運ばないならデスクトップ
パソコンのスペックというと、CPUやメモリなどに焦点が行きがちですが、デスクトップとノートを選ぶ場合だと、電源供給量や排熱の差も重要になってきます。
ノートは小型化のために、デスクトップよりも性能の劣るパーツを使っていることもあるので、CPUなどが同等でも、結果的にデスクトップの方がパフォーマンス良いことが多いのです。
また、基本的にデスクトップの方がノートより価格が低い傾向にあります。
下記の記事でも取り上げていますが、小型化にはお金がかかるということですね。
新MacBook12インチモデルがDTMに向かなすぎる5つの理由
3. モニターサイズを選ぶ
モニターサイズは、大きければ大きいほど作業領域も広くなるため、当然大きい方が作業はしやすくなりますが、物理的なサイズと値段が高騰してしまいます。
ノートの場合だと大きくなると持ち運びが大変になってしまうので、どちらを優先するかをよく考えましょう。
4. どの程度のクオリィーの曲を作るかを考える
DTM用のパソコンを選ぶと言っても、一概に「これが良いです!」と言えるようなものではありません。
例えば、「友達に聞かせるだけのデモ音源」と「市販のCDのようなしっかりとした音源」を作るのでは、当然要求されるスペックは変わってきます。
なので、自分の作りたい曲のクオリティーを考えてパソコンを選ぶことが重要になってきます。
5. CPUを選ぶ
DTMでのCPUの役割
CPUはパソコンの処理速度を左右する最も重要な部分です。
人間で例えると脳の部分にあたります。
つまり、簡単に言ってしまえば、パソコンの頭の良さです。
良いCPU(脳)ほど頭の回転が早いという感じです。
DTMにおいてのCPUの役割は、どれだけソフトウェア音源やエフェクトを同時に使えるかになります。
性能の低いCPUだとどうなるの?
性能の低いCPUでDTMをやった場合の弊害を簡単な例で挙げてみましょう。
性能の低いCPUで「ピアノ」と「ストリングス」のソフトウェア音源を同時に演奏をさせてみます。
すると、性能の低いCPUは、「ピアノ」と「ストリングス」を同時に演奏しようと頑張るのですが、頭の回転が遅いので脳がついていけなくなり、結局どちらも弾けなくなってしまうのです。
と、これはあくまでも例ですが、実際は性能の低いCPUに負荷をかけると、プツプツ音が途切れたり、演奏が途中で止まってしまったりします。
最近の高品質なプラグインは、かなりCPUを必要とするものもあり、性能の低いCPUだと、1つ立ち上げただけで曲が止まってしまうことすらあります。
特にCPU必要とするプラグインは、高品質な生楽器や、ディレイやリヴァーブなどの空間エフェクトが挙げられます。
私も10年前くらいに使ってたパソコンでは、Electri6ityという高品質エレキギター音源を使用すると10秒に1度くらい止まってしまって、使い物にならなかった経験があります。
CPUのスペックの見分け方
CPUの良さは「コア数とクロック周波数」で決まります。
例えば、CPUの記載が下記のようなものだったとします。
- 1.6GHzデュアルコアIntel Core i5プロセッサ
この場合、「1.6GHz」の部分がクロック周波数、「デュアルコア」の部分がコア数になります。
その他の「Intel Core i5プロセッサ」の部分はCPUの名称になります。
クロック周波数もコア数も、数値が大きいものほど良いものになります。
コア数の方は「シングルコア(1)」「デュアルコア(2)」「クワッドコア(4)」といった感じに大きくなっていきます。
DTMでオススメのCPU
「で、結局どのCPUにすれば、快適にDTMができるの?」というと、私のオススメはintel Core iシリーズのCore i5です。
Core i5にしておけば快適にDTMができるでしょう。
もう少し価格を抑えたい場合でもCore i3は欲しいところです。
逆に、3万円くらいの激安モバイルノートパソコンに乗ってるAtomなどは、絶対に避けた方がいいでしょう。
6. メモリを選ぶ
DTMでのメモリの役割
メモリはパソコンが処理を実行する作業領域です。
私達の身近な物だと机に例えられることが多いです。
DTMでは、主にソフトウェア音源やエフェクトを一時的に格納しておく場所としてメモリが多く使用されます。
メモリに格納しておくことで、素早く使用できるのです。
メモリが少ないとどうなるの?
CPUと同様に、メモリが少ない場合の簡単な弊害例を挙げてみましょう。
勉強する時に、辞書の文章をノートに書き写す必要があったとします。
しかし、勉強をする机はノートくらいしかない小さなものでした。
この場合、辞書を置く場所がなくなり、非常に勉強しづらい状態になってしまいますね。
これと同じで、メモリが少ないとパソコンが作業する場所が少なくなってしまう訳です。
結果、CPUにも必要以上の負荷がかかりますし、最悪DAWが落ちてしまうことすらあります。
メモリ容量を選ぼう
私がオススメするメモリの容量は、8GB ~ 12GB以上です。
大体の場合8GBあれば問題ないと思いますが、かなり重いプラグインをいくつも使うと足りなくなる場合もあります。
実際、私の以前のiMacでは完成間近の曲で9GBほどメモリを使用していたこともあります。
逆に12GBを超えたことはありません。
メモリは別途購入した方が安い
メモリは別途購入した方が安い場合が多いので、メモリの増設は自分でやってみるのも良いでしょう。
私も自分で交換をしています。
7. ストレージ(HDD or SSD)を選ぶ
ストレージ容量を選ぶポイント
DTMにおいてのストレージ領域の決め手は、追加のプラグインをどれだけインストールするかの一点です。
大きいものだと50GBや100GB以上あるようなプラグインも存在します。
中には、外付けHDDなどにインストールできるものもありますが、基本的には内蔵HDDにインストールすることが多いので、今後色々なプラグインを追加していきたい方は500GB ~ 1TB以上のものをオススメします。
DAWだけでも結構な容量が必要になってくるので、プラグインを追加予定がない方でも、最低250GB程度は確保しておくことをオススメします。
SSDにしたい場合
また、処理の高速化のために、ストレージをSSDにしたい方もいると思います。
SSDの価格は年々下がってきてはいるものの、まだまだHDDと比べて高値です。
そこで、私がオススメしたいのは、SSDとHDDを両方積んでいるパソコンです。
(Macでの名称はFusion Drive)
OSはSSDにインストールし、プラグインはHDDにインストールしてあげれば、高速化しつつSSDの容量節約もできます。
8. USBポート数を選ぶ
DTMでは、オーディオインターフェースを始め、MIDIキーボードやiLokなど、USBで接続する機器が何かと多いので、USBポート数は多ければ多いほど良いです。
USBハブを使ってポート数を増やすこともできますが、オーディオインターフェースや、MIDIキーボードなどはレイテンシー(音の遅延)を抑えるためにもパソコンに直接挿した方が良いです。
DTM以外でもUSBを使うことを考えたら、最低でも4ポートくらいは欲しいところです。
本当に最小限でいいという方でも2ポートは確保しておきましょう。
ただ、最近のMacは小型薄型化を図っているのか、USBポートの数が年々少なくなってきています。
Macを使うDTMerにとってはこれは死活問題ですね。
まとめ
DTMに向いているパソコンの目安
以上のことを踏まえた上で、私がDTMに向いていると思うパソコンの目安はMacBook Proです。
USBポートが少ないことだけが残念ですが、このMacBook Proと同等程度のパソコンを買えば、ストレスなくDTMを楽しむことができます。
最後に
DTMでのパソコン選びは今後のDTMライフを大きく左右させる選択なので、後悔しないようにしたいですね。
低スペックなパソコンでもDTMができない訳ではありませんが、できることが限られてしまったり、作業効率が著しく落ちたりしてしまいます。
金銭面に余裕がある場合は、ある程度性能の高いパソコンをオススメいたします。
ちなみに、私は自分がやりたいことができるスペックの少し上を目指してパソコンを選ぶことにしています。