ギター・メーカーであり、アンプ・メーカーでもあるFender社。
そのFenderのアンプと言えばTWIN REVERBに代表されるクリーンサウンドをイメージされる方が多いかもしれません。
しかしFenderにもあるんです、かっこいいオーバードライブサウンドで吠えるアンプが。
その一つが「Fender TWIN AMP」です。
ワンボリュームのクリーンチャンネルとボリュームにゲインを加えたチャンネルで構成された真空管アンプです。
TWIN AMPは「THE TWIN」という同じくFender社のアンプの後継機種です。
THE TWINをより使いやすく改良したのがTWIN AMPというところでしょうか。
ただし現在でもTHE TWINの人気は高く中古市場でも見かけることは多いです。
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トレモロを搭載した後期モデル TWIN AMP ’01
さてTWIN AMPですがリバーブのみの前期モデルとトレモロコントロールが加わった後期モデルがあります。
ここではトレモロを搭載した後期モデル「TWIN AMP ’01」について紹介していきます。
出力は100Wで12インチのスピーカーを2発積んでいます。
前述のとおりクリーン/オバードライブの2チャンネル構成、リバーブ、スピードと掛かりの深さを調整できるトレモロ、そしてSEND,RETURN各々レベル調整が可能なエフェクトループを持っています。
付属のフットスイッチでチャンネル切換え、リバーブ、トレモロそしてエフェクトループのON/OFF切替えが可能です。
Fenderらしいクリーンからオーバードライブサウンドまで
サウンドについてですが、クリーンチャンネルはこれぞフェンダー・クリーンというサウンドで、TWIN REVERBに勝るとも劣らないサウンドを吐き出します。
ブライトスイッチがありこれをONするとよりきらびやかになります。
オーバードライブチャンネルの方はGAINの調整でかなり歪ませることができます。
古いハードロックくらいまでは対応できるのではないかなと思います。
HMや現在の多チャンネルアンプを用いた激歪みヘヴィー・ロックを演奏しようとなるとTWIN AMPでは厳しいかもしれません。
個人的には少し歪ませたクランチサウンドでロックンロールやブルースを演奏するのにとても向いているのではないかなと思っています。
リバーブも非常に出来が良いです。
ついテケテケしたくなる本物のスプリングリバーブサウンドです。
トレモロはINTENSITYを最大にしてもくどくならず比較的穏やかな掛かり具合のように感じます。
総じてよほど極端なセッティングにしないかぎり破綻せずそこそこ使える音が出るように思います。
キャラが変わる「1/4スイッチ」
特筆すべき機能は「1/4スイッチ」です。
THE TWINから継承されている機能で、出力をフル(100W)または1/4(25W)どちらにするか選択できるというものです。
100Wと25Wでは音量が違うのはもちろんですが、歪みの質感が変わってきます。
例えば昔ながらのナチュラルオーバードライブサウンドが欲しければ出力を1/4にした方が狙ったサウンドになりやすいと思います。
ちなみに「100W→25W=音量が1/4」になるというわけではありません。
このスイッチは非常に便利なものですが、故障の原因になりますので切替えの際には必ずスタンバイスイッチをOFFにしておかなければなりません。
また、一つのチャンネルしか使わない場合にも使っていないチャンネルのボリュームを0にしておけば、曲間のミュートとしてフットスイッチで切替えることができます。
同様にエフェクトループについてもSENDレベルとRETURNレベルの調整が出来るので、曲間のミュートであったり音量を下げるといったこともフットスイッチからエフェクトループのON/OFFで操作可能です。
惜しまれつつも生産終了
残念ながらこのTWIN AMPは惜しまれつつ生産終了となってしまいました。
Fender社のラインナップにはSUPER SONICシリーズがあり、その中の100W出力を持つ「SUPER SONIC TWIN COMBO」が後継機種でしたが、これも生産終了してしまったようです。
現在は60Wと22Wのモデルが生産中のようです。
他にもHOT RODというシリーズがありこちらもフェンダー・クリーンとオーバードライブサウンドを両立させた素晴らしいアンプです。
最後に
私が思うTWIN AMP唯一の欠点というか難所が「重さ」です。
マニュアルによれば重量は36.3kgとなっており、実際持ち上げてみるとなかなかの重量感があります。
正面から見る限りは同サイズ(奥行きはかなり違います)の現行の’65 TWIN REVERBが29kg(公式HPより)ですがこの重量差約7kgがとても大きく感じてしまいます。
ちなみに他社のアンプですがMATCHLESS DC-30が38kgとなっていますので「良いアンプは重いものだ」と思い込ませて運んでいます。
この重さについては毎回リハーサルやライブへ持っていくとなると覚悟が必要かなと思います。