新しい年を迎える1月は、まっさらな気持ちで季節の言葉を紡ぎたくなりますね。
こちらの記事では、1月の俳句を多数ご紹介しています。
お正月ならではの情景や、初春の澄んだ空気を五七五に込めると、心がすっと晴れやかになりますよ。
「正月」「初詣」「元日」など、高齢者の方でも取り入れやすい季語を使った俳句を中心に集めました。
言葉選びを楽しみながら俳句を詠む時間は充実感にあふれ、脳にも心にもよい刺激となります。
ぜひ新年の一句を詠んで、豊かなひとときを過ごしてくださいね。
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【高齢者向け】1月を詠んだ有名な俳句。新春の季語と詠み方のコツを学ぼう(1〜10)
光琳の 屏風に咲くや 福寿草NEW!夏目漱石
ここでの季語は「福寿草」で、新年を表す季語です。
福寿草は早春にいち早く黄金色の花を咲かせるため、春の訪れを告げる「春告げ花」として人々に親しまれてきました。
尾形光琳は江戸時代の画家で、光琳が屏風に描いた福寿草の花の絵を夏目漱石詠んだ句が「光琳の 屏風に咲くや 福寿草」です。
福寿草の花言葉は「永久の幸福」や「幸せを招く」で、新年にふさわしい福寿草の花が描かれた屏風を眺めながら、新しい年に期待を膨らませていたのかもしれませんね。
元日や 上々吉の 浅黄空NEW!小林一茶
元日の初詣につきものなのがおみくじです。
それほど信心深くなくてもイベント感覚でついつい引いてしまいますよね。
吉だ凶だと仲間内で一喜一憂するのも楽しいものです。
なのでこの俳句に出てくる「吉」をおみくじか何かだと思っている方もいるでしょうが、上々吉は「この上なく縁起が良い」の意味でおみくじとは無関係なのです。
浅黄色の「黄」も当て字で、そのこともこの句の解釈を難しくしているのかも。
この句の意味は「お正月からお天気が良くてとてもいいですね」とあいさつのように軽いもの。
そのゆるさも一茶さんっぽいです。
正月の 子供になって 見たき哉NEW!小林一茶
1月は新年の季語と冬の季語、どちらも楽しめる俳句愛好者には嬉しい季節。
寒さをものともせず吟行に出掛けるのもまた乙なんですよね。
一茶さんのこの俳句は子供の無邪気さをうらやましく思うもの、この軽さもまた実に一茶さんらしい詠み。
お正月のおせち料理、お年玉、お正月ならではの遊びであるたこ揚げやすごろく、子供なら1日中笑顔でいられることでしょう。
食事の後片付けや雪かきで忙しい大人とはずいぶん様子が違いますね。
スケートの 紐結ぶ間も はやりつつNEW!山口誓子
俳句の世界ではスケートはアイススケートのことを差します。
厳密には世の中にはローラースケートもあるのですが……。
アイススケートを楽しみにやってきた、もうすでに先客も多い、自分も早くアイスリンクに立ちたい、靴紐を結ぶこの時間も焦ってしまう、という俳句の内容。
早い話が、早く滑りたくて気持ちがはやっているんですね。
若々しく力強い一句。
作者の山口誓子さんの句は都会的、知的だとよく評されます。
この句にもどこか都会感が漂いますね。
日本が ここに集まる 初詣NEW!山口誓子
信仰心と行事がちぐはぐだとたまに指摘を受ける日本人。
クリスチャンでもないのにクリスマスに大騒ぎすることなどは典型的なその1つ。
そういう意味では神道とは縁のない人でも神社に初詣に出掛けますね。
ちなみに初詣の人出ランキング1位は明治神宮で約300万人らしいです。
人は人が集まる所が大好き?
なのかなと、この俳句はやや一歩引いた場所から詠まれている、そんな気もしますよね。
俳人の山口誓子さんは昭和初期に活躍した「ホトトギス4S」の1人。
この句の他「ピストルがプールの硬き面にひびき」の句も有名です。
凛々と 目覚時計 寒波来NEW!日野草城
スマートフォンの普及で腕時計や目覚まし時計が売れなくなったとのニュースを目にしたことがあります。
自分の好きな曲で爽やかに目覚めるのもいいですが、「ジリリリリ-」とけたまましく起されるのもそれなりに風情がありますよね。
「ジリリリリ-」はいかにも昭和っぽいかな。
寒波が来て寒くて起きられない、ただそれだけの内容をここまで調べ高い俳句に仕立てられるとは。
日野草城さんは女性のエロスや無季俳句を作ったことでも有名。
昭和初期の新興俳句運動の旗頭ともなった人です。
元日や おもへばさびし 秋の暮NEW!松尾芭蕉
松尾芭蕉さんの名前を聞かずに大人になった人はいないでしょう。
小学校から高校の教科書まで、芭蕉さんの名前が出てこない教科書はないのですから。
この句は芭蕉さん40歳の作といわれています。
大みそかまでなんだかんだと新年の用意にバタバタとしていたが、新年になると打って変わって水を打ったように静かになる、この寂しさはどこかあの秋の夕暮れに似ているなあ……と。
最近の日本は元旦から騒がしい?
ので、芭蕉さんのようにしんみりとはならないかな。






