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【高齢者向け】5月の俳句紹介。楽しいレクリエーション

5月といえば、さわやかな新緑とやさしい風が心地よい季節ですよね。

自然の変化を感じるこの時期に、俳句を楽しむのはぴったりの過ごし方ですよね!

季節を詠む俳句は、高齢者の方にも心の豊かさやリフレッシュをもたらしてくれるはず。

でも「どんな俳句が5月に合うのかわからない」「季節感をうまく取り入れられない」と悩んでしまうこともあるかもしれません。

そこでこの記事では、5月にぴったりの俳句をご紹介します!

自然や季節を感じながら、俳句の世界を一緒に楽しんでみませんか?

【高齢者向け】5月の俳句紹介。楽しいレクリエーション

折りし皮 ひとりで開く 柏餅

折りし皮 ひとりで開く 柏餅

5月5日は端午の節句ですよね。

端午の節句には、かしわ餅を食べる習慣があり、江戸時代中期の頃から食べるようになったそうです。

かしわ餅に使われている柏木の葉は、新芽が出るまで古い葉は落ちません。

このことから、新芽が子供で古い葉を親に見立てて、子孫繁栄といった縁起物として食べられるようになった由来があります。

山口誓子の「折りし皮 ひとりで開く 柏餅」からは、かしわ餅を食べた後に折っていた柏の葉がひとりでに開く様子が詠まれていますよ。

俳句から、5月のちょっとした日常の様子が伺えますね。

新茶の香 真昼の眠気 転じたり

新茶の香 真昼の眠気 転じたり

江戸時代後期に活躍した俳人の小林一茶。

日常の一コマや庶民が生活で見せる感情を詠んでおり、親しみやすい言葉や擬音などを用いた俳句を作りました。

俳句を読む人の心に響く共感した作風だったようです。

「新茶の香 真昼の眠気 転じたり」は、5月の新茶の季節にピッタリな俳句ですよ。

5月は新茶の茶摘みも盛んな時期ですよ。

お昼ご飯を食べたこともあり、午後になると眠気を感じることもありますよね。

ですが、俳句からは新茶の香りで眠気が飛んでしまった様子がわかります。

葉ざくらの ひと木淋しや 堂の前

葉ざくらの ひと木淋しや 堂の前

炭太祇は江戸時代中期の俳人です。

京都島原の遊郭内にて不夜庵を作り、遊女に俳諧や手習いの教授をおこない、花街の活性化に務めました。

後に盟友であった与謝蕪村と三菓社結成に参加しています。

この句で詠まれている葉桜は夏の季語であり、堂の前に咲いていた桜の木の花が散り、葉ざくらになってしまったという惜しむ思いが込められています。

しかし、かれんな花びらが落ちた後は寂しく見えても、青々とした葉の爽やかさや力強さが感じられるという側面もあります。

日本人の桜を思う気持ちはやはり特別なのかもしれませんね。

葉ざくらや 奈良に二日の 泊り客

葉ざくらや 奈良に二日の 泊り客

この俳句は、与謝蕪村が詠みました。

江戸時代中期の俳人で、高齢者の方も一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?

花が散り始め緑の若葉が出てくる様子は、満開の桜とはまた違った美しさがあることでしょう。

桜の木の新緑からは、これからもっと大きな葉になるという生命力の強さや、趣も感じられます。

葉桜の時期は桜の花が見頃の時期とは違い、混雑もしていないのでいませんよね。

そのため、葉桜をゆっくりと楽しめます。

俳句から、季節に応じた美しい風景があることをあらためて感じられますね。

薄暑来ぬ 人美しく 装へば

薄暑来ぬ 人美しく 装へば

昭和を代表する女性俳人の星野立子が詠んだ俳句です。

薄暑と書いてはくしょと読みますが、5月初旬の立夏を迎えてから下旬頃までの時期を指します。

ぽかぽかと暖かな春が過ぎ、暑さを感じられる頃のようです。

星野立子がパリに行ったときのことを詠んだもので、パリの街に1人だけ着物を着ている様子だそうですよ。

暑さを感じられる時期の着物姿からは、りんとした美しさを周りの方も感じていたことでしょうね。

さらに異国の地の風景に、着物が映えていた様子も感じ取れる俳句です。