おすすめピックの種類と選び方(形状・硬さ編)
みなさんは普段どのようなピックを使ってますか?
ギター・ベース用のピックの中から形状・硬さ別にサウンドの特徴やおすすめの使い方・選び方を分かりやすく解説します。
音楽スタジオのベテランスタッフがレビューしてみました。
ピックの形状
円形

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引っかかりのないスムーズな使用感とまろやかなサウンドが特長。
写真のピックはベース専用ですが、ブライアン・メイが使っていた6ペンス・コインも円形ピックの仲間ですね。
レビューモデル
Ibanez THIN JAPAN
素材の感触
基本的にはベース用らしくギター演奏には不向き。
レビューモデルは薄く円も大きいものだったので10円玉くらいの大きさと厚さになれば使用感が変わってくるかもしれません。
とりあえず、どのように持っても同じ感触、音色で弾けるのが利点。
弦の抵抗も受け流すので、双方に負担が少ないこともメリットです。
抵抗が大きいベースに向いている、もしくは抵抗が大きいベースに配慮したものと思われます。
サウンドの特徴
音は丸く柔らかくなっていく方向で、ふわっとした音像になるので和音が混ざりやすいです。
ギター的に言えばとにかくストロークがしやすくて助かります。
力が集約しないので各弦にまんべんなく当たりつぶがそろいやすく、ひっかかる確率がかなり下がるので安定感も出てきます。
アコギのストロークプレイでは威力を発揮しそうな一方で、力が集約しないのでカッティングやソロなどではかなり厳しい印象でしょうか。
ベース弦は的が大きいのでベースはもちろんいい感じに弾けます。
変形ピック
六角形

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Killer(キラー)のトリムエッジピックなどが有名です。
Sik Pik

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弦に対してほぼ垂直にピックが接触するため、弦を過剰に引っかけることなく音の立ち上がりから音程が安定しやすいのが特徴。
速弾きのギタリストに向いています。
フリーデザイン

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写真はベース専用のピックですが、見た目のインパクトは抜群ですね。
アラスカピック

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独特な形状のアラスカピックは爪を保護し、爪の代わりをするような役割をもたせています。
しなりや柔らかさを出すよう加工にも工夫がされています。
作者がアラスカの過酷な環境でもギターを弾けるよう開発したそうです。
サム用もあります、一般的には小指以外のそれぞれの指に装着します。
レビューモデル
aLaska Pik M L
素材の感触
軽く、一見すると竹のような印象の材質で出来ており、指の負担にならないような感じです。
先端や指を挟むところを切ったり削ったりして指に合うように加工して使用します。
もちろん慣れが必要で、弦との距離感がやや変化するので時間をかけて慣れていくことが重要です。
サウンドの特徴
基本的にはアコギ、ガットギターでソロギターの演奏に使用されるのが主流です。
音はカラッとした発音の良い出音で、分離がいい感じです。
指で弾くよりも比較的硬めの輪郭のハッキリした音色になります。
ローは指で弾いたほうが出ますので、丸く甘い音がほしい時は指のほうがいいでしょう。
ちなみにネイルアタックや、ストロークもできます。
爪が薄い人の場合、よりその差がわかりやすいので効果を感じやすいです。
フィンガーストロークはかなり気持ちいいので、機会があればぜひお試しください。
ピックの硬さ

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ピックの硬さや厚みにもさまざまな種類があり、音に影響します。
弦に触れたときのアタック感や音量が変化します。
大きく分けると、ソフト、ミディアム、ハードの3種類の硬さがあります。
厚みの薄いものがソフトでやわらかく、厚いものがハードで硬いピックということになります。
おおよその厚みと名称は以下です。
ソフト(SOFT)またはシン(THIN) | 0.5mm以下 |
ミディアム(MIDIUM) | 0.6mm〜0.8mm位 |
ハード(HARD)またはヘヴィー(HEAVY) | 0.9mm〜2mm位 |
柔らかいピックの特徴
素早いストロークで音の粒が揃いやすいのが特徴です。
音量は硬いピックに比べて小さいです。
強く弾くとピックが割れてしまうこともあります。
長時間弾いてても疲れないので、初心者の方の練習用などにもオススメです。
硬いピックの特徴
単音弾きの時に粒が一つ一つはっきり聴こえ、音量が大きいのが特徴です。
当然、弦に対する反発も大きいので、指にかかる負担も大きくなり長時間弾いてると疲れる時も多いです。
ピックを自作しよう

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クレジットカードやポイントカード、下敷きやバインダーなどのプラスチック板をくり抜いてオリジナルピックを作ることができる、ハンディ・サイズのパンチです。
なんともユニークなアイデアですよね。
メリット・デメリット
- バリ取りや仕上げのヤスリ掛けが必要など手間がかかる
バンドグッズなどに最適。
ピックカード
クレジットカードサイズ大のプラスティック製カードにピック4枚が組み込まれており、くり抜けばそのままピックとして使えます。
バンドロゴなどのデザインを施してバンドグッズにするのもありですね。
ピックカード
参考:【バンドグッズの作り方】定番のTシャツ・ステッカーから変わり種アイテムまで

http://www.pikcardjapan.com/gallery/index.html

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ライブの待ち時間に。
将棋クロス&ピック

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将棋好きにはたまらない、将棋盤クロス&将棋駒ピックのセットです。
ライブやリハーサルの待ち時間などに一局いかがでしょうか?
最後に
ピックが変わるだけで音の出方や、弾き方そのものも変わってきます。
音を変化させるのに一番低コストで済むのがピックです。
表現したいニュアンスによってピックを変えてみてはどうでしょうか?
いろいろな種類を試して、ライブやレコーディングに役立ててくださいね!
今回紹介したピックが参考になれば幸いです。
ライタープロフィール
ギタリスト
カジワラアキヒロ
京都在住のギタリスト、レッスン、サポート等しながら自身のバンドも活動中。
エレクトロバンドのギタリストとして活動していた時にエフェクターに興味津々。
ただ、マニアという程ではなく愛好家。
現在は宅録を研究中。
ウェブサイト:http://kjwr.hatenablog.com
Twitter:kajiwara_tw_th