国内外で多数の受賞歴を誇る作曲家!三善晃の人気曲ランキング
東京大学仏文科からパリ音楽院への留学という異色の経歴を持つ三善晃さん。
合唱曲やピアノ曲、管弦楽曲など幅広いジャンルで活躍し、日本の音楽界に大きな足跡を残しました。
フランス近代音楽の影響を受けながらも、独自の音楽語法で日本の繊細な感性を表現した三善さんの作品は、今なお多くの音楽ファンを魅了し続けています。
芸術選奨文部大臣賞をはじめ、国内外で数々の賞を受賞した珠玉の名作の数々をご紹介します。
国内外で多数の受賞歴を誇る作曲家!三善晃の人気曲ランキング
ソナタ形式による練習曲三善晃6位

現代日本を代表する作曲家の1人、三善晃さん。
東京大学文学部仏文科出身という異色の経歴を持ち、パリ音楽院で研さんを積んだ彼は、西洋音楽と日本の伝統音楽の融合を図った独自の音楽スタイルを確立。
『ソナタ形式による練習曲』は、そんな三善さんがピアノのために書き下ろした練習曲です。
1967年に発表されたこの作品は、古典的なソナタ形式を用いつつも、彼独特の緻密な動機の展開と豊かな音色が織り成す魅力にあふれています。
深い音楽的素養に裏打ちされた、この練習曲への取り組みは、まさに現代の名曲と向き合う喜びを感じさせてくれることでしょう。
ピアノを学ぶすべての方に、ぜひ弾いていただきたい作品です。
ピアノのためのプレリュード「シェーヌ」三善晃7位

音楽教育に対しても精力的に取り組む三善晃さん。
『ピアノのためのプレリュード「シェーヌ」』は、24の小曲を鎖のようにつなげて連作曲に仕立て上げた意欲作です。
メシアンの影響を感じさせる色彩豊かな和声や複雑なリズム、そして通奏低音を思わせるオスティナートなど、特徴的な音楽表現が全曲に凝縮されています。
演奏する側の感性や創意工夫が大いに問われる作品ですが、演奏を通して現代音楽の真髄に触れるとともに、自身の音楽性を高められるはず。
現代音楽に興味がある中級〜上級の方にオススメの作品といえるでしょう
ピアノソナタ三善晃8位

現代日本音楽を代表する作曲家、三善晃さん。
彼は東京大学文学部仏文科に進み、パリ音楽院留学を経て作曲家としての才能を開花させました。
三善さんの手がけたピアノ独奏曲の中でも、『ピアノソナタ』は1958年に作曲された重要な作品。
全3楽章の大作で、西洋音楽の伝統的な形式に基づきつつ、日本の伝統音楽や自然の要素を織り交ぜた三善さん独自の音楽語法や和声法が展開されています。
本作からは、作曲家としての探求心と創造性があふれんばかりに感じられます。
ピアノの深淵な響きに心を委ねてみてはいかがでしょうか。
音楽の神髄に触れる体験ができるはずです。
ピアノ小品集「海の日記帳」第23曲「わんぱくさざえ」三善晃9位

三善晃さんが48歳の時に作曲したピアノ小品集『海の日記帳』。
この作品集に収められた第23曲は『わんぱくさざえ』と名付けられたとってもキュートな1曲です。
ポップで明るいリズムに乗って、元気いっぱいに遊ぶさざえの姿が音で描かれています。
曲中には「もぐらたたき」を思わせるアクセントもあり、ユーモアたっぷりの仕上がりに。
途中で疲れを見せながらも、最後はハイテンションでキメる展開にワクワクが止まりません。
三善さんならではの感性に、子供心をくすぐられる1曲を、想像力をはたらかせながら、楽しく演奏してみてはいかがでしょう。
ピアノ小品集「海の日記帳」第24曲「手折られた潮騒」三善晃10位

現代日本を代表する作曲家、三善晃さんの作品集『海の日記帳』に収められた『手折られた潮騒』は、繊細な音色が美しいピアノ小品です。
子ども向けの教材としてつくられましたが、三善さんの卓越した作曲技術によって、どの年代の方にも楽しめる仕上がりになっています。
特筆すべきは、調性が目まぐるしく変化する部分。
演奏者には、セクションごとに音色を変える即興的な表現力が求められます。
三善晃さんのフランス音楽に通じた洗練されたセンスと、日本人らしい繊細な感性の融合を、存分に堪能できる本作は、ピアノを学ぶ子供たちにはもちろん、発表会で演奏したい大人の方にもオススメです。