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昭和映画のなつかしい世界。心に残る名作を振り返る

昭和映画のスクリーンから流れる音楽、俳優たちの表情、そして当時の街並みや暮らしぶり。

これらすべてが織りなす懐かしい世界には、現代では味わえない特別な温かさがあります。

家族で映画館に足を運んだ思い出、スクリーンの前で手に汗握った瞬間、心を揺さぶられた名場面の数々。

この記事では、そうした昭和の時代の名作たちを一挙に紹介していきますね。

気になる作品があればぜひあらためてご覧いただき、時代を重ねるほどに輝きを増す昭和映画の魅力をじっくりと探ってみてください。

昭和映画のなつかしい世界。心に残る名作を振り返る(1〜10)

砂の器

「砂の器」は、貧困・差別・親子の悲劇の映画です。

刑事ドラマでありながら、人間の苦しみと愛を描く重厚な物語が心を打ちます。

サスペンス性わずかな手がかりから真相に迫る捜査の展開が緊張感に満ち、ラストで全ての謎がつながる構成の美しさが見どころです。

音楽と映像の芸術性名曲「宿命」にのせたクライマックスの映像は、日本映画史に残る名シーン。

音楽と映像が一体となり、感情が爆発するような演出が印象的です。

昭和の空気とリアリズム列車、駅、地方の風景、刑事たちの人情味など、昭和の日本の姿や価値観が丁寧に描かれています。

羅生門

【大映4K映画祭/羅生門】特別映像
羅生門

真実は一つじゃないという深いテーマがある作品です。

同じ事件を4人が全く違う形で語る構成が、人間の嘘・欲・自己正当化を鮮やかに描き出します。

「真実とは何か?」を観る者に考えさせる哲学的な魅力があります。

映像の美しさと革新性太陽光を直接カメラに入れる撮影や、森の光と影の表現など、当時としては画期的。

映像そのものが物語を語るような芸術性が評価されました。

俳優の圧倒的な演技三船敏郎、京マチ子らの情熱的で力強い演技が、登場人物の狂気や人間臭さを際立たせています。

昭和映画の魅力がたっぷり詰まった映画です。

七人の侍

10/17(金)上映!『七人の侍』【新4Kリマスター版】予告篇(30秒)
七人の侍

巨匠黒澤明監督による時代劇映画「七人の侍」は、1954年に公開されました。

この年のヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞、国内外の多くの映画監督や作品に大きな影響を与えています。

戦国時代の農村で野武士にたちに収穫を奪われる生活を悩む百姓に雇われた7人の侍が、野武士の襲撃から村を守るというストーリーで、全編モノクロ映像のこの映画、クライマックスの土砂降りの雨の決戦シーンはダイナミックで圧巻です。

戦いに勝ち村に平和が戻り、侍のリーダーが「勝ったのはあの百姓たちだ、わしたちではない」と言った最後のシーンが印象的ですね。

昭和映画のなつかしい世界。心に残る名作を振り返る(11〜20)

幸福の黄色いハンカチ

『幸福の黄色いハンカチ』 デジタルリマスター 予告篇
幸福の黄色いハンカチ

「幸福の黄色いハンカチ」は、再出発を描く感動のロードムービー。

刑期を終えた男・島勇作(高倉健)が、若い男女と共に旅をする中で、過去の罪・愛・希望と向き合っていく物語。

人間の温かさと再生の物語です。

派手なドラマではなく、出会いや会話を通じて、人を信じる気持ち・やり直す勇気を静かに描きます。

ラストの“黄色いハンカチがはためく”シーンは、赦しと希望の象徴として日本映画史に残る名場面。

北海道の広大な景色、古い車、素朴な人々など、昭和の日本の温もりと哀愁が漂います。

戦場のメリークリスマス

【予告編】『戦場のメリークリスマス 4K修復版』
戦場のメリークリスマス

「戦場のメリークリスマス」は、戦争の中の“人間ドラマ”を描いた名作です。

第二次世界大戦中の日本軍捕虜収容所を舞台に、敵味方を超えた人間の尊厳・友情・葛藤を描いた深い物語です。

坂本龍一、デヴィッド・ボウイ、ビートたけし、トム・コンティなど、国境を越えた俳優陣が集結。

昭和映画では珍しい国際的なスケールです。

さらに坂本龍一の音楽の美しさが魅力的。

静かで切ない旋律が戦争の悲しみと人間の温かさを表現し、世界的に有名になりました。

映像・音楽・演技の全てが高い芸術性を持つ昭和の名作品です。

極道の妻たち

【予告編】極道の妻たち「昭和100年映画祭」特集
極道の妻たち

五社英雄監督、岩下志麻さん主演の映画「極道の妻たち」は、1986年に第一作が公開されました。

ノンフィクション作家・家田壮子さんの原作を映画化、それまでは脇役だった女性側の視点で、ヤクザ社会で男たちと対等に渡り合う妻たちの姿、姉妹愛や女性同士の激しい衝突がリアルに描かれています。

一作目の大ヒットをうけ、シリーズ全10作の劇場版が公開されました。

「極妻」岩下”姐さん”さんのセリフ「あほんだら、撃てるもんなら、撃ってみぃ」が良いですね。

マルサの女

マルサの女 1 伊丹 十三
マルサの女

伊丹十三監督、宮本信子さん主演による映画「マルサの女」は、1987年に公開。

伊丹映画第3弾のこの映画は「日本人とお金」をテーマにした作品で、主人公の国税局査察部・通称”マルサ”の女性査察官と巨額脱税者の息づまる攻防戦がスリリングに、また主人公の活躍がコミカルに描かれています。

この映画のヒットで「マルサ」という言葉が広く知られるようになり、この年の「新語・流行語大賞」の新語部門で金賞を受賞していますね。