【ボカロ初心者のための】オケの作り方と歌詞の入力
前回に引き続きボーカロイド曲の制作を進めて行きたいと思います。
慣れないジャンルということもあり、まだ全体像がハッキリしないままAメロまでをつないでしまいました。
このままイメージだけを頼りに最後まで形にしてしまうこともできなくはないと思いますが、歌詞のイメージも全くないまま進めていくと、どこかで無理が出そうな気がします。
特にボーカルのメロディが変更になってしまうと他のパートもすべて見直さなければいけなくなってしまいます。
普段は最後まで形にしてからボーカルを入れていくことが多いのですが、今回はボーカルの比重が大きいことと、イメージを固めるためにボーカルパートを編集しながら前進していきたいと思います。
流れを決める
前回の続きになる部分を作っていきます。
コードとベースを決めて、メロディをひととおり作ってみます。
パート数が少ないので左右に広がるシンセなどを配しながら構成を作ってみました。
前回から変更した点を交えて確認していきます。
エレピの音色とパターンを変更
Cubase付属のHalionを使用していましたが、Wavesが新しく発売したエレピ音源「Electric 88 Piano」を導入したので音色の入れ替えを行いました。
Electric 88 Pianoはプラグインエフェクトで有名なWavesの音源です。
「あの音が欲しい」というプリセットがしっかり用意されていて手軽に使えます。
もちろん音もいい音が鳴りますのでコストパフォーマンスがとてもいい音源だと思います。
参考:Waves Electric88レビュー | Rainbow Sound Cafe
ベースの調整
手弾きで粗かった部分を少し手直ししました。
さらにエンハンサーとイコライザーを使用して存在感をましてみました。
それでもシンセベースのように密度がある感じにはなっていないので、まだまだ調整は必要です。
合いの手をさらに増やす
最初はストリングスだけだった合いの手を増やしています。
定番のパートですがギターのカッティングやシンセのアルペジオ、ウィンドチャイムや効果音を入れてみました。
FunkGuitaristはNaitive InstrumentsのKONTAKT用の音源です。
リズミカルなギターがほしい時にとても便利です。
ここまでを反映して、動きを付けながら1番をひととおり埋めてみました。
やはりボーカルが入らないと物足りない感じです。
普段は大体最後まで方針を決めてからボーカルを入れるのですが、今回はボーカルも入れながら作業していきたいと思います。
歌詞のイメージを作る
ボーカルの編集をするからには歌詞の準備が必須です。
R&Bに対する勝手なイメージで大人の女性のイメージを持っているので、文言もそれを意識した物を選択していきます。
大体どんな曲にしたいか?
というざっくりとしたイメージから、少しずつディティールに向かって形を整えていく方法が自分は好きです。
歌詞に関しては他の講師の方が詳しく解説してくださっていますのでぜひそちらを参考にしてみてください。
メロディと雰囲気からこんな歌詞にしてみました。
歌わせてみる
とりあえず1番の歌詞を入力して、ベタうちのボーカルをボーカロイドに歌わせてみました。
メインボーカルはメロディのパートをそのままボーカロイドのトラックにコピーして、VOCALOID Editor for Cubaseで声の質と少しだけリズムを変更しています。
今回はベースに存在感を出すためにエンハンサーなどでエフェクトをかけているため、ボーカロイドの素の声では全然存在感が出ません。
なので、ボーカロイドのパートにも存在感を出すために調整を行っています。
ボーカロイド特有のパラメーターGENは数字を下げると声が低く太く、数字を上げると声が高くなります。
これを少し下げて声を太めにした上で、さらにベースと同じエンハンサーをかけています。
使用しているのはWavesのMaxxBassです。
元の声を太めにして、さらにボーカルトラック向けのエフェクトをかけます。
こちらもWavesのEddie Kramer Vocal Chanelを使用しています。
これでボーカルを前に出したので、イコライザーでベースとドラムに被る部分は大きめにカットしています。
メインボーカルの他に2パートのバックコーラスを追加しました。
これは単純にコードトラックの進行に合わせて入力しているだけでまだ工夫はしていません。
メインボーカルにもハーモニーを加えたいと思うので、この辺りはまだまだ手を加えていきます。
前回と比較すると少しだけイメージがはっきりしたのではないでしょうか?
まだ各パートの調整や配置、音の作りこみなどが全く手つかずの状態ですので完成までじっくりと進めていきたいと思います。
次回:【ボカロ初心者のための】声のビブラート調整と曲のアレンジ
ライタープロフィール
DTMer
みるくここあ
元IT技術者。
ウィンドシンセを使います。
VocaloidやCeVIOを使って曲を作ってみたり、ボーカルを迎えて曲を作ってみたりしています。
元々楽器の練習用にオケを作るだけだった半端なDTMerでしたがVocaloidに出会い、その変遷に付き合っていくうちに深みに嵌っていたただの音楽好きです。
Vocaloid 2 MegupoidとVocaloid 3 IA、そしてCeVIO Creative StudioのONEを使用しています。
ウェブサイト:http://milkcocoa.org
Twitter:milkcocoa_org