【アルベニスのピアノ曲】情熱的なスペインの作曲家が遺した名曲を厳選
スペイン民族音楽の影響を受けた作品で知られる作曲家兼ピアニスト、イサーク・アルベニス。
1860年にスペインのカタルーニャで生まれ、4歳の頃にはピアノを弾きこなし天才的な才能を周囲に披露していた彼が遺した作品は、高度な技巧を要するピアノ曲をはじめ、歌劇や管弦楽曲、協奏曲、歌曲など多岐にわたります。
今回はそのなかから、スペインの香り漂うピアノ作品をピックアップ!
楽曲の特徴や作曲の背景とともにご紹介していきます。
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【アルベニスのピアノ曲】情熱的なスペインの作曲家が遺した名曲を厳選(1〜10)
組曲「スペインの歌」Op.232 第4曲「コルドバ」Isaac Albéniz

スペインの民族音楽の香りを作品に織り込み、ピアノ音楽の可能性を追求したイサーク・アルベニス。
彼が『組曲「スペインの歌」Op.232』の第4曲として1892年に作曲した『コルドバ』は、民族的な特色を持つ旋律とリズムが印象的な作品です。
キリスト教とイスラム教の文化が融合した古都コルドバの街並みや雰囲気を見事に音で表現しており、演奏を聴けば情緒あふれるスペインの情景が目に浮かぶことでしょう。
華麗な装飾音や絶妙なタッチの使い分けが要求される上級者向けの曲ですが、ピアノを通してスペインの風土や歴史、文化を感じてみたい方にもオススメです。
スペイン組曲 第1集 Op.47 第5曲「アストゥリアス(伝説)」Isaac Albéniz

幼少期から非凡な才能を発揮し、わずか4歳で初リサイタルを開くなど、ピアノの名手としても知られていた作曲家、イサーク・アルベニス。
彼が作曲した『スペイン組曲 第1集 Op.47』のなかでも特に有名な第5曲は、もともとはピアノのための作品でしたが、後にギター用に編曲され、新たな命を吹き込まれた名曲です。
アルベニスが得意とした、スペインの民俗音楽的な要素を巧みに取り入れた曲調には、作曲家の祖国への深い愛情がにじみ出ています。
高度な演奏技術を要するこの曲に挑戦し、アルベニスの音楽世界に触れてみてはいかがでしょうか。
ラ・ベーガ(草原)Isaac Albéniz

スペインの民族音楽の影響を色濃く受けた作風で知られる、イサーク・アルベニス。
幼少期から音楽の才能を発揮し、ヨーロッパ各地やアメリカなどで演奏家として成功を収めた後、故郷スペインの風土や文化を描写した作品を多く残しました。
そのなかでもピアノのための『組曲「イベリア」』と並び称されるのが、1897年に完成された『ラ・ベーガ(草原)』。
大切な人を失った悲しみと、美しい自然への愛着が織り交ぜられた心揺さぶる旋律からは、彼の芸術的表現力の高さがうかがえます。
【アルベニスのピアノ曲】情熱的なスペインの作曲家が遺した名曲を厳選(11〜20)
スペイン組曲 第1集 Op.47 第7曲「カスティーリャ」Isaac Albéniz

生粋のスペイン人である作曲家イサーク・アルベニスの作品は、スペインの魂がぎっしり詰まった表現力豊かな作品ばかりです。
なかでも『スペイン組曲』は、スペイン各地の独特な雰囲気を巧みに描写した印象的な作品として知られています。
第1集の7曲目におさめられた『カスティーリャ』は、広大な大地と豊かな伝統が息づくカスティーリャ地方の情景が目に浮かぶ1曲。
繊細で情熱的なタッチで、スペインの美しい景色や文化を感じさせてくれます。
スペインの多様な魅力を堪能したい方にオススメの至高の作品です。
組曲「スペイン」Op.165 第3曲「マラゲーニャ」Isaac Albéniz

スペインのピアニスト兼作曲家であり、スペイン民謡を取り入れた作品を数多く手掛けたイサーク・アルベニス。
『組曲「スペイン」』は、スペイン各地の風土や文化を音楽で描写した作品で、第3曲『マラゲーニャ』では、マラガ地方の音楽をモチーフにした独自のメロディとリズムが取り入れられています。
伝統音楽を大切にしつつ、独創性あふれる作風は、スペインの音楽的アイデンティティを築く礎となりました。
情熱的で美しいスペインの世界を堪能したい方にオススメの1曲です。
スペイン組曲 第1集 Op.47 第2曲「カタルーニャ」Isaac Albéniz

スペイン民族音楽の影響を色濃く感じさせる母国愛にあふれた作風で知られるイサーク・アルベニス。
スペインの風土や文化を描いた『スペイン組曲』のなかでも特に人気なのが、カタルーニャ地方の雰囲気を表現した『カタルーニャ』です。
本曲の舞曲の形式を用いた曲想は、その土地の豊かな情景を鮮やかに映し出しています。
高度な演奏技術を要しますが、情熱的な魅力にあふれた作品です。
スペインの美しさを堪能したい方にぜひオススメしたい1曲です。
ナヴァーラ 変イ長調Isaac Albéniz

4歳という幼少期から天才的なピアノの才能を発揮し、後にはヨーロッパ各地やアメリカでも演奏旅行を行うなど、ピアニストとしても成功を収めたスペインの作曲家、イサーク・アルベニス。
彼は作曲家としても、スペイン各地の風土や文化を音楽で描いた『イベリア』などの大作を残しています。
アルベニスが晩年に書き上げた『ナヴァーラ 変イ長調』は、没後弟子によって補筆され、技術的にも音楽的にも非常に高度な作品に仕上がりました。
スペインの民俗舞曲をベースにしたこの幻想曲から、アルベニスが伝えたかったスペインの大地の息吹や情熱を感じ取ってみてはいかがでしょうか?