ドラマーが語る経験談。ミスやトラブルとの付き合い方
ミュージシャンとして活動を続ける中でのミスやトラブル。
今回はドラマーの立場での経験談を紹介したいと思います。
ご自身の活動の改善や準備に活かしてもらえれば幸いです。
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忘れ物
演奏以外でも日常で起ってしまうことの第一位が、忘れ物ではないでしょうか?
替えの利くモノや調達できるモノなら、何とかなるのですが、替えの利かないものは、本当は駄目ですけど、遅刻してでも急いで取りに帰りましょう。
譜面を忘れたことがありますが、これはメンバーにコピーしてもらえば何とかなります。
決め込んでいたフレーズや、自分なりのリピート記号なんかは当然在りませんが取り敢えずは何とかなります。
忘れる自分が悪いのです。
強烈だったのが、ハイハットスタンドを忘れたことがありました。
これには正直参りました。
たまたま、現場がアコースティックなセットだったので、スネアのリムを叩くなどの措置でお茶を濁して帰りました。
幸い、リーダーからも何も言われなかったので、ホッとしてます(あきれて何も言わなかっただけだったかもしれませんが……冷汗)。
忘れ物を防ぐ方法としては、
- 必要なものをリストアップすること
- しまう場所・置き場所を決めておくこと
- 時間に余裕を持つこと
車を所有していれば、ある程度は積みっぱなしって方もいるかと思いますが、人間の記憶なんて曖昧なもので、よほど大きなものでなければ、一度車から全部出して確認するくらいの慎重さがあると良いかもしれませんね。
何にせよ、時間に余裕を持たせることは、何においても重要なことだと思います。
演奏前の飲酒
不得手なJAZZのライブのお誘いがありました。
編成は、サックス、ベース、ドラムのコード楽器が存在しないトリオ。
何かにすがらなければ自分を保っていられない!
そう思ったときに手にしていたのが、大量のお酒。
酒飲んで神様が降臨してくると思ったんでしょうね。
馬鹿なことしましたよ。
案の定、演奏にならず、お客様に胸ぐらつかまれて「金返せ!」っと怒号を喰らいました。
どうやら、真面目に向き合っている人にしか、神様は降臨して来ないようです(笑)。
昔の、それこそマイルス・デイビスの頃の映像が出てきました。
あの頃のお客さんって、それこそマジで聞きに来ている人が多いわけです。
母ちゃん質に入れて見に来たぞ!
みたいなジョークもあるくらいで。
それでいてプレーヤーがヌルい演奏をしていたら、そりゃ怒りますよね…..演奏中にプレーヤーを引きずり降ろして、裏でボッコボコに……
この、お互いが「マジ」って感覚が、僕は好きです。
そこに、正しい音楽だけを求めてしまうのは、少々もったいない気がします。
変な話ですが、この事件を経験したことでとても大きくなれた気がします。
今では、打ち上げの楽しみとして、キリッと飲まなくなりました(なるべく)。
某有名バンドのキーボーディストは、レコーディングの際にOKテイクが録れた後に「ワインテイク」っという、1杯だか1本だか(全く量が違いますが)飲んだ後に録音するそうです。
きっと、何か頭では考えられない面白いフレーズが出てくるんだと思います。
もし、演奏前に緊張が解けない場合は、1杯だけ飲むのも好いかもしれません(未成年者は絶対ダメ!
)。
1杯飲むことで、緊張している気持から少し和らいで、シラフの自分を取り戻せると思います。
個人差で量は変わりますが、ほどほどにしてくださいね(笑)。
縮みこんでしまってのミス・オーバープレイを求めてのミス
大先輩や著名人・憧れの人との共演は、アドレナリンが出まくってテンションもMAXになりますよね。
人間ですもの、仕方のないことです。
ビビってしまっていつもの演奏ができないのは、非常にもったいないことです。
自分に自信を持って強く演奏してください。
先に挙げました「お酒の力」をほんの少しだけ借りてみるのも好いかもしれませんw
また、オーバープレイになっちゃう人も良く見かけます。
ドラマーは特に、タイムキープ・グルーブキープが重要な役割になりますので、ソロ的な部分は長くても1分少々。
そこに力を注ぐくらいなら、残りの4~5分の通常演奏に力を注ぐことの方が、どれだけドラマーとして重要か。
そこを考えると、自ずと答えも出てくるような気がします。
もちろん、手数が多い・手足が速く動く方は、ドンドン挑戦してください。
問題は、「やかましい!」って印象を持たせないようにすることが重要です。
信頼を欠くことこそ最大のミス
ミスをした場合、相手の立場に立った時に、そのミスを許せるかどうか?
がポイントかと思います。
例えば、ノーミスで演奏できたとしても、人間的にツッケンドンな感じがしたら、好い印象としては映らないのと同じで。
最大のミスは、見限られることです。
ライブは人前で演奏しているので、聞きに来るのではなく見に来るものです。
演出的なモノではない限り、パフォーマンス無しの演奏は正直頂けません。
演奏が素晴らしくても、結局「家でCD聞けばよいじゃん」ってなってしまっては終わりです。
また、サポートミュージシャンと呼ばれる立場の方々はもっと大変で、目の前のお客さんを楽しませなければならいし、自分を雇ってくれたクライアント(これもある意味お客さん)を満足させなければなりません。
その答えが、果たして演奏だけなのでしょうか?
ミュージシャンの仕事は演奏するだけ。
その図式は古いと考えます。
野球選手は、打撃も守備も両方やらなければなりません。
BARのマスターは、美味しいお酒や料理を出す他に、軽妙なトークも必要です。
ミュージシャンは演奏するだけ、ってのは、少々虫が良すぎる気がします。
ビッグビジネスになれば、それで良いかもしれませんが、ある程度は、集客や明るく振舞うことも、演奏技術と同様に呼ばれていることと思います。
そこを、裏切らないようにすることが重要と考えます。
寛大な気持ちとストイックな気持ちを両方持つ
結局、人間である以上は、ミスは付き物なんです。
ミュージシャンである以上、取り返しがつくミスがほとんどだと思っています。
医療ミスやFXの入力ミスは、人生台無し・生死にかかわることだってあります。
それに比べれば、演奏のミスなんて、かすり傷程度のことです。
よほどのことがあったとしても、周りから嫌われるかドラムが叩けなる位なもんで、死ぬことはありません。
だからこそ、思いっきり挑戦して欲しいです。
でも、ミスを許し続けてしまっては、ドンドン自分に甘えてしまい、締まった演奏ができなくなってしまいます。
緩い演奏は、世間からすぐに飽きられてしまいます。
いつも近くにビリー隊長みたいな人がいればよいのですが、うっとおしいでしょ?
(笑)
自分の中にビリー隊長を作っておいて、たまに彼を起こしてあげればよいのです。
ミスと正面から向き合い、ミスと上手に付き合っていけるように頑張ってください。
ライタープロフィール
ドラマー
中村"NOBU-san"暢晃
乙女座 AB型 12歳の秋、両親の勧めでドラムを始める。
この頃は、音楽の楽しさが理解出来ず、塾に行く感覚で通い始める。
中学生の頃に課題曲でやった、Suzanne VegaのLukaという曲から、面白さ・凄さを見いだす。
高校生の頃は、多数バンドに参加(ドラマーが僕しか居ないという事態)。
ここでも、ドラムの重要性を痛感する。
高校卒業後、専門学校に入学し、ドラム、ラテンパーカッション、ドラムコー、人間学を学ぶ。
また、この時期に出会ったBlack Musicは、僕の一生を左右するくらいの衝撃の出会いだった。
現在は、POPS、FUNK、ROCK、歌謡曲、演歌、JAZZ、HARD ROCKなどジャンルに納まらないLIVE活動やサポート活動の他、インストラクターとしての顔も持つ。
また、イベント主催やミュージシャンコーディネーター(インスペクター)としても、高い評価を得ている。
演奏サポートやLesson希望の方は、Mailにてお問い合わせ下さい。
ウェブサイト:http://nakamuranobuaki.org