ギターリフは曲の顔とも言われるくらい重要なパートです。
それと同時に、優れたリフは人々の記憶に深く残るものでもあります。
硬質なギターサウンドでアプローチするメタルやハードロックではなおさらです。
この記事では、テクニカルかつ楽曲の完成度を重視したギタープレイに定評がある、京都のカオティック・ ハードコア・バンド、Arbusのギタリスト、池住祥平氏にさまざまなジャンルからギターリフの優れた楽曲をピックアップしてもらい解説してもらいました。
彼の独自の視点で、歴史の中から名ギターリフをご紹介します。
ギターリフにこだわっている人、ギターリフ好きの方はぜひ参考にしてみてくださいね!
【Arbusのギタリストが選ぶ!】ギターリフがカッコいい洋楽の名曲
BleedMeshuggah

Djent界のパイオニアの代表曲。
ひたすらポリリズムで楽曲が進行しています。
デデデンデンデデデンデン……というバスドラムのリズムを人力でやっているのがいまだに信じられません。
そしてYouTubeにたくさんの人がカバーしてアップしていることがもっと信じられません。
人間ってすごい……。
SchismTool

5拍子+7拍子の強烈な変拍子リフ、一切の感情を排したかのようなサウンドです。
ポストグランジとDjentの文脈のちょうど間にあるような音楽性で、今後もうこのようなバンドは出てこないと思います。
2018年現在、最新作から12年たっていますが、そろそろアルバムをリリースして欲しいですね。
Evil EyeFu Manchu

カリフォルニアの砂漠地帯で発展したハードロックのマイナージャンル、デザートロックの代表バンドです。
ちなみにQOTSAなども元来このくくり。
リフは相当ヘヴィですが、ファズの音色か地域性なのか、暗い雰囲気はなく馬鹿っぽいです。
PVもテンプレ通りの展開で最高ですよ。
Black DOGLed Zeppelin

一捻りあるリズムがLed Zeppelinらしい。
ギターが特定のところでかなりハシッたリズムになりますが、狙っているのか、たまたまなのか……しかしボンゾの重いドラムの上で、絶妙なフックになっていますね。
Master Of PuppetsMetallica

言わずと知れたスラッシュメタルの名曲。
すべてダウンピッキングで刻まれるリフは、理性を通り越して本能に訴えてきます。
たくさんの名リフが効果的に配置されていて、8分もの大作にもかかわらず、最後までテンションを落としません。
DopesmokerSleep

63分で1曲、延々低音リフとお経のようなボーカルという、えげつない音楽です。
しかし、実は複数のリフで緻密に構成されており、非常に音楽的です。
よく1リフで構成されていると言われていますが間違いです。
だんだん音の塊が気持ちよくなっていき、58分経って冒頭部に戻ってきた時、得も言われぬ感動があります。
Interstate Love SongStone Temple Pilots

グランジブームに乗って出てきた彼らですが、真骨頂はこういったメロウな曲にあると思います。
分析すると、少し特殊な音から始まっていたり、3小節まとまりであったり、一筋縄ではいかないリフではありますが、その辺をサラッと聴かせてしまうあたり、うまいの一言ですね。