RAG MusicPiano
ピアノをもっと楽しむWebマガジン
search

大人になってピアノを始めたくなったあなたへ声を大にして言いたい「年齢は関係ない」と

20代になってピアノを始めたい!

と思っている方は結構多いようです。

そこで調べてみると、結構やる前から「今からでも上達しますか?」「子供の頃からやっていないとやはり無理でしょうか」などという質問をよく見かけます。

間違いなく言えること、それは「何歳になっても遅くはない」という事です。

年齢によって、そして人によって上達への最適な方法はもちろん多様に存在します。

ですが、一番大事なのは「やる気」「弾きたいと思う気持ち」それだけです。

ピアノを始めるにあたっていろいろと悩むことはあるかと思いますが、今日はピアノを始めるのに年齢は関係ない、というお話をしたいと思います。

無理は承知でやること

何をやるにしても「無理なのは承知」でスタートしましょう。

絶対無理だろう、という部分はどんな分野でも出てきます。

それができるようになるから面白いのです。

そして、それを何回も乗り越えることで自信につながります。

つまり自信を得るためには、挫折と苦痛を乗り越える必要があるということです。

無理なことが起きる、というのは前提だと受け止めて始めましょう。

できないことをやろうとしているので、無理だと思うことは必ず出てきます。

子供の時からやるメリット

この質問に対して心配している方へ、子供の頃から習うことによるメリットを少しだけザックリとまとめてみます。

もしあなたが「ピアノは子供の頃からやっていないと無理」というような固執したイメージを描いているのであれば、それを解決する方法を紹介しますので参考にしてみてください。

上達速度のコントロール

幼少からピアノを始める時、物心がついていない場合がほとんどです。

私も幼少からスタートしましたが、上達速度というのは、子供のうちは自分でコントロールできません。

文字通り、センスとか、この子は本当に音楽好きなの、というような「子供次第」な部分があります。

また子供の癖や性格を見て、それぞれに適したレッスンを施すピアノ教師の教え方も大きく影響すると思います。

よほど最初からプロにさせるつもりで親が無理に束縛したりしなければ、基本的にレッスンの課題曲次第であとは自由です。

教師は月謝だけもらえれば問題ないので、ダラダラ続けてもらっても何ら問題ありません。

本人が辞めたいと言わないかぎり、辞めたほうがいいとは言わないでしょう。

つまり、習っている限りダラダラやっていても何年も続けてればある程度は弾けるようになります。

これが幼少時のアドバンテージの一つです。

これに関しては「大人なら意思と目標次第で覆せる」ので安心してください。

例えば、ダラダラやってきた子供の3年分を半年でマスターする、など。

これは意思をもった大人だからこそできることです。

もちろんやる気が必要なのは言うまでもありません。

経験話

私の経験からお話すると、中学の時に友人がL’Arc~en~Cielの「snow drop」という曲を弾きたいと思っていて、いきなりその曲だけ練習していました。

しかも歌謡曲集に載っているような簡易アレンジではなく、ちょっと上級版みたいなCD付きスコアのオシャレなアレンジでした。

彼は楽譜の読み方だけ何とかマスターすると、ある日ゆっくりですが弾けるようになっていました。

もちろん激しいテンポではなく、ゆるやかで、間も多いアレンジでしたが、例えば子供がピアノを始めてまじめに取り組んだとして、おおよそ4、5年くらいたってから弾けるようなアレンジだったと思います。

つまり4年を半年ほどでカバーしました。

指使いや、ミスタッチ、表現としてどうかという部分については抽象的なので割合しますが、音だけ聴く限りでは経験者の自分が聴いても正直「すごい…」と思いました。

「その曲がどうしても弾きたいという一心」「努力」「やる気」

その時、自分の数年間は何だったんだと単純に思ったほどです。

彼は頭も良く、効率などを常に追求するような人だったのもありますが、このようにやり方次第では飛び級も可能だということを私は当時思い知りました。

子供へするレッスンとは、基本的にバイエルという基本的な楽譜から順番に弾かせていきます。

つまり時間がたくさんあるので、確実な道を歩ませようとしているんですね。

ですが、大人は自分で考えられますし、自分の意思で選べます。

弾きたい曲を弾くために必要な練習を選べますので、一から全ての練習曲をやる必要は全くありません。

なので

子供の頃からやっている=膨大な時間をかけないとできない

この考えは捨て去ってください。

やる気と効率さえあれば問題ありませんので、1つ心配が消えたかと思います。

自然に培った指使いとフォーム

もう1つはレッスンで強制された指使いや演奏フォーム、発表会による人前で演奏する体験などになります。

これらは一度やめて再度大人になりピアノを始めるときにも、子供の頃の感というものが記憶として残っている場合があり、それが全くの初心者に比べて有利と捉えられるのだと思います。

これはスポーツなどにも言えることですね。

先ほどの友人の例でも言えることですが、例えば指使いが覚束ない、この部分に関してはどうしても何年もしっかりやってきた人と比べると経験者が有利です。

ですが、弾きたいものを弾く、という目的を考えるとほぼ問題ありません。

フォームは経験者でも常に意識しないと崩れていきますし、多くのプレーヤーは大なり小なりフォームは我流になっていきます。

もし気にし過ぎて心配しているのであれば、それはもしかするとクラシック音楽出身のピアニストしか見たことがない、またはそれが基準となっているからかもしれません。

世界中にはいろいろなフォームで弾きつつ、感動的な演奏をする人はたくさんいます。

かと言ってもフォームが適当でも良い、と言っているわけではありません。

左手、右手を使って譜面通りに弾いていけば、大体は同じフォームですので、普通に弾く分には問題ありません。

基本的に他の奏者の演奏動画を見ながらでも修正は可能です。

きちんとしたフォームじゃないとダメだ=レッスンに通わないとダメ=お金がたくさん必要

このような考えに固執している場合は、考えを少し柔らかくしてみましょう。

もしあなたが、正しい姿勢で弾くことが目標、カッコいいと思っている、そんな価値観を人一倍持っているのであれば、短期でもレッスンに通うことをオススメします。