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【シマノフスキのピアノ曲】激動の時代を生きた作曲家が遺した名作

カロル・シマノフスキさんは、第一次世界大戦やポーランドの独立といった世情に翻ろうされながらも、交響曲や協奏曲、ピアノ曲、歌曲などのさまざまなジャンルの作品を遺した作曲家。

激動の時代に合わせるかのように、作風を何度も変えた点は、彼の作曲活動のおける大きな特徴であるといわれています。

本記事では、そんなシマノフスキさんの作品のなかから、ピアノ曲やピアノを含む編成で演奏される作品をピックアップ!

時代背景や作品の特徴とともにご紹介します。

【シマノフスキのピアノ曲】激動の時代を生きた作曲家が遺した名作(11〜20)

バイオリンとピアノのための3つの詩曲「神話」Op.30 第1番「アレトゥーサの泉」Karol Szymanowski

20世紀初頭のポーランドを代表する作曲家、カロル・シマノフスキさん。

ドイツ後期ロマン派やスクリャービンの初期作品に影響を受けつつ、後にはイスラムや古代ギリシャの文化にインスピレーションを得た作品を生み出しました。

彼が1915年に作曲した『バイオリンとピアノのための3つの詩曲「神話」Op.30』の第1番『アレトゥーサの泉』は、水の精アレトゥーサが川の神から逃れる様子を、印象主義の手法を取り入れながら描いた精緻で複雑な1曲。

20世紀のバイオリンとピアノのアンサンブル作品として、高度な演奏技術にチャレンジしてみたい上級者の方にオススメです。

おわりに

戦争や国の独立に対する個人的な思いを言葉にすることは決して許されない、そんな時代を生きた作曲家、カロル・シマノフスキさん。

彼の作風の変化には、次々と起こる時代を揺るがす出来事に対する彼の強い思いが、反映されていたのかもしれません。

作品を通して、シマノフスキさんが音楽に託した思いを感じてみてはいかがでしょうか?