今回は、前回のボディ製作編に続き、トップボード(表板)とバックボード(裏板)の加工で、おもに力木の配置についてです。
サウンドに直結する重要な部分の作業工程になります。
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力木(ちからぎ)とは?
アコースティックギターなどサウンドホールから、中をのぞき込むと、箱の内側に木の骨組みが見えますが、これが力木(ちからぎ)です。
専門的にはブレース(ブレーシング)やハーモニックバーと呼ばれることもあります。
働きとしては板の補強支持と音響や音色を決定する大切なところなんです。
アコースティックギターには、フォークやクラシックなどのジャンルに応じたスタイルがあるように、力木にも特殊な配置パターンがあります。
写真は、スチール弦を張るフォークギターに多く用いられる配置です。
他にも、ファンブレーシングと言ったクラシックタイプのギターに用いられるオーソドックスな配置や、ラティスブレーシングと言った極薄のトップボードにラティスブレーシングという近年脚光を浴びている方法があります。
ウクレレのトップとバックボードの準備
材料はサイドと同じスパニッシュシダーです。
原寸図から材料板に型を写し取り、2枚用意します。
【ボディ製作編】
実際に切り出すラインはサイドのアウトラインよりも3~5ミリ大きくします。
切り出しはジグソーで、サウンドホールは直径45ミリのホールソーで開けてゆきます。
力木の準備
スプルースの角材から力木用に、5×10ミリの断面で長さ150ミリの棒をノコギリで切り出します。
力木の接着
小さいので一度にクランプできます。
サウンドホールの上下に補強と腹の方にブリッジの補強を配置します。
弦のテンションが高いと予想されるので、弦を張ったときウクレレの腹がへこまないようにする意味もあります。
この方式はラダーブレーシングと呼ばれ、バックボードのブレーシングとしては一般的です。
ブレーシングの調整
バックボードの役目は、ボディで増幅された音源を反響させてサウンドホールから外に開放することです。
共鳴させ過ぎると音質は向上しますが、音量は減少します。
ボディのサイズに応じて、これらのバランスを考慮しながらギターやウクレレは設計されています。
ブレーシングの両端は斜めにカットされ、カーブを描くように削ります。
また棒の上部は角丸にすると丸みのある音、シャープにすると硬めの音という具合に設計に従い調整します。
横に配置したブレースの端は、サイドのペオネスと干渉しないようにあらかじめサイドに仮乗せして重なり具合を確認しておきます。
重なった所は写真矢印のように、ノミで削り取ります。
これでブレーシングの加工は準備できました。
もしも、お手持ちのアコースティックギターがありましたらそっと手を入れてブレーシングに触れてみてください。
あなたの楽器がどんな性格のサウンドをもっているのか探ることができるでしょう。
次回は、いよいよボディの組み上げです。
どうぞお楽しみに。
ライタープロフィール
アマチュア楽器製作家
クマパパ
中古エレキギターの改造やリペアーから始まり、現在はアコースティックギターやウクレレのオリジナルに没頭している。
夫婦でボサノバを歌っている。
職業は、工房Wood Wham Teckを立ち上げ、主に木製のケースや修理と、流通関連の企業内で輸送や輸出梱包の作業もしている。