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ピアノで弾いてもかっこいい!ヴァイオリンが主役の名曲を厳選

ピアノで弾いてもかっこいい!ヴァイオリンが主役の名曲を厳選
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ピアノで弾いてもかっこいい!ヴァイオリンが主役の名曲を厳選

心揺さぶるピアノの名曲……ちょっと待ってください!

その中に、もともとはヴァイオリンのために書かれた作品が含まれているのをご存じでしたか?

今回は、ピアノで頻繁に演奏される美しいヴァイオリンの名曲をピックアップしました。

超絶技巧を要するヴァイオリンの難曲から、ヴァイオリンの作品と知らずに演奏している方も多いピアノ発表会で大人気の名曲まで、流れるようなメロディラインが印象的な作品をたっぷりご紹介しますので、最後までお楽しみください!

ピアノで弾いてもかっこいい!ヴァイオリンが主役の名曲を厳選

愛の悲しみFritz Kreisler

Liebesleid (Love’s Sorrow) – Kreisler (arr. Rachmaninoff)
愛の悲しみFritz Kreisler

1875年にウィーンで生まれたフリッツ・クライスラーは、20世紀を代表するヴァイオリニスト兼作曲家として知られています。

7歳で初めて公の場で演奏を行い、その後国際的な演奏活動を展開しました。

本作は、クライスラーが1905年に作曲した3つの小品集「アルト・ウィーンの舞曲」の一部です。

悲しみをたたえた曲調でありつつも、どこか望みや憧れといった華やかさも感じられる不思議な雰囲気に引き込まれる、非常に魅力的な1曲。

ヴァイオリンを主体にした曲ですが、ピアノ演奏でも非常に印象深く、その悲哀を帯びた旋律は聴く人の心に深く響きます。

情感豊かに表現することが要求されるため、演奏者の個性が色濃く反映される曲と言えるでしょう。

序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28Camille Saint-Saëns

清塚信也 – ロンド・カプリチオーソ / Rondo Capriccioso (Official Music Video)
序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28Camille Saint-Saëns

カミーユ・サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』は、魅力にあふれた旋律とバイオリンの躍動感が魅力的な作品です。

フィギュアスケートの羽生結弦さんがショートプログラムに使用したピアニストの清塚信也さんによるピアノ独奏版で、ピアノバージョンに慣れ親しんでいるという方もいらっしゃるでしょう。

この作品は、バイオリンのために書かれた曲ではありますが、ピアノ演奏独自の解釈で演奏することで、より魅力的な作品として聴衆の記憶に残ります。

原曲とピアノ版を聴き比べ、表現の工夫を楽しみながら演奏を作り上げていくのもオススメです。

24のカプリース Op.1 第24曲Niccolo Paganini

zen-on piano solo パガニーニ:カプリース 第24番 全音
24のカプリース Op.1 第24曲Niccolo Paganini

ニコロ・パガニーニ作の『24のカプリース Op.1 第24曲』は、バイオリンレパートリーの金字塔です。

ただ、フランツ・リストが24曲の中から数曲を取り上げ『パガニーニによる大練習曲』を作曲しており、第24曲もその中に含まれているため、ピアノでの演奏に聴き覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、もともとバイオリンの超絶技巧を要するこちらの曲は、ピアノでの演奏もなかなかの難易度!

リストの編曲版は、超上級者向けといっても過言ではありません。

この曲が好きで弾いてみたいと思われる方は、まず音数の少ない簡単アレンジから挑戦してみるのもよいでしょう。

チャールダーシュVittorio Monti

モンティ「チャルダッシュ」ピアノ独奏(Monti’s Czardas)
チャールダーシュVittorio Monti

ヴィットーリオ・モンティ作曲の『チャールダーシュ』は、バイオリンの名曲としてあまりにも有名な作品のため、「他の楽器でしっくりくるわけない!」と思われる方も多いでしょう。

確かに、バイオリン特有の奏法で演奏される部分や、バイオリンの伸びのあるレガート奏法が生かされている部分が多く、他の楽器での演奏は想像しにくいかもしれませんが、ピアノで演奏すると情緒がありながらもややスッキリとまとまった印象に仕上がるため、原曲とは異なる魅力を楽しめます。

激しいアクセントをともなうパッセージと、流れるような優美なパッセージをしっかりと弾き分け、聴衆の記憶に残るドラマチックな演奏に仕上げましょう。

愛の喜びFritz Kreisler

愛の喜び Liebesfreud /クライスラーKreisler ピアノソロ Piano solo
愛の喜びFritz Kreisler

ウィーンの街角で愛の喜びを奏でる名手、フリッツ・クライスラー。

1875年生まれのこの天才ヴァイオリニストは、7歳で初めて公の場で演奏を披露し、その後ウィーンとパリで音楽を学びました。

1910年5月、ニューヨークで録音されたこの曲は、純粋な喜びと情熱的な愛情が織りなす美しいメロディが特徴です。

ウインナ・ワルツの要素を取り入れたこの晴れやかな小品は、ハ長調で始まり、中間部ではヘ長調に転調します。

クライスラーの妻ハリエットとの出会いが、この作品に反映されているとも言われています。

ヴァイオリンの名曲でありながら、ピアノでも魅力的に演奏できる本作は、音楽を愛するすべての方におすすめです。

ヴァイオリンソナタ 第5番 ヘ長調 Op.24 第1楽章Ludwig van Beethoven

ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」第1楽章 ベートーベン
ヴァイオリンソナタ 第5番 ヘ長調 Op.24 第1楽章Ludwig van Beethoven

ベートーヴェンが1801年に作曲した『ヴァイオリンソナタ第5番ヘ長調Op.24』は、「春」という愛称で親しまれている作品です。

音楽の道を志す若者たちを描いたドラマ『のだめカンタービレ』の演奏シーンで流れた作品として、記憶している方も多いかもしれませんね。

特にうららかな春を思わせる旋律が美しい第1楽章は、ピアノの音色との相性が良く、ピアノで演奏することで楽曲の優雅さが際立ちます。

オリジナルのバイオリン版にはない、ピアノ特有の響きと豊かな音色の世界観を十分に楽しめるでしょう。

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