ブラックメタルってどんな音楽?
皆様はブラックメタルというジャンルをご存じでしょうか。
名前の通りヘビーメタルのサブジャンルなのですが、他のメタルのサブジャンルとは少し、勝手が違います。
そのため、曲を紹介する前にそもそもブラックメタルとは何なのかということにも触れつつおすすめの曲や名曲を紹介しようと思います。
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3. おすすめのバンドと楽曲
ボーカルやメロディをメインにした聴き方をしない
これは邦楽に慣れてるリスナーや主にアニメソングからメタルに飛び込んだメタラーにありがちなのですが(アニメソング、ゲームソングにはメロスピ的な要素の強い楽曲も多いため)、このあたりの音楽というのは起承転結がハッキリしていてメロディラインがきれいなものが傾向として多いです。
どうしても、メロディを追ってしまいがちです。
またメインストリームにいるような歌手の方々はきれいな声をしています。
そういった固定観念は一度捨てましょう。
ボーカルはあくまでも楽曲の雰囲気作りであり、演奏の一部と捉えるのが良いでしょう。
また「声が無理」ということもあります。
これはデスメタルにも共通してるのですが、「声+演奏」という聴き方を捨てましょう。
音楽なんて極論言えば全部慣れです。
多く触れればどうにかなりますよ、ということであれこれ紹介してみようかと思います。
ディム・ボガー(DIMMU BORGIR)
ノルウェーで1993年に結成されたバンドです。
生のオーケストラを大々的に導入した壮大なサウンドが特徴です。
さらにこの手のジャンルには珍しく大手レーベルと契約し商業的にも成功を収めています。
それが原因でコアなブラックメタルファンには嫌われる傾向にありますが、世界的な人気があり、ノルウェー国王の前で演奏を披露したことがあるほどの人気を誇っています。
おそらく、ブラックメタルの中では最も聴きやすい部類に入るのではないかと思います。
エンペラー(Emperor)
1991年にノルウェーで結成され、2001年には一度解散、2005年に再結成したバンドです。
初期はブラックメタル特有の冷たく重いサウンドとメロディアスなギターリフやキーボードを志向していましたが、2ndからはクラシックの影響を出し、さらにギターもスタッカートに刻むようになるなど、新たなスタイルを追求し始めました。
この変化は賛否両論ではあるものの世界的な名声を獲得するきっかけになっています。
おすすめ曲「An Elegy Of Icaros」
メイヘム(MAYHEM)
1983年にノルウェーで結成され、1984年に一度解散後、メンバーを換えて同年に再結成、1993年に再度解散し、1994年から活動再開、現在に至ります。
このバンドは初期のブラックメタルシーンで中核となる存在で、そのサウンドを確立した点ではブラックメタルシーンに欠かせないバンドです。
正直先程の2つに比べると聴きにくく、本格的なトレモロフリフが入ってきます。
このバンドが聴けるならブラックメタルはおおむね聴けるだろうと思います。
また、このバンドはボーカリストのデッドが自殺、そしてバンドの中心人物であったユーロニモスが、バーズムのカウントグリシュナックことにヴァルグヴィーケネスに殺害されるという極めてショッキングな出来事が起きたことでも知られています。
おすすめ曲「De Mysteriis Dom Sathanas」
バーズム(Burzum)
ボーカルからギター、ベース、ドラムなどすべてをこなすマルチプレイヤー、ヴァルグヴィーケネスことカウントグリシュナックよって始動した1988年から活動しているワンマンプロジェクトです。
バーズムの音楽的な変遷はブラックメタルからアンビエントへ、そしてまたブラックメタルと少し特殊です。
楽曲にも特徴があり、デス声とは違う喚き散らすボーカル、ノイズが乗りまくって音が割れたギター、反復フレーズ、北欧神話を元にした歌詞……などです。
その独自の世界観から今でも根強い固定ファンがいます。
また、絶望的でリアルな精神病の世界を描いたブラックメタルを「デプレッシブブラックメタル」と呼ぶこともあり、おそらくこのジャンルほど暗いロックは他にはないのではないでしょうか。
このような鬱々としたブラックメタルを確立したのがバーズムでもあります。
オススメ曲「Dunkelheit」
アルセスト(Alcest)
2000年にフランスでボーカルからギター、ベース、ドラムなどすべてをこなすマルチプレイヤー、ネージュによって結成されたブラックメタルプロジェクトです。
特徴は何と言っても楽曲です。
シューゲイザーやポストロックなどの要素をブラックメタルと組み合わせることで、ブラックゲイズとも言われる新たなスタイルを確立しました。
その楽曲はブラックメタルとは思えないほど繊細だったり奇麗だったりするのですが、そんな中にもトレモロリフや特殊な歌い方などブラックメタルの要素も多分に含まれています。
正直今まで紹介したものの中ではダントツで聴きやすいですが、あらゆる部分で純粋なブラックメタルとは違うため、ブラックメタルとして薦めるかどうかは人によって意見が分かれるところです。
おすすめ曲「Souvenirs D’Un Autre Monde」
最後に
このように、ブラックメタルというのは確かに特殊なジャンルですが、他のジャンルでは聴けないような独特の魅力に満ちた世界です。
1つのジャンルについてここまで考えたのははじめてで、非常に良い機会になりました。
ブラックメタルの魅力とその世界に少しでも触れる手助けが出来たら幸いです。
ライタープロフィール
ライター
アセイ
中学二年のとき、LUNA SEAの再結成ライブに衝撃を受け、音楽、特に90年代のV系にのめり込む。
同じ音楽が語れる友達も出来ないままその後大学生になり、スタジアムからライブハウスまで様々な場所に通いつめ、現在に至る。