【森の妖精】森メタルって何?おすすめのバンド紹介
皆さんは「森メタル」という事情を知らなければ意味不明、でもなんだかちょっとかわいい気もする名前のジャンルをご存じでしょうか。
実際にこのような名前の音楽ジャンルが海外で認知されているというわけではなく、フィンランドが誇るフォークメタルの人気バンド、コルピクラーニの国内盤リリースの際に宣伝文句として生まれたというのが真相なのですね。
こちらの記事ではコルピクラーニをはじめとして「森に住んでそう」「森の中で撮影されたMVがある」といった森メタルの仲間と言えそうなバンドたちを紹介しています。
ネタ的な記事ではありますが、実際には優れた音楽性を持つバンドばかりですからぜひお楽しみください!
【森の妖精】森メタルって何?おすすめのバンド紹介(1〜10)
Wooden PintsKORPIKLAANI

そもそも今回の記事のテーマである「森メタル」とは、こちらのコルピクラーニを指す造語です。
フィンランドの森の妖精ことフォークメタルバンドとして世界的に有名な彼らは1997年にシャーマンという名前で結成され、2枚ほどアルバムをリリースしたのですが同名の他のバンドの存在もあって現在の「コルピクラーニ」に変更したという経緯があるのですね。
日本において彼らの作品がリリースされる際に、販売戦略として彼らの音楽を表現するために名付けられたのが「森メタル」なのです。
その後は「旅メタル」や「酒メタル」といったジャンル名も付けられたのですが、そんな彼らのサウンドは北欧らしいヘビーメタルの中に伝統的な民族楽器を使い、森の中で酒盛りしているような楽しげな雰囲気がまさに「森メタル」といった趣なのですね。
『酒場で格闘ドンジャラホイ』というとんでもない邦題が付けられた名曲『Wooden Pints』のMVをチェックして、森メタルの何たるかを味わってみてください!
Winter WoedeHEIDEVOLK

オランダのアーネムからやって来たハイデヴォルクは、ゲルマン神話と歴史を鮮やかに歌い上げるフォークメタルの魔術師です。
2002年の結成以来、彼らは自然を讃え、異教の神々への賛歌をオランダ語の歌詞で聴き手に届けてきました。
特に2015年のアルバム「Velua」では、オランダ語に加えて英語の楽曲も披露しており、さらに多くの人々に彼らの音楽を届けることに成功しています。
朗々と響き渡るクリーンパートと力強いグロウルで魅せるボーカル、そしてドラマチックなメタルサウンドは勇壮ながらもフォーキーな旋律が随所に盛り込まれており、MVでも確認できるように森で演奏する男たちの姿が目に浮かぶようですね!
SolsaganFINNTROLL

森の中で奏でられるメタルの旋風、その名もフィントロール。
深い森の伝説を彩るトロールという存在をフィーチャーしつつ、1997年にヘルシンキで結成されました。
音楽性は、フォークとブラックメタルが絡み合うスタイルで、ファンを魅了しています。
彼らの歌うスウェーデン語の世界観には、御伽話のようなファンタジーがちりばめられていて、聴く人を不思議な旅へと誘います。
特に2001年リリースのアルバム『Jaktens Tid』は日本でも人気となり、その後もヒットを続けているんです。
ライブでのパフォーマンスは圧巻で、観る人々を夢中にさせますよ。
バンドが放つ独特のエネルギーと情熱が、言語の壁をこえて日本でも愛される理由と言えそうですね。
Stenka Na StenkuARKONA

2002年にモスクワで結成されたアルコナは、伝統的なスラブ神話や民話をテーマに織り交ぜながら、フォークメタルの枠を超えた音楽性で世界中のファンを魅了しています。
唯一のオリジナルメンバーであり、フロントマンとして個性的で力強いボーカルを聴かせるマーシャ・スクリームさんは、伸びやかで美しい声から一転、デスボイスにもシフトするその歌唱力は、まさに圧巻!
彼らの代表作ともいえるアルバム『Vo Slavu Velikim!』は、その幅広い音楽的アプローチが特に光っており、一聴の価値ありです。
フォークメタルが好きな方も、そうでない方も、アルコナの音楽をぜひ一度耳にしてほしいですね。
Flucht nach vornDartagnan

ドイツから世界へ羽ばたくダルタニャンは、中世のフォークをメタルサウンドで現代に甦らせています。
2016年にデビューし、『Seit an Seit』でドイツのアルバムチャートで7位に輝くなど、その才能を国内外で高く評価されてきました。
バンド名は三銃士のダルタニャンからとられ、「一人は皆のために」という精神が彼らの音楽にも生きています。
バグパイプにバイオリン、それに加えて力強いボーカルが三位一体となって、まるでタイムスリップしたかのような感覚に浸れるのが魅力です。
ティンホイッスルを駆使するベン・メッツナーさん、ギターとサブボーカルを担当するティム・ベルナルドさん、2018年からはバイオリンのグスタヴォ・シュトラウスさんも参加し、さらなる音楽的深みを増しています。
自らの音楽性を「銃士ロック」と呼ぶ彼らの音楽はヨーロッパならではのものですから、アメリカンなヘビーメタルを中心に聴いている方であれば新鮮な驚きがあるはずですよ!
From AfarEnsiferum

勇壮なサウンドを鳴らすエンシフェルムは、1995年に神秘の国フィンランドで誕生しました。
デビューアルバムは2001年にリリースされ、メロディックデスメタルにフォークの要素が織り交ぜられた新鮮で斬新なサウンドが特徴です。
まるで森の中を歩いているかのような美しいフォークメロディと、疾走感溢れるメタルリフが融合し、聴く者を幻想的な旅へといざないます。
特に、2020年に発表されたアルバム『Thalassic』では、海をコンセプトにした楽曲が数多く収録され、一筋縄ではいかない音楽性の深さを見せつけてくれました。
日本での来日経験もあり、人気の高いバンドですから気になった方は要チェックです!
NagryanuliKalevala

森に囲まれた神秘的な音の世界を創り出すカレワラ。
その名前はフィンランドの叙事詩から拝借したもので、ロシアのモスクワ出身のフォークメタルバンドです。
結成は2007年、北欧のメロディと情熱が交錯する楽曲たちは、思わず心を奪われるものがあります。
優れた音楽性とエキゾチックな魅力をちりばめ、2008年には彼らの初スタジオアルバム『Kudel Belosnezhnogo L’na』をリリース。
北欧フォークの魅力を包み込みつつ、親しみやすいメロディで私たちリスナーの心を揺さぶります。
強烈な個性を放つクセニア・マルケヴィッチさんのボーカルは美しくも力強く、辺境メタルらしいどこか素朴ながらドラマチックサウンドとの調和は必聴ですね。
もろに森の中で演奏して戦いまで披露している『Nagryanuli』のMVをチェックして、森メタルとしても楽しんでみてください。





