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海外のスカ。押さえておきたい代表的なバンドまとめ

海外のスカ。押さえておきたい代表的なバンドまとめ
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海外のスカ。押さえておきたい代表的なバンドまとめ

「SKA」は1950年代から1960年代にかけてジャマイカで生まれた音楽ジャンルで、アメリカのジャズやR&B、ジャマイカのフォーク音楽と呼ばれる「メント」などの影響を受けて誕生したと言われています。

スカについてほとんど知らないという方であっても、2、4拍目が強調されたビートを一度は耳にしたことがあるはず、と言うくらいに実はスカの要素はさまざまなジャンルの中で取り入れられているのですね。

そんなSKAをこれから聴いてみたいという方に向けて、オリジナルのスカから2トーン・ネオスカにスカパンク、スカコアといったさまざまなジャンルで活躍する代表的な洋楽のバンドを一挙ご紹介します!

海外のスカ。押さえておきたい代表的なバンドまとめ(1〜10)

DynamiteThe Skatalites

ジャマイカが生んだスカ~レゲエ・バンドの最高峰、スカタライツ。

彼らの成り立ちは友人同士がバンドを組んで、というものではなく「スタジオ・ワン」という伝説的なスタジオを設立したことでも知られる音楽プロデューサー、コクソン・ドッドさんが自らメンバーを集めたハウスバンドが始まりとされています。

1963年に結成され、年齢もばらばらの名うてのジャズ・ミュージシャンたちが集まったスカタライツは、スタジオ・ワンに所属するシンガーたちのバックバンドを務めながらもバンド自身の名義で作品をリリースして人気を博します。

1964年にリリースされた名曲『Man In The Street』は本国ジャマイカのみならず英国チャートのトップ10入りを果たすなどヒットを記録しました。

メンバー間の確執などもあってバンドは1965年に解散、活動期間は2年足らずという短いものでしたが、後世のミュージシャンから再評価の機運が高まって1983年には再結成を果たし、来日が実現するなど積極的な活動を続けながら現在に至ります。

アメリカのジャズ・ミュージシャン憧れていたという彼らのサウンドは、古き良きジャズやR&Bをルーツとしながらもさまざまなジャンルをミックスされたバラエティ豊かな楽曲群が特徴で、軽快なスカのリズムに合わせて思わず踊りたくなってしまうものばかり。

スカコアなどを愛聴していて、ルーツに興味を持ち始めた方であればぜひスカタライツの音楽を編集盤などを通してチェックしてみてほしいですね!

Enjoy YourselfPrince Buster

ジャマイカのスカ音楽を代表するアーティスト、プリンス・バスターさんは、スカとロックステディの創始者として知られています。

アマチュアボクサーからの転身で、1960年から音楽活動を開始。

独自のリズムパターンやブラスセクションの導入で、スカの基礎を築き上げました。

『Oh Carolina』のプロデュースや『Al Capone』など、数々の名曲を世に送り出し、1967年にはイギリスのシングルチャートで18位を記録。

2001年にはジャマイカ政府から勲章を授与され、2006年にはイギリスの音楽雑誌MOJOから「Hero Award」を受賞しました。

彼の音楽は、後のレゲエや2トーン・スカの発展に大きな影響を与え、現代でも多くのアーティストにカバーされています。

スカの原点に触れたい方や、ジャマイカ音楽の歴史に興味のある方にぜひおすすめの存在です。

Time BombRancid

Rancid – Time Bomb (Music Video)
Time BombRancid

アメリカ・カリフォルニア州発のパンクロックを代表するスカパンクの金字塔、ランシド。

1991年の結成以来、スカとパンクを巧みに融合させた独自のサウンドで、シーンの最前線を走り続けています。

1993年のアルバム『Rancid』でメジャーデビューし、ザ・クラッシュやオペレーション アイビーの影響を強く受けたストリートパンクスタイルを確立。

1995年のアルバム『…And Out Come the Wolves』は全米でプラチナディスクを達成し、現在まで数々のヒット作を生み出してきました。

エネルギッシュなライブパフォーマンスと、社会性のある力強いメッセージ、そしてマット・フリーマンさんの卓越したベースプレイは圧巻です。

スカ、レゲエ、ハードコアと、多彩な音楽性を内包した彼らのサウンドは、パンクロックファンはもちろん、ジャンルを超えた音楽愛好家にもおすすめです。

Dream GirlJeffries Fan Club

アメリカ・カリフォルニア州オレンジカウンティから鮮烈なスカパンクサウンドを鳴らしたジェフリーズ・ファン・クラブ。

1996年の結成以降、パンクロックのパワーとホーンセクションが生み出す爽快なサードウェーブ・スカで多くのファンを魅了しました。

2001年まで精力的に活動し、アルバム『Feelin’ Sorry…For All The Hearts We’ve Broken』や『Nothing To Prove』など数々の名作を世に送り出しています。

2003年にはOC Weeklyの「The 129 Greatest OC Bands Ever」で96位に選出され、地元で高い評価を得ました。

キャッチーなメロディと力強いホーンアレンジ、そしてライブでの圧倒的なパフォーマンスは、ダンサブルなスカミュージックの真髄を体現。

ポップパンクやスカの要素を取り入れた軽快な楽曲を求めている音楽ファンにぴったりの一枚です。

Mis ColegasSka-P

Ska-P – Mis Colegas (Videoclip)
Mis ColegasSka-P

スペイン発のスカパンクバンド、スカ・Pをご存知ですか?

1994年にマドリードで結成された彼らは、反体制的な歌詞とキャッチーな曲調で知られています。

デビュー以来、資本主義批判や社会的不平等への訴えを込めた楽曲で注目を集め、特にマリファナ解禁を訴えた楽曲は大ヒットを記録しました。

彼らの音楽は、ラテンアメリカを中心に多くのファンを魅了し、2002年5月にはアルゼンチンで10万人を動員する大規模なコンサートを成功させています。

スカのリズムに乗せて社会問題を歌う彼らの音楽は、世界中のアンチグローバリゼーション運動でも重要な役割を果たしてきました。

熱いメッセージと踊れるビートが魅力の彼らの音楽は、社会に目を向けたい方にぴったりですよ。

Pressure DropToots & The Maytals

ジャマイカのスカとレゲエシーンを代表するレジェンドバンド、トゥーツ・アンド・ザ・メイタルズ。

1962年にキングストンで結成され、スカからロックステディ、レゲエまで、ジャマイカ音楽の変遷とともに歩んできました。

フレデリック・ヒバートさんのソウルフルな歌声は、オーティス・レディングに例えられるほどの圧倒的な存在感を放ちます。

1968年には、音楽ジャンル「レゲエ」という言葉を世界に広めた立役者として知られています。

2004年と2021年にグラミー賞最優秀レゲエ・アルバム賞を受賞し、ジャマイカ国内では31曲のナンバーワンヒットを記録。

アルバム『True Love』では豪華アーティストとの共演を実現させ、世界中のファンを魅了しました。

伝統的なスカやレゲエサウンドの真髄を体験したい音楽ファンに強くおすすめのバンドです。

Ghost TownThe Specials

The Specials – Ghost Town [Official HD Remastered Video]
Ghost TownThe Specials

イギリスにパンク・ムーブメントが吹き荒れた1977年に結成され、古き良きスカ・サウンドをパンクのエネルギーとともに復活させたのがザ・スペシャルズ。

多民族で構成された彼らは伝説的なレーベル「2トーン」を立ち上げて、自らの作品はもちろんマッドネスやバッド・マナーズなどの人気スカ・バンドと契約、世に送り出しています。

1979年にリリースされた記念すべきデビュー・シングル『Gangsters』はいきなり全英チャート6位をマークしていますから、当時の彼らに対する人気や期待がうかがえますよね。

モノクロで統一されたクールなアルバム・ジャケットに目を奪われる、同じく1979年にリリースされたセルフタイトルのデビュー・アルバムはエルヴィス・コステロさんがプロデュースを務め、全英チャート4位のヒット記録。

前述した「2トーン」にちなんで「2トーンスカ」と呼ばれた彼らの音楽は、イギリスのみならず世界中にブームを巻き起こして後続のバンドたちにも多大なる影響を与えたのです。

スカの軽快なリズムとパンキッシュな疾走感を兼ね備えたスペシャルズの音楽は、クラブでダンスするという意味でも最高のサウンドではあるのですが、歌詞に目を向けるとシリアスなテーマも多く見受けられるのが特徴で、権力に対する反抗や社会への皮肉といった姿勢が当時の若者に熱狂的に受け入れられたのは必然なのですよね。

余談ですが、彼らのスカ・サウンドはロック的なギター・ソロも随所に盛り込まれていますから、スカに苦手意識のあるロック・ファンも聴きやすいと言えるのではないでしょうか。

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