【ドホナーニのピアノ曲】ハンガリーの秀才が手掛けた名曲を一挙紹介
1877年にハンガリーで生まれ、指揮者、ピアニスト、音楽教師、学校管理者として多忙を極めるなか、精力的に創作活動を続けた作曲家、ドホナーニ・エルネー。
優れたピアニストであったドホナーニは、ピアノテクニックの教則本を出版したことでも知られ、彼が遺したテキストは現在、どのようなレベルのピアノ学習者でも取り組める指練習の教材として親しまれています。
今回は、そんなドホナーニの作品のなかから、ピアノソロ作品やピアノを含む編成で演奏される作品をご紹介します!
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【ドホナーニのピアノ曲】ハンガリーの秀才が手掛けた名曲を一挙紹介(1〜10)
ピアノ五重奏曲 第1番 ハ短調 Op.1Dohnányi Ernő

多才な作曲家として知られるドホナーニ・エルネー。
彼は弱冠18歳の頃に書いた最初の出版作品『ピアノ五重奏曲 第1番 ハ短調 Op.1』で、ブラームスから絶賛を受けました。
この作品は、ロマン派音楽の伝統に根ざしながらも、豊かな音楽性と情熱にあふれています。
第1楽章はアレグロの暗い行進曲風、第2楽章はユーモアに満ちたスケルツォ、そして第3楽章は美しい旋律のアダージョ。
第4楽章は奇妙な5/4拍子のソナタ形式のロンドで、第1楽章の主題をハ長調で再現し、喜びに満ちた結末を迎えます。
ピアノ五重奏曲の名曲を存分に堪能したい方におすすめの作品です。
冬のロンド Op.13Dohnányi Ernő

1877年にハンガリーで生まれ、19世紀ロマン主義音楽の伝統に忠実であり続けた作曲家、ドホナーニ・エルネー。
彼が手掛けた『冬のロンド Op.13』は、『献呈』『かわいらしいワルツ』をはじめとする10の小品から成るピアノ曲集です。
収録曲は、まるで歌曲のような甘い旋律が美しい曲からピアニスティックな曲まで幅広く、作曲家であり優秀なピアニストでもあったドホナーニの才能を随所に感じられる作品集となっています。
組曲形式によるユーモレスク Op.17Dohnányi Ernő

ハンガリーが生んだ多才な音楽家ドホナーニは、19世紀末から20世紀前半にかけて、作曲家、ピアニスト、指揮者として活躍しました。
ブラームスの影響を色濃く感じさせる『組曲形式によるユーモレスク Op.17』は、古典的な形式美を保ちつつ、ロマン主義的な表現を追求した1曲。
技巧的にも高度な要求をするこの曲では、作曲家の類まれなる才能が存分に発揮されています。
伝統的な音楽様式に独自のエッセンスを吹き込んだドホナーニの才気に触れてみてはいかがでしょう。
ピアノ学習者にとって、新たな領域に挑む絶好の機会となるはずです。
【ドホナーニのピアノ曲】ハンガリーの秀才が手掛けた名曲を一挙紹介(11〜20)
ピアノ五重奏曲 第2番 変ホ短調 Op.26Dohnányi Ernő

1877年にハンガリーで生まれた作曲家、ドホナーニ・エルネーが残したピアノ五重奏曲の中でも、1914年に完成した『ピアノ五重奏曲 第2番』は特に洗練された作品。
ピアノに弦楽四重奏を組み合わせた編成で書かれた本作は、ソナタ形式に基づく厳格な構成と主題の統一感が特徴的です。
半音階的な要素を巧みに用いることで、作品全体の結束力を高めているのもポイント。
ドホナーニの人生の転換期に生み出されたこの作品には、懐かしさや郷愁、希望と再生の美しさが映し出されています。
ブラームスやシューマンの影響を感じさせつつ、ドホナーニならではの表現力に富んだ、室内楽ファン必聴の名曲です。
ピアノと管弦楽のための童謡の主題による変奏曲 Op.25Dohnányi Ernő

多忙を極める中、精力的に創作活動を続けたドホナーニ・エルネーによる『ピアノと管弦楽のための変奏曲』は、『きらきら星』の主題に基づき、現代の聴衆にも楽しめるユーモアあふれる11の変奏曲が続く親しみやすい作品。
技巧的なパッセージから行進曲、ワルツ調の楽章など、さまざまなスタイルがちりばめられた本作は、作曲家の豊かな創造性と音楽性を感じさせてくれる名曲です。
丁寧な演奏に耳を傾けながら、心躍る音の冒険を存分に味わってみてはいかがでしょうか。
クラシック音楽初心者の方にもオススメしたい、バラエティ豊かな作品です。
ピアノ六重奏曲 ハ長調 Op.37Dohnányi Ernő

ハンガリー出身の作曲家ドホナーニの『ピアノ六重奏曲 ハ長調 Op.37』は、彼の代表作の一つに数えられる室内楽曲。
1935年に作曲されたこの作品は、ドホナーニが数カ月間の血栓症で寝たきりだった時期に生み出されました。
ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、クラリネット、ホルンという編成で、後期ロマン派の雄弁な音楽性とブラームス風の古典的な形式美が溶け合った秀作です。
情熱的な第1楽章に始まり、行進曲風の第2楽章、メンデルスゾーン風の第3楽章を経て、ジャズの要素を取り入れた第4楽章へ。
巡回主題法で第1楽章の素材が再現され、華やかに締めくくられます。
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.5Dohnányi Ernő

1877年にハンガリーで生まれたドホナーニ・エルネーは、ピアノテクニックの教則本の著者としても知られる作曲家。
『ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.5』はドホナーニが25歳のときの作品で、後期ロマン派の影響を受けつつ、彼独自の音楽性が色濃く反映されています。
情熱的なオーケストレーションとピアノの華麗な技巧が絶妙に絡み合う、ドラマティックな作風は必聴です。
ロマン派が好きな方、またピアノ協奏曲の魅力を存分に味わいたい方にぜひオススメしたい作品です。