【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選
1841年にチェコで生まれ、祖国愛にあふれた作品を数多く遺したチェコ国民楽派の作曲家、アントニン・ドヴォルザーク。
『遠き山に日は落ちて』の原曲『交響曲 第9番「新世界より」』を作曲した人物としてご存じの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、そんな日本人にとってもなじみのあるドヴォルザークの作品のなかから、ピアノ曲、あるいはピアノを含む編成で演奏するために書かれた楽曲をピックアップ!
作曲の背景とともにご紹介していきます。
【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選(1〜10)
8つのユモレスク Op.101 第7番Antonín Dvořák

チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザーク作曲の『8つのユモレスク』。
なかでも第7番は、親しみやすいメロディと浮遊感のあるリズムで人々の心をつかんで離さないドヴォルザークの代表的な作品です。
故郷への愛と郷愁が感じられるドヴォルザークの優しい愛情がギュッと詰まった本作は、ピアノソロ版はもちろん、バイオリンやオーケストラ版など、さまざまな編曲が存在するのも魅力の一つ。
編成による響きや曲想の違いを聴き比べてみるのもオススメです。
ロマンティックな小品 Op.75 第1曲「カヴァティーナ」Antonín Dvořák

チェコが生んだ国民的作曲家、アントニン・ドヴォルザーク。
『新世界より』や『スラヴ舞曲』などの大作で知られる一方、彼の遺した小品の数々も見逃せません。
1887年に発表された『ロマンティックな小品 Op.75』は、穏やかな情感と小粋な表情がちりばめられた連作曲。
第1曲目の『カヴァティーナ』は、しっとりとしたなかに情熱がたぎる、ドヴォルザークならではの作風が感じられる1曲です。
バイオリンとピアノの重奏で紡がれる音色は、聴く者の心を穏やかに包み込みます。
クラシック音楽に親しみたい方にこそ、ぜひ聴いていただきたい作品です。
スラヴ舞曲 第1集 Op.46 第1番Antonín Dvořák

チェコを代表する作曲家アントニン・ドヴォルザークが遺した連弾曲『スラヴ舞曲』。
1878年に作曲された第1集は、チェコやスラブの民俗舞曲をモチーフにした8曲で構成されており、特に舞曲『フリアント』をベースにした激しいリズムと力強いメロディが印象的な第1番は、コンサートや発表会で頻繁に演奏され親しまれています。
クラシック初心者にとっては、息の合った演奏が求められる難易度の高い曲ですが、民族色豊かな音楽を存分に味わえる魅力的な1曲です!
詩的な音画 Op.85 第1曲「夜の道」Antonín Dvořák

チェコの国民的作曲家アントニン・ドヴォルザークが遺した『詩的な音画 Op.85』。
全13曲から成るこのピアノ曲集は、どの曲も独自の雰囲気を持ち、さまざまな感情を巧みに描き出しています。
特に第1曲『夜の道』は、穏やかなメロディと静ひつな雰囲気で、夜の静けさや美しさを感じさせてくれる美しい楽曲。
ドヴォルザークの繊細な感性と高い作曲技術が存分に発揮された本作は、ピアノ曲に親しみたい方にぜひオススメしたい名曲です。
8つのワルツ Op.54 第1番Antonín Dvořák

チェコが生んだ国民的作曲家アントニン・ドヴォルザークは、故郷の民俗音楽にインスピレーションを得た情感豊かな作品を多く残しました。
『8つのワルツ Op.54』は、彼の繊細でロマンティックなピアノ音楽の特徴を余すところなく示す魅力的な曲集です。
特に第1番は、穏やかで親しみやすいメロディが印象的。
スラヴ的な旋律やリズムが絶妙に織り交ぜられ、ドヴォルザークならではの音楽世界を堪能できます。
ドヴォルザークの作品を通して、チェコの美しい情景に思いをはせてみてはいかがでしょうか。
チェコ組曲 ニ長調 Op.39 第2曲「ポルカ」Antonín Dvořák

チェコ国民楽派の作曲家として知られるアントニン・ドヴォルザークが1879年に作曲したピアノ連弾曲『チェコ組曲 Op.39』。
第2曲『ポルカ』は、チェコの民族舞曲を基にした抒情的でメランコリックな旋律が印象的な楽曲です。
ニ短調で始まるやや憂愁を帯びたメロディから、ヘ長調へと移行してリズミカルな表現力豊かな性質へと変化する、まさにドヴォルザークならではの魅力あふれる名曲!
演奏には高度なテクニックを要しますが、チェコの情緒あふれる旋律を味わいながら、独特のリズムを楽しみたい方にぜひオススメしたい1曲です!
スラヴ舞曲 第2集 Op.72 第2番Antonín Dvořák

チェコの国民的作曲家アントニン・ドヴォルザークが、祖国への愛を込めて紡いだピアノ連弾のための『スラヴ舞曲』。
第2集の第2番『ドゥムカ』は、スラヴ地方の哀愁を帯びためい想的な舞曲をモチーフに、静寂と情熱が交錯する独特の世界観を描き出しています。
彼の緻密なオーケストレーション技術により生み出された表情豊かな音楽は、聴く者の心に直接語りかけてくるよう。
ドヴォルザークの思いに寄り添いつつ、ピアノ連弾ならではの息のあった演奏を楽しんでみてはいかがでしょうか。