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【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選

1841年にチェコで生まれ、祖国愛にあふれた作品を数多く遺したチェコ国民楽派の作曲家、アントニン・ドヴォルザーク。

『遠き山に日は落ちて』の原曲『交響曲 第9番「新世界より」』を作曲した人物としてご存じの方も多いのではないでしょうか?

本記事では、そんな日本人にとってもなじみのあるドヴォルザークの作品のなかから、ピアノ曲、あるいはピアノを含む編成で演奏するために書かれた楽曲をピックアップ!

作曲の背景とともにご紹介していきます。

【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選(1〜10)

ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81Antonín Dvořák

【山根 一仁、坪井 夏美、田原 綾子、岡本 侑也、小林 海都】ドボルザーク:ピアノ五重奏曲イ長調 作品81
ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81Antonín Dvořák

チェコ国民楽派の誇る作曲家アントニン・ドヴォルザークの代表作『ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81』。

この曲には、彼の出身地であるボヘミアやモラヴィアの民俗音楽のエッセンスが詰め込まれています。

特に第2楽章『ドゥムカ』では、哀愁を帯びたメロディと情熱的な中間部が織り成す音楽に、作曲家の祖国への深い思いが映し出されているよう。

全4楽章を通して、独創的な和声とテクスチャーが編み出す音楽は聴く者を飽きさせません。

室内楽の名曲をじっくりと味わいたい方にぜひオススメしたい一作です。

ピアノ協奏曲 Op.33Antonín Dvořák

Dvořák – Piano Concerto in G minor, Op. 33 / A.Yakovlev, A.Anikhanov
ピアノ協奏曲 Op.33Antonín Dvořák

『交響曲 第9番「新世界より」』の作曲家として知られるアントニン・ドヴォルザークのピアノ協奏曲『Op.33』。

従来の協奏曲とは一線を画し、ピアノとオーケストラを対等なパートナーとして扱う意欲作です。

全3楽章を通して、ピアノ独奏が際立つのではなく、オーケストラとの深い結びつきを感じさせるのが特徴的。

特に第2楽章では、リズミカルな要素が少ない静かなテーマが心にしみわたります。

ピアノと管弦楽の音色の融合を楽しみながら聴いてみてはいかがでしょうか。

組曲 イ長調 Op.98Antonín Dvořák

Dvořák: Suite in A major, Op. 98, B 184 (with Score)
組曲 イ長調 Op.98Antonín Dvořák

アントニン・ドヴォルザークの『組曲 Op.98』は、彼のアメリカ時代の作品のひとつです。

当初はピアノのために書かれましたが、のちに管弦楽版にも編曲されました。

5つの楽章からなるこの組曲は、それぞれが異なる表情を持ち、スラヴ舞曲の影響が感じられる一方で、アメリカの民俗音楽のエッセンスもちりばめられています。

ピアノ版は連弾曲としても人気が高く、息の合った演奏ができれば格別の喜びが味わえるでしょう。

彼の故郷への愛が注がれた作品をぜひ堪能してみてください。

【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選(11〜20)

伝説 Op.59 第1番 ニ短調Antonín Dvořák

第41回 入賞者記念コンサート 連弾中級B[金賞]原田 明里&原田 千聡 /ドヴォルザーク:「伝説」Op.59 より 第1番 ニ短調、第5番 変イ長調
伝説 Op.59 第1番 ニ短調Antonín Dvořák

1881年にピアノ連弾用に作曲され、同年オーケストラ用にも編曲された『伝説 Op.59』は、チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザークの代表作の一つ。

『スラヴ舞曲』と対をなす作品といわれ、故郷への愛が曲想に反映されているのが特徴です。

全10曲で構成される組曲は、どの楽章も印象的なメロディとリズムにあふれ、まるで物語を紡ぐかのよう。

特に第1番は、ドヴォルザークならではの叙情的で牧歌的な旋律が心にしみわたります。

連弾を楽しむ上級者はもちろん、美しいハーモニーに酔いしれたいすべての音楽ファンにオススメの名曲です!

ピアノ三重奏曲 第4番「ドゥムキー」ホ短調 Op.90Antonín Dvořák

ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第4番ホ短調Op.90「ドゥムキー」- 福澤里泉(vn) 一樂 恒(vc) 松尾紗里(p) / Anton Dvorak : Trio Op.90 ‘Dumky’
ピアノ三重奏曲 第4番「ドゥムキー」ホ短調 Op.90Antonín Dvořák

チェコ国民楽派の巨匠アントニン・ドヴォルザークが作曲した『ピアノ三重奏曲 第4番「ドゥムキー」ホ短調 Op.90』は、哀愁漂うスラブ民謡『ドゥムカ』に着想を得た全6楽章の大作です。

民族的な旋律とリズムが織りなす音楽に、故郷への愛が色濃く反映されている点はもちろん、そのクラシック音楽の型にとらわれない自由な楽想の展開も印象的!

ドヴォルザークの創作の真髄に触れたい方にぜひオススメしたい珠玉の1曲です!

ドゥムカ Op.35Antonín Dvořák

Antonín Dvořák – Dumka Op. 35 (audio + sheet music)
ドゥムカ Op.35Antonín Dvořák

チェコが生んだ国民的作曲家、アントニン・ドヴォルザークが1876年に作曲した『ドゥムカ Op.35』は「思い」を意味するウクライナ語に由来する音楽形式で、スラヴ的な感性とロマン派音楽の情緒が見事に融合した名曲です。

哀愁を帯びた主題の展開や『スラヴ舞曲』をほうふつとさせる中間部の書法は、作曲家の創造性と音楽への深い愛情を感じさせてくれます。

ピアノで奏でる際には豊かな感情表現が求められる一方、テクニック的にも難易度は高めですが、情感あふれるその響きに酔いしれる喜びは格別!

クラシックピアノ曲に親しみたい全ての方にぜひ弾いていただきたい1曲です。

ドゥムカとフリアント Op.12Antonín Dvořák

アントニン・ドヴォルザークは、幼少期からその才能を開花させ、特にスラブ民族の音楽的要素を作品に取り入れたことで知られています。

そんなドヴォルザークの『ドゥムカとフリアント Op.12』は、チェコの民俗音楽の特徴を見事に表現した秀作!

哀愁を帯びた旋律が印象的な『ドゥムカ』と、リズミカルでダイナミックな『フリアント』の対比が絶妙です。

繊細さとエネルギッシュさを兼ね備えた本作は、ピアノ曲の新たな魅力を発見したい方にオススメです!