【ボロディンのピアノ曲】ロシア民謡を愛した作曲家による名曲を厳選
『ダッタン人の踊り』の作曲家として知られ、ムソルグスキーやバラキレフらとともに「ロシア5人組」のひとりとして活躍した帝政ロシアの作曲家、アレクサンドル・ボロディン。
ロシア民謡をこよなく愛しロシア音楽の作曲に打ち込んだ彼は、オペラをはじめ管弦楽曲、室内楽曲、ピアノ曲、合唱曲といった幅広い作品を遺しています。
今回はそのなかからピアノソロのための作品やピアノを含む室内楽曲、ピアノでも演奏され世界中で親しまれているボロディンの代表曲など、ピアノ学習者や愛好家にオススメの曲をご紹介します!
もくじ
- 【ボロディンのピアノ曲】ロシア民謡を愛した作曲家による名曲を厳選
- 小組曲 Op.1 第7曲「ノクターン」Alexander Borodin
- スケルツォ 変イ長調Alexander Borodin
- 小組曲 Op.1 第1曲「修道院にて」Alexander Borodin
- 小組曲 Op.1 第2曲「間奏曲」Alexander Borodin
- 小組曲 Op.1 第4曲「マズルカ」Alexander Borodin
- 小組曲 Op.1 第6曲「セレナード」Alexander Borodin
- 小組曲 Op.1 第5曲「夢想」Alexander Borodin
- ピアノ五重奏曲 ハ短調Alexander Borodin
- オペラ「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」Alexander Borodin
- 小組曲 Op.1 第3曲「マズルカ(素朴なマズルカ)」Alexander Borodin
- ピアノ三重奏曲 ニ長調Alexander Borodin
- 変化のない主題によるパラフレーズ 第3曲「葬送行進曲」Alexander Borodin
【ボロディンのピアノ曲】ロシア民謡を愛した作曲家による名曲を厳選
小組曲 Op.1 第7曲「ノクターン」Alexander Borodin

かつて帝政ロシアの作曲家として活躍したアレクサンドル・ボロディンの作品『小組曲 Op.1』の第7曲目『ノクターン』は、聴く者の心に染み入る美しい旋律が印象的な1曲。
科学者としても著名だったボロディンならではの繊細な感性で紡ぎだされたこの曲は、恋する乙女の幸せに満ちた気持ちを表現しているとされています。
穏やかに流れるメロディは、まるで恋人を思う乙女の心の機微をそっと描写しているかのよう。
ロシア民謡に深い愛情を注いでいたボロディンの才能が存分に発揮された1曲といえるでしょう。
スケルツォ 変イ長調Alexander Borodin

ロシア民謡を愛したアレクサンドル・ボロディンの魅力あふれるピアノ曲『スケルツォ 変イ長調』は、彼の特徴的な活気あるトーンや打ち付けるようなリズム、官能的なメロディ、そしてきらめく音色を存分に味わえる1曲です。
アレグロ・ヴィヴァーチェの動きを持つこの楽曲は、連続する跳躍が要求される挑戦的な作品です。
しかし本作は、その明るい調子と魅力的なメロディによって、優れたサロン音楽の一例として評価されており、セルゲイ・ラフマニノフもアンコールとしてよく演奏していたといいます。
科学者としての顔を持ちながらも音楽への情熱を持続させたボロディンの才能が反映された、小粒ながらも味わい深い名曲です。
小組曲 Op.1 第1曲「修道院にて」Alexander Borodin

ロシア国民楽派を代表する作曲家の1人であるアレクサンドル・ボロディンは、ロシア民謡の要素を積極的に取り入れた作品を多く遺しています。
彼の主要なピアノ作品である『小組曲 Op.1』の第1曲『修道院にて』は、若い女性の静ひつな修道院での生活を想起させる、めい想的な雰囲気に満ちた楽曲です。
美しいロシアの叙情性にあふれたこの作品は、初級から中級のピアノ学習者にオススメ!
ボロディンの魅力を感じられる佳品です。
小組曲 Op.1 第2曲「間奏曲」Alexander Borodin

ロシア民謡への深い愛情と化学者としての鋭い観察眼を持ち合わせていたアレクサンドル・ボロディン。
そんな彼が作曲した曲集『小組曲 Op.1』の中の1曲である『間奏曲』は、若い女性の愛を小さな詩に託したピアノ曲集のなかの1曲です。
ゆったりとしたテンポで奏でられる優雅なメロディからは、華やかな社交界への憧れや想像が感じ取れ、繊細な感情表現と美しい旋律が聴く人の心を捉えて離しません。
作曲家としての個性が色濃く反映された本作は、ロマンティックな美学と感情が結びついた秀逸な作品といえるでしょう。
小組曲 Op.1 第4曲「マズルカ」Alexander Borodin

化学者として活動する傍ら、作曲家としても多くの秀逸な作品を遺したロシア音楽の作曲家、アレクサンドル・ボロディンは、ムソルグスキーやバラキレフらとともに「ロシア5人組」の一員として活躍しました。
短い時間の中で書かれた彼のピアノ作品集『小組曲 Op.1』に収録されている『マズルカ』は、ロシアの風土を感じさせる情緒あふれるメロディが印象的な楽曲。
彼ならではのクリエイティビティと独自の音楽言語を反映した本作は、聴く人の心に深い感動をもたらすでしょう。
小組曲 Op.1 第6曲「セレナード」Alexander Borodin

ロシアの国民的作曲家アレクサンドル・ボロディンは、化学者という本業の傍ら、情熱的な音楽活動を展開しました。
彼の室内楽作品『小組曲 Op.1』の中でも第6曲目『セレナーデ』は、「ある若い娘の愛の夢想」をテーマとする優美なメロディが印象的な1曲。
ロマンティックな旋律から、淡い恋心に思いをはせる乙女の姿が浮かび上がるようです。
穏やかな曲調の中にも、豊かな感情表現が込められた本作は、若き日の甘酸っぱい思い出を懐かしむ人や、夢見るように恋をするすべての人にオススメしたい1曲です。