【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選
1841年にチェコで生まれ、祖国愛にあふれた作品を数多く遺したチェコ国民楽派の作曲家、アントニン・ドヴォルザーク。
『遠き山に日は落ちて』の原曲『交響曲 第9番「新世界より」』を作曲した人物としてご存じの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、そんな日本人にとってもなじみのあるドヴォルザークの作品のなかから、ピアノ曲、あるいはピアノを含む編成で演奏するために書かれた楽曲をピックアップ!
作曲の背景とともにご紹介していきます。
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もくじ
- 【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選
- 8つのユモレスク Op.101 第7番Antonín Dvořák
- ロマンティックな小品 Op.75 第1曲「カヴァティーナ」Antonín Dvořák
- スラヴ舞曲 第1集 Op.46 第1番Antonín Dvořák
- 8つのワルツ Op.54 第1番Antonín Dvořák
- 伝説 Op.59 第1番 ニ短調Antonín Dvořák
- チェコ組曲 ニ長調 Op.39 第2曲「ポルカ」Antonín Dvořák
- 詩的な音画 Op.85 第1曲「夜の道」Antonín Dvořák
- スラヴ舞曲 第2集 Op.72 第2番Antonín Dvořák
- ピアノ三重奏曲 第4番「ドゥムキー」ホ短調 Op.90Antonín Dvořák
- ピアノ協奏曲 Op.33Antonín Dvořák
- ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81Antonín Dvořák
- 組曲 イ長調 Op.98Antonín Dvořák
- ドゥムカ Op.35Antonín Dvořák
- ドゥムカとフリアント Op.12Antonín Dvořák
- ピアノ四重奏曲 第2番 変ホ長調 Op.87Antonín Dvořák
- スラヴ舞曲 第2集 第1番 Op.72-1Antonín Dvořák
- ユーモレスクAntonín Dvořák
【ドヴォルザークのピアノ曲】祖国チェコへの愛にあふれた名作を厳選
ドゥムカ Op.35Antonín Dvořák

チェコが生んだ国民的作曲家、アントニン・ドヴォルザークが1876年に作曲した『ドゥムカ Op.35』は「思い」を意味するウクライナ語に由来する音楽形式で、スラヴ的な感性とロマン派音楽の情緒が見事に融合した名曲です。
哀愁を帯びた主題の展開や『スラヴ舞曲』をほうふつとさせる中間部の書法は、作曲家の創造性と音楽への深い愛情を感じさせてくれます。
ピアノで奏でる際には豊かな感情表現が求められる一方、テクニック的にも難易度は高めですが、情感あふれるその響きに酔いしれる喜びは格別!
クラシックピアノ曲に親しみたい全ての方にぜひ弾いていただきたい1曲です。
ドゥムカとフリアント Op.12Antonín Dvořák

アントニン・ドヴォルザークは、幼少期からその才能を開花させ、特にスラブ民族の音楽的要素を作品に取り入れたことで知られています。
そんなドヴォルザークの『ドゥムカとフリアント Op.12』は、チェコの民俗音楽の特徴を見事に表現した秀作!
哀愁を帯びた旋律が印象的な『ドゥムカ』と、リズミカルでダイナミックな『フリアント』の対比が絶妙です。
繊細さとエネルギッシュさを兼ね備えた本作は、ピアノ曲の新たな魅力を発見したい方にオススメです!
ピアノ四重奏曲 第2番 変ホ長調 Op.87Antonín Dvořák

チェコ国民楽派の代表的作曲家アントニン・ドヴォルザークが1889年の夏に作曲した『ピアノ四重奏曲第2番』。
ドヴォルザークの室内楽における成熟した技術が示された作品で、チェコの民族的な要素と彼の個人的な感情が巧みに織り交ぜられ、リリカルでありながらも複雑な音楽的テクスチャを創り出しています。
情熱的で力強い第1楽章、ゆったりとした感情的な深みのある第2楽章、民族音楽的な第3楽章、ドラマティックな終結の第4楽章と、各楽章が異なる表情を見せる全4楽章の大作。
聴く者に深い感動と豊かな情景を与えてくれる、室内楽ファンにオススメの名曲です!
スラヴ舞曲 第2集 第1番 Op.72-1Antonín Dvořák

チェコの民族舞踊「オデラツ」を優雅に昇華したピアノ連弾作品は、4本の手が織りなすハーモニーと力強いリズムが魅力です。
1886年にスラヴ民族の伝統的な舞曲にインスパイアされて生まれた本作は、明るく活発な主題と穏やかな中間部という対照的な構成により、ダイナミックな表現力を存分に引き出します。
フォルテとピアノのコントラスト、華やかなパッセージワークなど、テクニカルな要素も満載。
息の合った演奏が求められるため、アンサンブルの経験を深めたい連弾愛好家の方におすすめです。
力強さと繊細さを兼ね備えたドラマティックな展開は、発表会での演奏にも最適でしょう。
ユーモレスクAntonín Dvořák

母国のチェコと滞在先のアメリカ双方の音楽性が融合された、気品があふれる小品です。
軽快でリズミカルな主部と、どこか切なさの漂う中間部との対比が印象的で、ボヘミアの民族音楽の要素も感じられる優美な旋律が魅力です。
1894年の夏、故郷での休暇中に完成させた本作は、明るさの中にも深い情感が込められており、スタジオジブリの短編アニメ『ギブリーズ episode2』や『ちびまる子ちゃん』などでBGM採用されるなど、日本でも広く親しまれています。
ピアノ連弾でも演奏できる編曲版があり、二人で音を奏でる喜びを共有できる点も魅力的です。
シンプルながら心に響く旋律を持つ本作は、連弾を通じて音楽の素晴らしさを体験したい方におすすめの1曲です。
おわりに
後期ロマン派時代に活躍したチェコの作曲家、アントニン・ドヴォルザークのピアノ作品をご紹介しました。
どこか懐かしさをおぼえる曲調に、きっと心地よさを感じた方も多いはず。
お気に入りの作品が見つかった方は、ぜひ演奏にも挑戦しつつ、作品の奥深さを味わってみてくださいね!