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【グリーグのピアノ曲】ノルウェーを愛した作曲家による美しい作品たち

【グリーグのピアノ曲】ノルウェーを愛した作曲家による美しい作品たち
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【グリーグのピアノ曲】ノルウェーを愛した作曲家による美しい作品たち

母国ノルウェーを愛し、ノルウェーの民族音楽から着想を得て数々の作品を生み出した国民楽派の作曲家、エドヴァルド・グリーグ。

北欧の美しい山々を思い起こさせるような美しいメロディや、あたかもその物語が目の前で繰り広げられているかのような独特な世界観で、この世を去ってから100年以上が経過した現在でも、多くのクラシック愛好家や演奏者を魅了し続けています。

本記事では、そんなグリーグの作品のなかから、ピアノのために書かれた作品や作曲家自身がピアノ用に編曲し発表している作品をピックアップ!

作曲の背景とともにご紹介します!

【グリーグのピアノ曲】ノルウェーを愛した作曲家による美しい作品たち

ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16Edvard Grieg

Ryoma TAKAGI performed Grieg Piano Concerto with New Japan Phil for J-LODlive
ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16Edvard Grieg

ノルウェーの作曲家エドヴァルド・グリーグの唯一のピアノ協奏曲『ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16』。

25歳の若さで書かれたこの作品は、グリーグの初期の傑作とされています。

この作品は、3つの楽章で構成され、ソナタ形式、複合三部形式、ロンドソナタ形式が採用されているのが特徴。

第1楽章の流れ落ちるようなピアノのフレーズはフィヨルドの滝を、第2楽章の弦楽器の旋律は柔らかな充実感を、第3楽章は軽快で荘厳な雰囲気を表現しています。

シューマンの影響を受けつつ、「真の北欧の魂」と評されるグリーグならではの世界観が詰まった名曲です。

抒情小品集 第1集 Op.12 第4曲「妖精の踊り 」Edvard Grieg

ノルウェーを愛し、故郷の民族音楽からインスピレーションを得て数々の作品を生み出したエドヴァルド・グリーグ。

『抒情小品集』第1集に収められた『妖精の踊り』は、その名の通り妖精たちが踊る様子を思わせる軽快なリズムと旋律が特徴的な1曲です。

ピアノならではの繊細な音色と表情豊かな演奏で、北欧独特の風景が感じられるこの曲は、ピアノを学ぶ人からプロの演奏家まで、幅広い層に愛されています。

抒情小曲集 第3集 Op.43 第4曲「小鳥」Edvard Grieg

グリーグ/小鳥(抒情小品集)Op.43 pf.Vincenzo Balzani
抒情小曲集 第3集 Op.43 第4曲「小鳥」Edvard Grieg

『抒情小曲集』に収められた全66曲のうちの1曲『小鳥』は、エドヴァルド・グリーグらしい美しいメロディと繊細な雰囲気が魅力の作品です。

軽やかなリズムに乗せて奏でられる旋律は、まるで小鳥のさえずりを思わせるかのよう。

春の訪れを感じさせる明るく希望に満ちた雰囲気は、聴く人の心を癒やしてくれることでしょう。

自然への愛情を感じさせるこの曲は、ピアノを学ぶ過程で表現力を身につけるのにピッタリの1曲です。

ノルウェー民謡による変奏曲形式のバラード Op.24Edvard Grieg

ノルウェーの国民的作曲家エドヴァルド・グリーグの音楽は、ノルウェーの民族的な伝統に根ざしており、母国の荒々しい自然やフィヨルドを思わせる温かみのあるメロディが特徴的。

若い頃から音楽への強い関心を示し、さまざまな音やハーモニーを探求していた彼は、ノルウェーの民謡をもとにした14の変奏曲とコーダから成る大作を作曲しました。

この曲には、彼自身の深い悲しみと絶望が込められており、技巧的にも感情的にも非常に充実した作品となっています。

クラシック音楽に親しみのある方はもちろん、まだあまりなじみのない方にもぜひ聴いていただきたい、グリーグの代表的なピアノ曲の一つです。

抒情小曲集 第8集 Op.65 第6曲「トロルドハウゲンの婚礼の日」Edvard Grieg

【解説付】グリーグ 抒情小曲集より「トロルドハウゲン婚礼の日」/Wedding day at Troldhaugen Op.65-6 / Edvard Grieg
抒情小曲集 第8集 Op.65 第6曲「トロルドハウゲンの婚礼の日」Edvard Grieg

ノルウェーの作曲家エドヴァルド・グリーグが30年以上にわたって書き続けたピアノ曲集『抒情小曲集』の第8集に収録されている『トロルドハウゲン婚礼の日』。

トロルドハウゲンはグリーグと妻ニーナが過ごした土地の名前で、この曲はニーナにささげられた作品です。

曲中のさまざまなテーマは、それぞれテンポも曲調もまったく異なるため、表現力を身につける練習としても最適!

具体的なシーンを自分なりに想像しながら弾いてみると、より情感豊かに演奏できるでしょう。

ショパンへのオマージュ Op.73Edvard Grieg

Grieg: Moods, Op. 73 – V. Étude “Hommage à Chopin”
ショパンへのオマージュ Op.73Edvard Grieg

ノルウェーの民謡から着想を得て多くの叙情的な作品を残したエドヴァルド・グリーグ。

ピアノのために書かれた『ショパンへのオマージュ』は、1905年に完成したグリーグ最後のピアノ曲集『ムーズ Op.73』におさめられています。

ショパンの作風への深い理解と尊敬の念をアレグロ・アジタートで表現し、技術的にも感情表現においても高度な要求がなされるこの曲は、ショパンとグリーグ、2人の偉大な作曲家の音楽性が融合した名曲です。

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