【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち
「アメリカが生んだ最初の国際的レベルの指揮者」と称され、指揮者、ピアニスト、作曲家として活躍したレオナード・バーンスタインさん。
1918年にアメリカで生まれた彼は、20世紀後半のクラシック音楽界をリードする音楽家として、数多くの舞台に立ちながら、ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」をはじめとする名作の数々を世に送り出しました。
本記事では、そんなバーンスタインさんの作品のなかから、ピアノのために書かれた曲や、ピアノ編曲版で親しまれている作品をご紹介します!
【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち(1〜10)
交響曲 第2番「不安の時代」Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんが作曲した交響曲『不安の時代』は、ピアノ独奏を取り入れた協奏的交響曲で、戦後のニューヨークを舞台に、孤独や不安を抱える人々の内面世界を6つのセクションで描いた作品。
1949年4月の初演では、作曲家自らピアノを弾き語りました。
彼の個人的なスタイルと音楽的な広がりを示す本作は、バリエーション形式を用いた展開や、オーケストラとピアノの絡み合いが印象的です。
人生の機微を見つめる作品性の高さから、音楽ファンのみならず文学好きにもオススメしたい1曲です。
7つのアニヴァーサリーLeonard Bernstein

『7つのアニヴァーサリー』は、レナード・バーンスタインさんが親しい人々への敬意を表すために作曲したピアノ曲集。
1942年から1943年にかけて書かれたこの7つの小品は、メンターや友人など、彼の人生に大きな影響を与えた人物たちにささげられています。
各曲はその人物の特徴やバーンスタインさんとの関係性を巧みに音で表現しており、聴く者をバーンスタインさんの内面世界へと誘います。
優しく流れるようなメロディに、時折感じられる哀愁。
バーンスタインさんの豊かな感性と確かな作曲技術が、ピアノの音色を通して鮮やかに描き出されています。
13のアニヴァーサリーLeonard Bernstein

アメリカを代表する音楽家レナード・バーンスタインさんが、人生の節目に大切な人々のためにつづった感動のピアノ小品集『13のアニヴァーサリー』。
1988年に発表されたこの作品には、バーンスタインさん自身の心温まるエピソードが込められています。
例えば、長年の秘書で初めてのピアノ教師でもあったヘレン・コーツさんをしのんだ感動的な曲や、『ウエスト・サイド・ストーリー』の制作でともに働いたプロデューサー、ゴダード・リーバーソンさんへの感謝の気持ちを表した曲など、一つひとつの楽曲に愛情と思い出が詰まっています。
本作は、バーンスタインさんの音楽的才能と豊かな人間性が反映された珠玉の作品集。
大切な人への感謝の気持ちを伝えたいときや、人生の節目に聴きたい1枚です。
4つのアニヴァーサリーLeonard Bernstein

ストーリー性に富んだ楽曲の数々で、多くの音楽ファンを魅了し続けているレナード・バーンスタインさん。
『4つのアニヴァーサリー』は、バーンスタインさんの人生に欠かせない4人の大切な人々へ捧げられたピアノ曲集です。
それぞれの楽章には、献呈された人物の個性や、バーンスタインさんとの深い絆が色濃く反映されています。
本作は、1948年の作曲当時から現在に至るまで、さまざまな演奏家によって録音され、愛され続けている名曲です。
技術的にも高度な作品ではありますが、演奏する喜びを感じながら、大切な人を思う作曲家の心に触れてみてはいかがでしょうか。
アリアと舟歌Leonard Bernstein

『アリアと舟歌』は、アメリカが誇る20世紀の巨匠レナード・バーンスタインさんが晩年の1988年に完成させた、個人的な感情が色濃く反映された歌曲集です。
クラシカルでありながらもジャズやポップスの要素も織り交ぜた多彩な音楽スタイルで、家族や愛をテーマに深い感情を吐露しています。
本作は1996年にCDでリリースされ、ロンドン交響楽団とマイケル・ティルソン・トーマス指揮によって華やかに演奏されました。
バーンスタインさんの人生の集大成ともいえる作品であり、音楽の普遍的な力を信じるすべての人々におすすめしたい、魂を揺さぶる感動の名曲です!
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「アメリカ」Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんのミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』より『アメリカ』。
移民たちのアメリカンドリームと現実のギャップを皮肉たっぷりに描いた名曲で、軽快なリズムとシニカルな歌詞が印象的!
ラテン音楽の影響を受けたリズムに、ジャズやロックンロールなどアメリカの音楽が融合した独特のサウンドは、聴く者を1950年代のニューヨークにいざなってくれます。
1957年の舞台初演から映画化やカバーなど長く親しまれ、移民の苦悩と希望を描いた名作として今なお輝きを放っています。
人種や文化の多様性について考えさせられる、社会派エンターテインメントの傑作です!
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「トゥナイト」Leonard Bernstein

バーンスタインさんの『ウエスト・サイド・ストーリー』のなかでも特に有名な楽曲の一つ『トゥナイト』は、トニーとマリアの切ない恋心を描いた1曲。
1957年に初演されたこの名作ミュージカルは、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』をベースにニューヨークの街を舞台にした物語を通じて、人種や文化の違いを乗り越えようとする若者たちの姿を描き出しています。
ヒット曲となったこの楽曲は、1961年の同名映画でも大きな話題を呼び、バーンスタインさんの代表作の一つとして広く知られるようになりました。
純粋な愛を貫こうとする2人の思いを美しいメロディに乗せて歌い上げる姿は、ピアノ演奏でも人々の胸を打つこと間違いなし!






