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【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち

「アメリカが生んだ最初の国際的レベルの指揮者」と称され、指揮者、ピアニスト、作曲家として活躍したレオナード・バーンスタインさん。

1918年にアメリカで生まれた彼は、20世紀後半のクラシック音楽界をリードする音楽家として、数多くの舞台に立ちながら、ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」をはじめとする名作の数々を世に送り出しました。

本記事では、そんなバーンスタインさんの作品のなかから、ピアノのために書かれた曲や、ピアノ編曲版で親しまれている作品をご紹介します!

【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち

アリアと舟歌Leonard Bernstein

Bernstein: Arias and Barcarolles for Mezzo Soprano, Baritone, and Piano, Four Hands II. Love Duet
アリアと舟歌Leonard Bernstein

『アリアと舟歌』は、アメリカが誇る20世紀の巨匠レナード・バーンスタインさんが晩年の1988年に完成させた、個人的な感情が色濃く反映された歌曲集です。

クラシカルでありながらもジャズやポップスの要素も織り交ぜた多彩な音楽スタイルで、家族や愛をテーマに深い感情を吐露しています。

本作は1996年にCDでリリースされ、ロンドン交響楽団とマイケル・ティルソン・トーマス指揮によって華やかに演奏されました。

バーンスタインさんの人生の集大成ともいえる作品であり、音楽の普遍的な力を信じるすべての人々におすすめしたい、魂を揺さぶる感動の名曲です!

タッチズLeonard Bernstein

Leonard Bernstein – Touches (Chorale, Eight Variations, and Coda) for Piano (1981) [Score-Video]
タッチズLeonard Bernstein

『タッチズ』は、ピアノの魔術師バーンスタインさんの才能が輝く名作。

難解な構造の中に、ジャズやブルースの香りをまとったメロディがちりばめられています。

この曲は、第6回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの課題曲として委嘱された作品で、技術的にも感情的にも高い完成度を誇っています。

独特な世界観を持つこの曲は、現代でも多くのピアニストたちに愛され続けている名曲で!

普段とは一味違う雰囲気を味わいたい人にオススメです。

ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「サムウェア」Leonard Bernstein

『ウエスト・サイド・ストーリー』より  Somewhere 【電子楽譜カノン】
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「サムウェア」Leonard Bernstein

ピアノのために書かれた曲や、ピアノ編曲版で親しまれているバーンスタインさんの名曲『サムウェア』。

『ウエスト・サイド・ストーリー』劇中曲である本曲は、まるで恋人たちが理想の場所を夢見るかのように、平和への強い願いが込められた作品で、多くの人々の心に響き続けています。

1957年のブロードウェイ初演以来、物語のクライマックスを飾る名曲として親しまれ、1961年の映画版でも印象的に用いられました。

愛する人と手を取り合い、争いのない世界へ歩んでいきたい。

そんな普遍的なメッセージを感じさせる、夢見るすべての人に聴いてほしい1曲です。

ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「マリア」Leonard Bernstein

ピアノ曲の名作として広く親しまれているレナード・バーンスタインさんの作品の数々。

ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』の挿入歌『マリア』は、主人公トニーの恋心を熱のこもった歌声とメロディで表現した美しく繊細な1曲です。

物語の感情的な核心を映し出す本曲は、1957年のブロードウェイ初演以来、数多くの舞台や1961年の映画化でも用いられ、2021年のスティーブン・スピルバーグ監督によるリメイク作品でもその美しさが際立っていました。

恋に落ちた瞬間の高揚感や、大切な人を思う気持ちを味わいたいときにピッタリの1曲です!

ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「マンボ」Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんの代表作であるミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』の劇中曲『マンボ』は、重要なダンスシーンで演奏される曲。

物語の対立構造を象徴するトリトーンを効果的に用いており、若者たちの生き生きとしたエネルギーを感じさせる音楽は、舞台上のダイナミックなダンスシーンと相まって観客を圧倒します!

1961年の映画化でも人気を博したこの曲は、ピアノ編曲版でもしばしば演奏会で取り上げられる人気レパートリー。

演奏者も聴衆もわくわくするような、明るく弾むリズムを体感できる1曲です。

おわりに

耳にするだけで物語のワンシーンが目の前に広がる、バーンスタインさんの華やかな作品たち。

情景をイメージしやすい曲は、世界観に入り込みやすいため、きっと練習の過程も楽しんでいただけるはずです。

作曲の背景や物語の展開を思い浮かべながら、演奏に挑戦してみてはいかがでしょうか?