「アメリカが生んだ最初の国際的レベルの指揮者」と称され、指揮者、ピアニスト、作曲家として活躍したレオナード・バーンスタインさん。
1918年にアメリカで生まれた彼は、20世紀後半のクラシック音楽界をリードする音楽家として、数多くの舞台に立ちながら、ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」をはじめとする名作の数々を世に送り出しました。
本記事では、そんなバーンスタインさんの作品のなかから、ピアノのために書かれた曲や、ピアノ編曲版で親しまれている作品をご紹介します!
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【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち(1〜10)
交響曲 第2番「不安の時代」Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんが作曲した交響曲『不安の時代』は、ピアノ独奏を取り入れた協奏的交響曲で、戦後のニューヨークを舞台に、孤独や不安を抱える人々の内面世界を6つのセクションで描いた作品。
1949年4月の初演では、作曲家自らピアノを弾き語りました。
彼の個人的なスタイルと音楽的な広がりを示す本作は、バリエーション形式を用いた展開や、オーケストラとピアノの絡み合いが印象的です。
人生の機微を見つめる作品性の高さから、音楽ファンのみならず文学好きにもオススメしたい1曲です。
ミュージカル「キャンディード」序曲Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんが手掛けた『キャンディード』の序曲は、オペレッタのような華やかさとユーモアあふれる音楽が魅力的な作品です。
本作は、ヴォルテールの風刺的な小説を基にした物語の雰囲気を見事に表現しており、明るく挑戦的な音楽スタイルが印象的。
1957年1月の初演以来、クラシックコンサートでも頻繁に取り上げられ、ピアノ編曲版も人気を博しています。
バーンスタインさんの創造性と音楽的な幅広さが存分に発揮された、生き生きとした演奏を楽しめる1曲です!
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「シンフォニック・ダンス」Leonard Bernstein

『ウエスト・サイド・ストーリー』からの『シンフォニック・ダンス』は、レナード・バーンスタインさんの多才な音楽性が光る傑作です!
ミュージカルの物語性を反映しつつ、クラシックの技法とジャズやラテン音楽の要素が見事に融合。
プロローグからフィナーレまで、各場面の感情が生き生きと描かれています。
特に『サムウェア』のセクションは感動的で、弦楽器のソロやロマンティックなホルンが心に響きます。
ベルンスタインさん生誕100年を記念して、世界中で広く演奏されたのも納得の名曲です!
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「トゥナイト」Leonard Bernstein

バーンスタインさんの『ウエスト・サイド・ストーリー』のなかでも特に有名な楽曲の一つ『トゥナイト』は、トニーとマリアの切ない恋心を描いた1曲。
1957年に初演されたこの名作ミュージカルは、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』をベースにニューヨークの街を舞台にした物語を通じて、人種や文化の違いを乗り越えようとする若者たちの姿を描き出しています。
ヒット曲となったこの楽曲は、1961年の同名映画でも大きな話題を呼び、バーンスタインさんの代表作の一つとして広く知られるようになりました。
純粋な愛を貫こうとする2人の思いを美しいメロディに乗せて歌い上げる姿は、ピアノ演奏でも人々の胸を打つこと間違いなし!
エル・サロン・メヒコCopland=Bernstein

メキシコシティのダンスホール「エル・サロン・メヒコ」の活気あふれる雰囲気を見事に音楽で表現した、アーロン・コープランドさんの交響曲『エル・サロン・メヒコ』。
曲中ではメキシコの民俗音楽が数多く引用されており、タイトルにもなっているダンスホールに集う人々の熱気が生き生きと描写されています。
レナード・バーンスタインさんによるピアノ編曲版は、オーケストラ版とはまた一味違った魅力があり、演奏会でもしばしば取り上げられる人気レパートリーです。
情熱的なラテン音楽のリズムに乗せて、ピアニストが自身の感性を存分に表現できる作品といえるでしょう!
4つのアニヴァーサリーLeonard Bernstein

ストーリー性に富んだ楽曲の数々で、多くの音楽ファンを魅了し続けているレナード・バーンスタインさん。
『4つのアニヴァーサリー』は、バーンスタインさんの人生に欠かせない4人の大切な人々へ捧げられたピアノ曲集です。
それぞれの楽章には、献呈された人物の個性や、バーンスタインさんとの深い絆が色濃く反映されています。
本作は、1948年の作曲当時から現在に至るまで、さまざまな演奏家によって録音され、愛され続けている名曲です。
技術的にも高度な作品ではありますが、演奏する喜びを感じながら、大切な人を思う作曲家の心に触れてみてはいかがでしょうか。
5つのアニヴァ―サリーLeonard Bernstein

多彩な表情を見せるピアノ作品の数々は、レナード・バーンスタインさんが大切にしてきた人々への感謝の気持ちと音楽への深い愛情にあふれています。
『5つのアニヴァーサリー』は、ルーカス・フォスさんをはじめとする親しい友人たちへささげられた親密な楽曲で、1949年から1951年にかけて作曲されました。
一つひとつの楽曲に込められた温かみのある旋律は、聴く者の心を穏やかに包み込んでくれます。
ピアノという楽器の魅力を存分に引き出した本作は、クラシック音楽ファンのみならず、ゆったりとしたひとときを過ごしたいすべての方にオススメしたい名曲です!