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【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち

「アメリカが生んだ最初の国際的レベルの指揮者」と称され、指揮者、ピアニスト、作曲家として活躍したレオナード・バーンスタインさん。

1918年にアメリカで生まれた彼は、20世紀後半のクラシック音楽界をリードする音楽家として、数多くの舞台に立ちながら、ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」をはじめとする名作の数々を世に送り出しました。

本記事では、そんなバーンスタインさんの作品のなかから、ピアノのために書かれた曲や、ピアノ編曲版で親しまれている作品をご紹介します!

【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち(1〜10)

7つのアニヴァーサリーLeonard Bernstein

『7つのアニヴァーサリー』は、レナード・バーンスタインさんが親しい人々への敬意を表すために作曲したピアノ曲集。

1942年から1943年にかけて書かれたこの7つの小品は、メンターや友人など、彼の人生に大きな影響を与えた人物たちにささげられています。

各曲はその人物の特徴やバーンスタインさんとの関係性を巧みに音で表現しており、聴く者をバーンスタインさんの内面世界へと誘います。

優しく流れるようなメロディに、時折感じられる哀愁。

バーンスタインさんの豊かな感性と確かな作曲技術が、ピアノの音色を通して鮮やかに描き出されています。

ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「アメリカ」Leonard Bernstein

‘West Side Story” (Piano Version) – Original Arrangement created and performed by Natalie Tenenbaum
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「アメリカ」Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんのミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』より『アメリカ』。

移民たちのアメリカンドリームと現実のギャップを皮肉たっぷりに描いた名曲で、軽快なリズムとシニカルな歌詞が印象的!

ラテン音楽の影響を受けたリズムに、ジャズやロックンロールなどアメリカの音楽が融合した独特のサウンドは、聴く者を1950年代のニューヨークにいざなってくれます。

1957年の舞台初演から映画化やカバーなど長く親しまれ、移民の苦悩と希望を描いた名作として今なお輝きを放っています。

人種や文化の多様性について考えさせられる、社会派エンターテインメントの傑作です!

13のアニヴァーサリーLeonard Bernstein

アメリカを代表する音楽家レナード・バーンスタインさんが、人生の節目に大切な人々のためにつづった感動のピアノ小品集『13のアニヴァーサリー』。

1988年に発表されたこの作品には、バーンスタインさん自身の心温まるエピソードが込められています。

例えば、長年の秘書で初めてのピアノ教師でもあったヘレン・コーツさんをしのんだ感動的な曲や、『ウエスト・サイド・ストーリー』の制作でともに働いたプロデューサー、ゴダード・リーバーソンさんへの感謝の気持ちを表した曲など、一つひとつの楽曲に愛情と思い出が詰まっています。

本作は、バーンスタインさんの音楽的才能と豊かな人間性が反映された珠玉の作品集。

大切な人への感謝の気持ちを伝えたいときや、人生の節目に聴きたい1枚です。

【バーンスタインのピアノ曲】ストーリー性に富んだ華やかな名曲たち(11〜20)

アリアと舟歌Leonard Bernstein

Bernstein: Arias and Barcarolles for Mezzo Soprano, Baritone, and Piano, Four Hands II. Love Duet
アリアと舟歌Leonard Bernstein

『アリアと舟歌』は、アメリカが誇る20世紀の巨匠レナード・バーンスタインさんが晩年の1988年に完成させた、個人的な感情が色濃く反映された歌曲集です。

クラシカルでありながらもジャズやポップスの要素も織り交ぜた多彩な音楽スタイルで、家族や愛をテーマに深い感情を吐露しています。

本作は1996年にCDでリリースされ、ロンドン交響楽団とマイケル・ティルソン・トーマス指揮によって華やかに演奏されました。

バーンスタインさんの人生の集大成ともいえる作品であり、音楽の普遍的な力を信じるすべての人々におすすめしたい、魂を揺さぶる感動の名曲です!

ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「マンボ」Leonard Bernstein

レナード・バーンスタインさんの代表作であるミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』の劇中曲『マンボ』は、重要なダンスシーンで演奏される曲。

物語の対立構造を象徴するトリトーンを効果的に用いており、若者たちの生き生きとしたエネルギーを感じさせる音楽は、舞台上のダイナミックなダンスシーンと相まって観客を圧倒します!

1961年の映画化でも人気を博したこの曲は、ピアノ編曲版でもしばしば演奏会で取り上げられる人気レパートリー。

演奏者も聴衆もわくわくするような、明るく弾むリズムを体感できる1曲です。

タッチズLeonard Bernstein

Leonard Bernstein – Touches (Chorale, Eight Variations, and Coda) for Piano (1981) [Score-Video]
タッチズLeonard Bernstein

『タッチズ』は、ピアノの魔術師バーンスタインさんの才能が輝く名作。

難解な構造の中に、ジャズやブルースの香りをまとったメロディがちりばめられています。

この曲は、第6回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの課題曲として委嘱された作品で、技術的にも感情的にも高い完成度を誇っています。

独特な世界観を持つこの曲は、現代でも多くのピアニストたちに愛され続けている名曲で!

普段とは一味違う雰囲気を味わいたい人にオススメです。

ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「サムウェア」Leonard Bernstein

『ウエスト・サイド・ストーリー』より  Somewhere 【電子楽譜カノン】
ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」より「サムウェア」Leonard Bernstein

ピアノのために書かれた曲や、ピアノ編曲版で親しまれているバーンスタインさんの名曲『サムウェア』。

『ウエスト・サイド・ストーリー』劇中曲である本曲は、まるで恋人たちが理想の場所を夢見るかのように、平和への強い願いが込められた作品で、多くの人々の心に響き続けています。

1957年のブロードウェイ初演以来、物語のクライマックスを飾る名曲として親しまれ、1961年の映画版でも印象的に用いられました。

愛する人と手を取り合い、争いのない世界へ歩んでいきたい。

そんな普遍的なメッセージを感じさせる、夢見るすべての人に聴いてほしい1曲です。