RAG Musicレクリエーション
素敵なシニアライフ
search

【高齢者向け】ネガティブをポジティブに。やる気を引き出す関わり方

【高齢者向け】ネガティブをポジティブに。やる気を引き出す関わり方
最終更新:

高齢者施設で勤務するスタッフさんやご家族の方にとって、高齢者の方々には活き活きとした楽しい毎日を過ごしていただきたいものですよね。

しかし中にはレクリエーションや外出を拒否されたり、他者とのコミュニケーションをも拒んでしまう方も多く見受けられます。

そして「やりたくない」「私なんてどうせ……」「周りの人に迷惑かけるからやめておく」とネガティブな発言をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こちらの記事ではそもそもなぜやる気が出なくなってしまったのかを考え、そのまま放置してしまうことの危険性、やる気を引き出すために試したいことなどをまとめています。

高齢者の方がより良い生活を送れるように、一緒に考えていきましょう!

なぜやる気がでないのか

考えらる3つの要因

考えらる3つの要因

高齢者の方のやる気が低下してしまっている理由として考えられる要因として、身体的要因、精神的要因、環境的要因の3つが挙げられます。

なぜやる気が出ないのか分からず見過ごしてしまったり、そのうち元に戻るだろうと安易に考えるのは危険です。

最初は「レクリエーションに参加したくない」「料理などの家事が面倒くさい」といった、なんとなくやる気が出ない……だったはずが、放置してしまったことで深刻化し「外出したくない」「人と関わるのが嫌」と引き込もりがちになってしまうケースも。

もちろん明確な理由がなく、さまざまな要因が複雑に重なっていることもあるでしょう。

まずは3つの要因を見ていき、対処方法について考えてみましょう。

身体的要因

身体的要因

加齢に伴って聴力や視力が低下した、筋力が落ちて動きにくくなったという方は多くいらっしゃいますよね。

また体の痛みを訴えられる方や、足の柔軟性や反射能力の低下によって転倒し、車いす生活を余儀なくされてしまう方も。

そのほか、高齢者の方の体のお悩みとしてよく挙げられるのが尿失禁。

骨盤底筋の筋力低下によって、くしゃみや咳の際に尿漏れしてしまうこともありますよね。

そういった身体機能の低下によって自尊心が傷つけられ、体を動かすことや人と関わることへの気力が失われてしまうケースはよく見受けられます。

精神的要因

認知症の周辺症状(BPSD)の原因
精神的要因

精神的要因として挙げられる代表的な病気は、認知症です。

加齢に伴い脳の細胞が変性し、萎縮していってしまうんですね。

脳の細胞が萎縮すると、記憶力や判断能力と言った認知機能が低下します。

最近物忘れが多くなった、今までできていたことが急にできなくなった、人の名前や物の名前が出にくくなったということはありませんか?

そのほか認知症に現れる症状として幻覚や妄想、興奮、徘徊、うつ、見当識障害などが挙げられます。

穏やかだった人が最近怒りっぽくなった、手をあげるようになった、財布がないと騒ぐようになったなどが見受けられたら危険信号です。

また配偶者や親しい友人の死などの喪失体験から、意欲の低下につながるケースも珍しくありません。

環境的要因

環境的要因

環境的要因とは、その人を取り巻く環境の変化のことです。

たとえば配偶者や子との関係が疎遠になることや悪化してしまうなど。

家族以外にも親しい友人や、高齢者施設を利用されている方であれば、施設のスタッフや他の利用者の方との折り合いが悪くなってしまったことなどですね。

そのほかに挙げられるものとしては、退職などに伴う役割の喪失です。

現役時代にバリバリ働いていた方が退職し、忙しかった毎日が一転することで物足りなさや喪失感を感じ、意欲の低下につながることもあります。

やる気の低下を放置すると

生まれる新たな弊害

生まれる新たな弊害

日々高齢者の方と生活をともにしている施設のスタッフさんやご家族の方にとって、やる気が低下してしまった高齢者の方 とどのように関わっていくかは難しい問題ですよね。

しかし意欲の低下をそのまま放置してしまうと、大きく2つの弊害が生まれます。

以下で詳しくみていきましょう。