【グラナドスのピアノ曲】スペインの香りただようロマンティックな名作
スペイン近代音楽の代表的な作曲家のひとり、エンリケ・グラナドス。
スペインの国民的作曲家であり、優れたピアニストでもあった彼は、第一次世界大戦の最中に英仏海峡で行方不明になるという非業の死を遂げた人物としても知られています。
本記事では、そんなグラナドスの作品のなかから、珠玉のピアノ作品をピックアップ!
情熱的なスペインの民族性とロマン派の流れをくんだドラマティックで繊細な名曲の数々をお楽しみください。
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【グラナドスのピアノ曲】スペインの香りただようロマンティックな名作(6〜10)
スペイン舞曲集 Op.37 第1曲「メヌエット」Enrique Granados

スペインの音楽界を代表する作曲家エンリケ・グラナドスロマン派音楽とスペインの民族音楽が織りなす彼の作品は、独特の美しさにあふれています。
『スペイン舞曲集 Op.37』は、全12曲からなるピアノ曲集。
冒頭の第1曲は、伝統的なメヌエットの優雅さにスペイン特有の情熱的な旋律が重なり合う名曲です。
器楽曲ならではの表現力豊かな音楽は、まるでスペインの美しい情景が目の前に広がるよう。
クラシック音楽を普段から楽しんでいる方はもちろん、スペインに思いをはせたい方にもオススメの1曲です。
ロマンティックな情景Enrique Granados

スペインを代表する作曲家エンリケ・グラナドス。
幼少期から音楽の才能を発揮し、カタルーニャのリェイダに生まれ、バルセロナやパリで学んだ彼は、ピアニスト、作曲家、指揮者、教育者として幅広く活躍しました。
彼の中期の傑作とされる『ロマンティックな情景』は、深い感情と情熱が込められており、各楽章はそれぞれ異なる感情や雰囲気を持ち、全体として一つの感動的な物語を描き出しています。
マズルカ、子守歌、詩的な小品、情熱的なアレグロなど、多彩な曲調と形式を持つこの作品は、グラナドスの感情豊かな作風と詩的な美しさを体現しており、ピアノ演奏のレパートリーにおいて重要な位置を占めています。
繊細な感性とロマンティックな音楽性を求める演奏家や聴衆にオススメの一作です。
スペイン民謡による小品集 第1曲「前奏曲」Enrique Granados

スペイン近代音楽の巨匠エンリケ・グラナドスは、ロマン派の伝統を受け継ぎながらもスペインの民族色を強く打ち出した作風で知られています。
彼のピアノ組曲『スペイン民謡による小品集』第1曲『前奏曲』は、スペインの伝統的な舞曲のリズムとグラナドス独自の叙情的な旋律が織りなす名品。
曲は柔らかな音色で優雅に始まり、中盤では情熱的な盛り上がりを見せます。
言葉を持たないピアノ曲ながら、スペインの風景や人々の生活、喜びや郷愁といった感情が色濃く表現されています。
クラシック音楽ファンのみならず、スペイン文化に興味のある方にもオススメしたい美しい作品です。
ピアノ三重奏曲 ハ長調 Op.50Enrique Granados

スペイン近代音楽の代表的な作曲家エンリケ・グラナドス。
『ゴイェスカス』などの代表作で知られるグラナドスの室内楽曲『ピアノ三重奏曲 ハ長調 Op.50』は、中央ヨーロッパの後期ロマン派音楽とスペイン独自の民族音楽を融合させた、彼ならではの詩的かつ感情豊かな表現力が印象的な作品です。
1895年の初演では、グラナドス自身がピアノを担当し、若きパブロ・カザルスらと共演しました。
各楽章にはさまざまな表情が与えられており、ときに情熱的に、ときに軽快で遊び心たっぷりに、そして美しい旋律で聴き手を魅了します。
スペイン音楽とロマン派音楽の多彩な魅力を堪能したい方にぜひオススメしたい名曲です。
組曲「ゴイェスカス」-恋をするマホたち 第1部 第4曲「嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす」Enrique Granados

スペイン近代音楽の代表的な作曲家であり、優れたピアニストでもあったエンリケ・グラナドス。
スペインの画家フランシスコ・ゴヤの絵画に触発されたピアノ組曲『ゴイェスカス』は、彼の代表的な作品として知られています。
第1部第4曲の『嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす』は、失恋した少女が庭で嘆いている場面を描いた1曲。
夜鳴きうぐいすのさえずりを模倣したトリルやアペジオが特徴的な本作は、繊細な感情表現と華麗なピアノ技巧が絶妙に融合した珠玉の1曲です。