【日韓再注目】韓国の演歌歌手、トロットシンガー特集
K-POPと同じく韓国で愛されている音楽の「トロット」。
日本の演歌の影響や独自の進化を遂げていった作風に、一聴して引き込まれます。
オーディション番組の流行によるトロットスターの輩出も目覚ましい昨今ですが、この記事ではそういったトロットを歌っている歌手はもちろん、昔ながらの演歌らしい雰囲気の曲を歌ってきたベテランの名歌手も多く紹介していきます。
同じ歌手でも曲によって曲調が変わったりすることもありますから、ぜひお気に入りの曲から広げて推しの歌手を見つけてみてくださいね!
【日韓再注目】韓国の演歌歌手、トロットシンガー特集(11〜20)
고향역羅勲児(ナフナ)

1947年に釜山の草梁洞で生まれた演歌歌手、ナフナさん。
1972年の『고향역』がヒットし国民的な人気を広げました。
日本でも『みなと恋唄』といったCDをリリースしています。
ワイルドな風貌をいかしたような勇ましい歌声を響かせますが、奇麗でクリアな歌声も持ち合わせています。
いずれにせよ、ナフナさんの歌を聴いていると内側から力が湧いてくることでしょう。
「トロットの皇帝」といった異名を持つ彼は、韓国の歌謡シーンをけん引。
2017年に活動再開後は令和に入ってからもコンスタントに新しい作品を発表しており、長く活躍しているレジェンド歌手です。
수은등金蓮子(キム・ヨンジャ)

1959年生まれ、現在でいうと光州広域市出身のキム・ヨンジャさん。
1974年に韓国TBCテレビの「全国歌謡新人スターショー」で優勝して歌手デビューを果たしました。
1981年のアルバム『歌の花束』が360万枚を超えるメガヒットとなり、人気歌手へ。
1988年に日本デビュー後は紅白歌合戦への出場や、レコード大賞の企画賞を受賞したりと日本でも知名度があります。
本格演歌から『사랑의 빙고』や『아모르 파티』といったアップチューンのような楽曲まで歌いこなすヨンジャさんは、心地よい余韻のこぶしを響かせます。
令和時代も日韓の両方で多く活動されていますから、ぜひヨンジャさんの歌をつうじて演歌の魅力を体感してみてくださいね。
할무니김호중(キム・ホジュン)

国民的歌手のイム・ヨンウンさんと同じように現在のトロット界をけん引するシンガーのキム・ホジュンさん。
チャートにランクインすることも多く、本国で高い人気を誇ります。
音楽の先生と出会ったことからオペラ歌手へ。
その師弟愛はホジュンさんをモデルとした映画『パパロッティ』のもとにもなりました。
生計の苦しさからトロットに挑戦、2020年の『明日はミスタートロット』で4位に選ばれるほど注目を浴びました。
ホジュンさんの歌はスーッとよどみなく入ってきて、人生や人柄が伝わってくるような深みを感じますね。
あらゆるジャンルを歌いこなしますが、落ち着いた曲がよりその深みがあふれているような印象を受けます。
동반자(同伴者)태진아(テ・ジナ)

1953年に忠清北道報恩郡で生まれた演歌歌手のテ・ジナさん。
トロット四天王の一人とされています。
歌手デビューとなる翌年の1973年に『思い出の青い丘』で新人賞を受賞。
第5代目の大韓歌手協会をつとめていた際は、人気ガールズグループKARAの専属契約解除通知事件を仲裁しました。
強い響きの歌声が印象的でハスキー具合も年々強くなっている印象がします。
数々のヒット作に加えて、『愛は誰もできるものじゃない』ではトロットで初めてのミュージックビデオを作成したり、『同伴者』といった踊れる新感覚のトロットを届けたテ・ジナさん。
韓国の歌謡界を代表する歌手といっても過言ではないでしょう。
令和時代、改めて注目してほしいシンガーの一人です。
님과함께南珍(ナムジン)

1946年生まれで全羅南道木浦市出身の歌手、ナムジンさん。
同世代のナフナさんと双璧を誇った、主に1970年代を代表する歌手です。
美川憲一さんもカバーしており、日本で最初にヒットした韓国曲である李成愛さんのカバーで有名な『カスマプゲ』が、1960年代後半に大ヒットを果たしました。
ナフナさんがワイルドで勇ましくあれば、ナムジンさんはエレガントな雰囲気を持っていて華やかさを感じられます。
デビュー当初にポップシンガーだったことからも、演歌一択というよりは歌謡ポップスの要素を受けるかもしれません。
アップテンポの楽曲では彼の華やいだ魅力がさらにきわ立ちます。
カスマプゲ李成愛(イ・ソンエ)

李成愛さんは1952年生まれ、ソウル特別市出身の歌手です。
デビューから2年後の1973年にMBC10大歌手の女性新人賞を獲得したものの、韓国でオリジナル曲によるヒットが恵まれない中で日本に進出。
1977年に南珍さんの名曲をカバーした『カスマプゲ』の大ヒットが転機となり、大活躍を果たしました。
本ヒットは日本において韓国の歌謡曲が広がるきっかけとされています。
イ・ソンエさんの歌声はとても聴きやすくハスキーながらも清らかで、味わい深い歌唱力に引き込まれます。
【日韓再注目】韓国の演歌歌手、トロットシンガー特集(21〜30)
Tabom (feat. Shindong)JUNG SEUL(ジョンスル)

トロット歌手として新しい世代を象徴する存在となったジョンスルさん。
『ミストロット3』でTOP7に。
韓国の演歌であるトロットに、現代的なアレンジを加えた独自の世界観を携えて2025年1月に歌手デビューを果たしました。
MVには人気グループSUPER JUNIORのシンドンさんが出演するなど、伝統的なトロットにとらわれないコラボレーションでも話題を呼んでいます。
その歌唱力は、トロットの哀愁を残しながら、力強くも若々しい表現力を感じさせ、老若男女を問わない幅広い層から注目を集めています。
ダンスパフォーマンスにも力を入れており、伝統と革新を兼ね備えた歌唱とパフォーマンスの融合は、新しい時代のトロットを探求する方におすすめです。