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【メシアンのピアノ曲】優れた色彩感覚によって生まれた珠玉の作品たち

1908年にフランスのアヴィニョンで生まれ、作曲家、オルガン奏者、ピアニスト、音楽教育者として活躍したオリヴィエ・メシアンさん。

彼は神学者、鳥類学者としての一面も持ち合わせており、鳥に対する並々ならぬ思いは、作品にも色濃く反映されています。

また、音を聴くと色彩や模様を連想する「共感覚」の持ち主でもあり、その連想を楽譜に書き込む独特のスタイルで曲を完成させていったといいます。

本記事では、そんなメシアンさんが手掛けた作品のなかから、演奏機会の多いピアノ独奏曲やピアノを含む編成で演奏される作品をご紹介します!

【メシアンのピアノ曲】優れた色彩感覚によって生まれた珠玉の作品たち(11〜20)

鳥のカタログ 第7巻 第13番「ダイシャクシギ」Olivier Messiaen

Messiaen :Catalogue d’oiseaux No.13 “Le courlis cendré” メシアン :鳥のカタログ「 ダイシャクシギ」演奏:加藤麗子
鳥のカタログ 第7巻 第13番「ダイシャクシギ」Olivier Messiaen

神秘的で色彩豊かな作風で知られるオリヴィエ・メシアンさん。

彼の代表的なピアノ作品『鳥のカタログ』は、フランス各地の鳥の鳴き声を譜面に起こし、そこに独自の音楽言語を織り交ぜた全13曲から成ります。

なかでも第7巻第13番『ダイシャクシギ』は、ブルターニュの海岸に生息するこの鳥の孤独な鳴き声と荒涼とした風景美を見事に描写。

複雑なリズムとハーモニー、豊かな音色が、神への畏敬の念と自然への深い愛情を感じさせる名曲です。

感受性豊かなピアニストの演奏で、作曲家の精神性に触れてみてはいかがでしょうか。

おわりに

調性音楽に親しんでいる方々にとって、調性感のないメシアンさんの音楽は非常に難解に聴こえるかもしれません。

しかし、自然やキリストの神性を音に表した不思議な音の世界に、聴けば聴くほど引き込まれていく方も多いはず。

メシアンさんの世界観をより深く体感すべく、演奏にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?