クラシックの名曲としてはもちろん、テレビやCM、映画などの印象的なシーンを彩る音楽としても親しまれている名作『展覧会の絵』。
その作曲者であるモデスト・ムソルグスキーは、1839年にロシア帝国プスコフ州に生まれ、ロシア国民楽派を代表する作曲家集団「ロシア五人組」のひとりとして名作の数々を世に送り出しました。
本記事では、そんなムソルグスキーの作品のなかから、珠玉のピアノ作品を厳選!
作曲の背景や作品の特徴とともにご紹介していきます。
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【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作
組曲「展覧会の絵」Modest Mussorgsky

ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキー代表曲『展覧会の絵』。
画家だった親友の死を悼み、その追悼展を訪れた際のインスピレーションから生まれた名曲です。
展示された絵画をモチーフにさまざまな情景が鮮やかに描かれ各楽章の間にプロムナードのテーマが組み込まれることで、全体に統一感と緊張感が生まれます。
オーケストラ版のイメージが強い本作、実は原作はピアノのために書かれた作品なんです!
ムソルグスキーのロシア的な個性を十分に味わえるピアノでの演奏にチャレンジしてみませんか?
涙Modest Mussorgsky

モデスト・ムソルグスキーが晩年に作曲した楽曲『涙』は、彼の内面にある深い悲しみや孤独感を表現しています。
まるで作曲家自身の心の叫びのようなメロディは、聴く者の胸を打つこと間違いなし!
全体を通して個人的な苦悩や絶望感が色濃くにじみ出ている本作からは、ムソルグスキー個人の感情だけでなく、ロシアの民族音楽の影響を受けた独特の音楽的雰囲気も感じられるでしょう。
感情豊かな音楽表現にひかれる方にぜひオススメしたい名曲です。
村にてModest Mussorgsky

ロシアの国民楽派を代表する作曲家集団「ロシア五人組」のひとりであるモデスト・ムソルグスキー。
母親から7歳の頃からピアノの手ほどきを受けるなどし、天賦の才に恵まれたムソルグスキーは、伝統に反発しながらも、人間の話す言葉のすべての微妙な陰影を芸術的に表現しようと努めました。
彼のピアノ曲『村にて』は、ロシアの田舎の素朴な美しさや生活の厳しさを描いた作品で、1880年頃の友人たちとの田舎での経験に触発されて作曲されたといわれています。
歌詞はないものの、ロシアの農村の風景や日常生活のさまざまな側面を音楽で表現し、深い感情と物語性をたたえた曲調は聴く者の心を揺さぶります。
ロシアの自然や文化に興味がある方、感受性豊かな方にオススメの1曲です。
ゴパック(歌劇「ソローチンツィの定期市」より)Mussorgsky=Rachmaninoff

『展覧会の絵』の作者として知られるロシアの作曲家、モデスト・ムソルグスキーは、ロシアの民俗音楽や歴史、文学に深く根差した作品を生み出し、後世のロシア音楽に大きな影響を与えました。
『ゴパック(歌劇「ソローチンツィの定期市」より)』は、ムソルグスキーがニコライ・ゴーゴリの短編小説を元に作曲した未完のオペラの一節で、セルゲイ・ラフマニノフさんがピアノ用に編曲しています。
ウクライナの伝統的な踊りであるゴパックの生き生きとしたリズムと躍動感を見事に音楽で表現した本作は、ムソルグスキーの民族音楽への深い理解と愛情、そしてラフマニノフの卓越したピアノ編曲技術が融合した魅力的な作品。
ウクライナの文化と伝統に興味がある方、クラシック音楽が好きな方、そしてピアノ演奏に挑戦したい方にオススメです。
スケルツォ 嬰ハ短調Modest Mussorgsky

ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーは、ロシア国民楽派を代表する作曲家のひとり。
彼が手掛けたピアノ曲『スケルツォ 嬰ハ短調』は、複雑なハーモニーとリズム、ダイナミックな表現が特徴的な作品です。
彼の音楽言語とピアノへの深い理解が感じられる本作では、テンポの速い部分と穏やかな部分が交互に現れ、聴く者を飽きさせません。
技術的にも高度な作品ですが、感情を豊かに表現できる演奏者にとって、やりがいのある1曲といえるでしょう。