【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作
クラシックの名曲としてはもちろん、テレビやCM、映画などの印象的なシーンを彩る音楽としても親しまれている名作『展覧会の絵』。
その作曲者であるモデスト・ムソルグスキーは、1839年にロシア帝国プスコフ州に生まれ、ロシア国民楽派を代表する作曲家集団「ロシア五人組」のひとりとして名作の数々を世に送り出しました。
本記事では、そんなムソルグスキーの作品のなかから、珠玉のピアノ作品を厳選!
作曲の背景や作品の特徴とともにご紹介していきます。
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【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作
古典様式による間奏曲Modest Mussorgsky

ロシアの作曲家集団「ロシア五人組」のひとりとして活躍したモデスト・ムソルグスキー。
彼の作品のなかでも特に注目すべき『古典様式による間奏曲』は、1861年に作曲された珠玉のピアノ曲です。
この曲は、クラシックな構造を持ちながらも、独特のロシア的な表現を取り入れているのが特徴的。
複雑な和音と旋律が織り交ざる技術的に高度な作品ですが、演奏者にとっては挑戦的でありながらも非常に魅力的です!
変ロ短調の調性を基盤に、時折長調への転調が見られるダイナミックなコントラストや、伝統的なリズムパターンと不規則なアクセントが組み合わされた曲調からは、ロシアの民族性が感じられます。
クリミア南岸にて 第1曲「グルズフ・ウ・アユ=ダガ」Modest Mussorgsky

ロシア国民楽派を代表する作曲家モデスト・ムソルグスキーが遺した珠玉のピアノ作品『クリミア南岸にて』。
第1曲『グルズフ・ウ・アユ=ダガ』は、彼が晩年にクリミア半島を訪れた際に感じた風景や自然の美しさを、情感あふれる音楽にのせて表現した名曲です。
ムソルグスキー独特のドラマチックで豊かな表現力と、民族音楽的な要素を取り入れたハーモニーが絶妙に絡み合い、訪れた地の風景を鮮やかに描き出しています。
クリミアの自然が織りなす壮大な情景を、ピアノの音色で余すことなく表現した本作は、クラシック音楽ファンのみならず、音楽を愛するすべての人にオススメしたい1曲です。
情熱的即興曲Modest Mussorgsky

ロシアの民族主義音楽の創設者のひとりとされ、「ロシア五人組」の一員としても知られるモデスト・ムソルグスキー。
彼の音楽は、ロシアの民話や伝説からインスピレーションを受け、リアリズムとエクスプレッショニズムの間で揺れ動きながら、自然な形でロシアの情景や感情を描き出しています。
そんなムソルグスキーの珠玉のピアノ作品『情熱的即興曲』は、独創的なハーモニーとリズムの実験が特徴的。
予測不可能な転調や複雑なリズムのセクションが交互に現れることで、聴衆に深い感動を与えてくれます。
ムソルグスキーの作品に触れることで、その情熱的な音楽世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
紡ぎ女(スケルツィーノ)Modest Mussorgsky

『紡ぎ女(スケルツィーノ)』は、ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが1871年に作曲した作品。
8分の9拍子と8分の12拍子が交錯し、16分音符が多用された技巧的な構成となっています。
タイトルからも分かるように、紡ぎ車が回る様子や糸を紡ぐ手の動きを思わせる軽快でリズミカルな表現が特徴的な本作は、大規模な作品ではないものの、ロシア音楽の豊かな伝統を感じられるうえ、ムソルグスキーの作曲技法を体感できる1曲といえます。
おわりに
ロシア民謡の伝統を守り、ロシアの史実や現実生活を音楽で描いたモデスト・ムソルグスキー。
彼が愛したロシアの風景や、彼が社会に対して抱いていた思いに思考をめぐらせながら、ムソルグスキー作品の演奏を楽しんでみてはいかがでしょうか?