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【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作

クラシックの名曲としてはもちろん、テレビやCM、映画などの印象的なシーンを彩る音楽としても親しまれている名作『展覧会の絵』。

その作曲者であるモデスト・ムソルグスキーは、1839年にロシア帝国プスコフ州に生まれ、ロシア国民楽派を代表する作曲家集団「ロシア五人組」のひとりとして名作の数々を世に送り出しました。

本記事では、そんなムソルグスキーの作品のなかから、珠玉のピアノ作品を厳選!

作曲の背景や作品の特徴とともにご紹介していきます。

【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作(1〜10)

瞑想曲-アルバムの綴りModest Mussorgsky

ロシアの国民楽派を代表する作曲家のひとり、モデスト・ムソルグスキー。

幼少期から音楽の才能を発揮し、9歳でピアニストとしてデビューを果たします。

彼の作品はロシアの民俗音楽をベースにしつつ、人間の感情を深く掘り下げた表現力が特徴的です。

没後発見されたピアノ曲『瞑想曲-アルバムの綴り』は、穏やかでメランコリックな旋律が印象的な名曲。

シンプルな構成のなかに、作曲家の内省的な思索や人生観が込められています。

演奏者の感情表現が重視される一方、聴き手の心にも静かに寄り添ってくれる温かみのある本作と、ピアノ練習の合間にじっくり向き合ってみてはいかがでしょうか。

ピアノ連弾のためのソナタModest Mussorgsky

ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーは、ロシア国民楽派「五人組」のひとりとして知られ、幼少期から音楽的才能を発揮しました。

彼の『ピアノ連弾のためのソナタ』は、18歳の頃に練習課題として作曲された作品で、ハ長調の第1楽章のみが完成し、ハ短調の第2楽章は未完のまま残されています。

ムソルグスキーはロシアの民族音楽に強く影響を受けており、その片りんがこの作品にも見られます。

ピアノ連弾という形式を生かしつつ、彼らしい個性が発揮された1曲を、ぜひ友人と一緒に楽しんでみてください!

交響詩「禿山の一夜」Modest Mussorgsky

ロシアの国民楽派を代表する作曲家、モデスト・ムソルグスキー。

その独創性あふれる珠玉の交響詩『禿山の一夜』は、ロシアの民話に着想を得た幻想的な世界を描き出す名作です。

聖ヨハネ祭の前夜、禿山に集う魔物や幽霊たちが大騒ぎする様子を、劇的なオーケストレーションと斬新なハーモニーで表現。

地霊が現れる不気味な場面から、夜明けを告げる清々しい終幕まで、ダイナミックな物語が繰り広げられます。

民族色豊かな音楽は、彼の深いルーツへの愛着を感じさせるでしょう。

クラシック初心者からベテランまで、ぜひ一度は耳にしたい名曲を、ピアノでも楽しんでみてはいかがでしょうか。

【ムソルグスキーのピアノ曲】組曲「展覧会の絵」の作者による珠玉の名作(11〜20)

クリミア南岸にて 第1曲「グルズフ・ウ・アユ=ダガ」Modest Mussorgsky

ロシア国民楽派を代表する作曲家モデスト・ムソルグスキーが遺した珠玉のピアノ作品『クリミア南岸にて』。

第1曲『グルズフ・ウ・アユ=ダガ』は、彼が晩年にクリミア半島を訪れた際に感じた風景や自然の美しさを、情感あふれる音楽にのせて表現した名曲です。

ムソルグスキー独特のドラマチックで豊かな表現力と、民族音楽的な要素を取り入れたハーモニーが絶妙に絡み合い、訪れた地の風景を鮮やかに描き出しています。

クリミアの自然が織りなす壮大な情景を、ピアノの音色で余すことなく表現した本作は、クラシック音楽ファンのみならず、音楽を愛するすべての人にオススメしたい1曲です。

古典様式による間奏曲Modest Mussorgsky

ロシアの作曲家集団「ロシア五人組」のひとりとして活躍したモデスト・ムソルグスキー。

彼の作品のなかでも特に注目すべき『古典様式による間奏曲』は、1861年に作曲された珠玉のピアノ曲です。

この曲は、クラシックな構造を持ちながらも、独特のロシア的な表現を取り入れているのが特徴的。

複雑な和音と旋律が織り交ざる技術的に高度な作品ですが、演奏者にとっては挑戦的でありながらも非常に魅力的です!

変ロ短調の調性を基盤に、時折長調への転調が見られるダイナミックなコントラストや、伝統的なリズムパターンと不規則なアクセントが組み合わされた曲調からは、ロシアの民族性が感じられます。

情熱的即興曲Modest Mussorgsky

Modest Mussorgsky – Impromptu Passione for Piano (1859) [Score-Video]
情熱的即興曲Modest Mussorgsky

ロシアの民族主義音楽の創設者のひとりとされ、「ロシア五人組」の一員としても知られるモデスト・ムソルグスキー。

彼の音楽は、ロシアの民話や伝説からインスピレーションを受け、リアリズムとエクスプレッショニズムの間で揺れ動きながら、自然な形でロシアの情景や感情を描き出しています。

そんなムソルグスキーの珠玉のピアノ作品『情熱的即興曲』は、独創的なハーモニーとリズムの実験が特徴的。

予測不可能な転調や複雑なリズムのセクションが交互に現れることで、聴衆に深い感動を与えてくれます。

ムソルグスキーの作品に触れることで、その情熱的な音楽世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

紡ぎ女(スケルツィーノ)Modest Mussorgsky

『紡ぎ女(スケルツィーノ)』は、ロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが1871年に作曲した作品。

8分の9拍子と8分の12拍子が交錯し、16分音符が多用された技巧的な構成となっています。

タイトルからも分かるように、紡ぎ車が回る様子や糸を紡ぐ手の動きを思わせる軽快でリズミカルな表現が特徴的な本作は、大規模な作品ではないものの、ロシア音楽の豊かな伝統を感じられるうえ、ムソルグスキーの作曲技法を体感できる1曲といえます。

おわりに

ロシア民謡の伝統を守り、ロシアの史実や現実生活を音楽で描いたモデスト・ムソルグスキー。

彼が愛したロシアの風景や、彼が社会に対して抱いていた思いに思考をめぐらせながら、ムソルグスキー作品の演奏を楽しんでみてはいかがでしょうか?