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B-Boyやアイドルも再注目!?「ニュージャックスウィング」とはどんな音?

B-Boyやアイドルも再注目!?「ニュージャックスウィング」とはどんな音?
最終更新:

B-Boyやアイドルも再注目!?「ニュージャックスウィング」とはどんな音?

B-Boyからアイドルまで注目するニュージャックスウィングとは?

R&Bが好きな人や、ヒップホップが好きな人はピンと来るジャンルだと思います。

1980年代後期〜1990年代中期にかけて世界中で大流行した音楽のジャンルです。

「M.C.ハマー」と「ボビー・ブラウン」は、日本で特に象徴的なアイコンでした。

R&Bや、ヒップホップが特別好きでなくても、当時流行を経験した人は思い出してもらえるかもしれません。

そんなニュージャックスウィング(以下NJS)ですが、2018年密かにジャンルの再燃がささやかれています。

今回は、そんなNJSに焦点を当てます!

どうぞご覧ください。

人気再燃の火付け役

Bruno Mars / Finesse (Remix) [Feat. Cardi B]

2018年1月3日に公開されたビデオです。

これは、リミックストラックです。

元はブルーノ・マーズの本人のアルバム『24KMAGIC』に収録されている、オリジナル曲がベースとなっています。

2017年暮れに、メジャーデビュー曲がビルボードTOP100にランキングし、一躍スターの仲間入りしたCardi Bがラップを乗せ、フィーチャーしたという形になります。

随所に名曲を匂わせるフレーズが使われており、組み合わせに情熱を感じます。

ドラムパターンはまるで、Bell Biv DeVoe / Poisonの冒頭。

メロディラインはMichael Jackson / Remember The Timeのようにも聞こえますし、

ラップのフロウはRUN-DMC / Walk This Wayに聞こえます。

ここではあえてAerosmithと呼ばず、RUN-DMCを例に挙げます。

当時の様子

mirrorball

https://unsplash.com/

発祥

1980年代初頭、アメリカではそれまでヒットをしていたソウル、ファンク、などのディスコブームが停滞していました。

そんな中、新しい方へと向かっていたプロデューサーがいました。

ニューヨーク出身、彼の名前はテディー・ライリー。

80年代後半に、ファンクとヒップホップを組み合わせ、そこにソウルやゴスペル的メロディー・ハーモニーのセンスを加えることによって新たなスタイルを築き上げました。

それが後のNJSとなりました。

Keith Sweat / I Want Her

Johnny Kemp / Just Got Paid

当時、これらのサウンドの新鮮さは、音楽評論家やリスナーの注目を集めました。

そして、テディー・ライリーは自らのユニット、「ガイ」を結成します。

88年のファーストアルバム『Guy』を通じて、先進的スタイルの完成形を披露しました。

さらに、同時期にプロデュースしたボビー・ブラウンの「My Prerogative」が大ヒット。

これにより、彼の創造した新しいスタイルは広く認知され、大量の模倣曲を生み出しながらヒットチャートを上り詰めて行きました。

そのころ日本では

tokyocity

http://o-dan.net/ja/

ヒップホップのダンスに焦点を当てたテレビ番組を通じ、日本で徐々に知られてゆきます。

出演者は今では業界を牽引する、TRFのSAMやEXILEのHIROなど……。

流行に敏感な若者は、ダンサーたちがNJSで踊る姿を見てサウンドにも注目し始めます。

ZOO / Choo Choo TRAIN

EXILEの大ヒットナンバーと思ってしまうかもしれませんが、あの曲はカバーでこちらがオリジナルです。

この曲では例の千手観音ダンスは見られません。

ZOOといえば、当時日本でNJSの先駆者だったのです。

メディアで多方面から注目され、次第にファンを獲得していきます。

近年見られるNJSリバイバル

24klover

http://o-dan.net/ja/

ブルーノ・マーズは『24KMAGIC』の制作コンセプトにNJSのサウンドを掲げています。

青春時代に地元ハワイで聴いたそのサウンドをアップデートし、自らの作品に落とし込んだと本人は語ります。

ジャム&ルイスで知られるジミー・ジャムとテリー・ルイス。

2代目ジャクソン5を目指し結成されたニュー・エディション。

その中のメンバーだった、手のつけられない一匹狼ボビー・ブラウン。

ゴスペル仕込みのスタイルでソウルフルなサウンドを築き上げたボーイズ・Ⅱ・メン。

プロデューサーとアーティスト、ふたつの顔を持つベイビーフェイス。

などなど、さまざまなアーティストにインスパイヤされています。

ここまで、ブルーノ・マーズばかりに焦点を当てていますが、日本でもプロデューサーやアーティストがすでにまた楽曲に取り込んでいます。

その中でも、群を抜いているアーティストはゼンラ・ロックだと思います。

ここまで当時の世界観を忠実にアップデートできるアーティストは他にいないと感じます。

最近では、旅行予約サイト「Booking.com」のCM出演や食育をテーマにしたNHK教育テレビ「ごちそんぐDJ」にも出演し、ギグの数とともにメディアへの露出も増えています。

ZEN-LA-ROCK / NEW JACK UR BODY feat. BTB

NJSの名曲のMVを全部詰め込んだような仕上がりの「NEW JACK UR BODY」は秀逸です(比較してみてください)。

MC Hammer / U Can’t Touch This

パートカラーが施された、階段で踊るシーン。

MC Hammerがセンターで謎のステップを決めるシーン。

Bobby Brown / Every Little Step

ボディコン女性の登場シーン。

立体的な白い舞台セット。

Boyz II Men / Motownphilly

カットインからの夜景をバックに、

ユニゾンをキメるシーン。

Vanilla Ice / Ice Ice Baby

フォード・マスタング・コンバーチブル(87〜93年式)を進めながら、

女の子に手を振るシーン(車種まで同じ変態っぷり)。

その後、ゼンラ・ロックはコーラス部分を大胆にカバーした「ice ice baby」という曲をリリースしてしまいます。

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